なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2002年11月20日(水) |
閑古鳥のビジネスパークにオープンした超越した新しい店とは? |
自分のことを完全に棚に上げてアイルランド人が最バカではないかと疑う時がたまにあります。今日がそうでした。信じられないものを見てしまったのです。
私の会社がある某ビジネスパーク。完全にバブルの遺物状態で、広大な敷地に「箱もの」のオフィスビルを乱立させ、8割がたのビルはテナントなしの空室状態。それでも新たにビルを建て続け、アイルランドのバブルの遺物となる日もそう遠くない…という話はかなり昔の日記でしたような気がします。
で、そこに革命的にSpar(コンビニ)ができ、今まで最も近い店まで車で10分以上かかったところが歩いて数分のところになり便利になった…というのもちょっと前の日記に書いたような。で、Sparですが、いつも閑古鳥が鳴いているものの、たぶん商売をやっていくだけの最低限の売上はあるのではないかと勝手ににらんでいる。だってあんだけぼってんだもん。
昨日気がついたこと。良く見るとSparから空室の数軒をはさんで別の店がオープンしている。Spar自体も通りから見えない奥まったところにあるのだが、その店はさらに別の建物の影になっており、気をつけて見ていないとまず気がつかない。で、その店を見たのだがいったい何の店なのかまったくわからない。Sparの店員のおねえさん(けっこう私の好みのタイプ=蛇足)に何気なく聞いてみた。
「あの店何の店?」
私はその答えに唖然としてしまった。
このビジネスパークに今必要なもの。例えば、パブとか銀行のATMコーナーとかそういうものなら私も利用しようと思う。が、誰がどう考えても一番必要のないものがオープンしてしまったのだ。
家具屋。
…私にはこのロジックがまったくわかりません。地の果てにあるビジネスパークにひっそり佇む家具屋。知名度は0(社内でその店の存在に気がついたのは私が最初だった)。集客力は通りに面しておらずしかも表通りも車が通ることはあっても人はまったく歩いていないのでほとんどなし。訴える客層はビジネスパークの労働者。コーラをコンビニで買うことがあってもついでに机を家具屋で買うとは冗談にも思えない。
…私が社長だったら間違っても出店しません。こんなとこ。まあ仮に、大きな倉庫を借り切ってスウェーデンのIkeaのような超大型店舗を作れば集客は期待できると思う。でもコンビニと売場面積の変わらない家具屋、誰が車を走らせてくるんですか?…と言うわけで、私はこの家具屋がいつ潰れるか楽しみでなりません(←こらこら)。
この日記を書いているのは20日の午後10時。ドイツ語の宿題をやらねばと思いつつ思い切り現実逃避しているわけですが、ともあれ、雨が窓を強く打っています。いつものことです。去年の冬はある意味例外でしたが、アイルランドの冬の夜はほぼ必ずといっていいほど雨が降り、風が吹いています。人を落ち込んだムードにするのにこれ以下の天気はあり得ないと思います。
この天気、完全にパターン化しておりまして、日が暮れた頃から雨が降り始め、たぶん夜通し降り続きます。で、朝、日が昇るのと同時に止みます。…平たく言えば夜ずっと雨が降っているわけですな。冬の朝は本当に鬱です。午前9時に出勤・登校しなければいけない人は遅くとも7時30分までには起きる必要があると思いますが、この時点ではまだ真っ暗です。
で、真っ暗な中自分の体に「もう朝なんだぞ」と言い聞かせつつ、家を出ると外は雨。しかも傘をさせないほどの強風のおまけつき。何とかバス停にたどり着いてもバスは満車で止まりもせずに通過してしまう。こんな状況で明るく通勤する人の方が珍しい。
今年の冬はまさに幸いにも車があるのでこの鬱度も半分以下ですみますが…。ただ車通勤もストレス満点です。アイルランド人には超越したドライバーが多い。これはまた別の機会に。
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