なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2002年11月12日(火) |
アイルランド「やっぱり」仕事がない |
例のSASの話の続きを書きたいのに、他のネタが今日も発生。
同僚のアイルランド人の女性が私のところに来てこういうのだ。
「アイルランド人がこんなにうそつきで信用できないなんて知らなかったわ!」
…全く穏やかでない発言ですが、この真意、私は痛いほどに良く分かる。
あまり詳しく話を書けないのですが、彼女、なぜだかEU内の某国で、南米から来た男に恋をしたらしい。で、彼女、何と彼をアイルランドに連れてきてしまった。さあ、これからが大変。
まず空港の入国審査は「観光客」ということで難なくパス。が、その後、張り切って仕事を探そうと、企業やリクルートエージェンシーを回りはじめたものの、彼の国籍がもろにネックとなり、どこからも鼻にもかけてもらえない状態。彼の国籍の何が問題か。これ、簡単でして、彼の国で話される言葉は、スペイン語。で、スペイン語が必要な職場はすでにビザのいらないスペイン人で占められており、彼が割り込む隙間がない。で、困ったことには、(人のことは言えないけど)これという技能もない。というわけで、
「後で連絡します」 「検討します」
などという返事をもらいつつ、実は連絡も来なけりゃ検討もされていない…という状態。彼の財布は底をつき、今では5ユーロしか入っていない。当然彼女に衣食住おんぶに抱っこ状態。これが彼のプライドを深く傷つけていることは想像に難くないし、彼女の方だってそろそろ貯えの預金も尽きてきた。彼女は心配のあまり不眠症になり、彼は彼で目にみえて鬱状態になっていくのが分かる。
…うーん、典型的な悲劇談だ。
当然合法でも非合法でも背に腹は替えられないと仕事をすればよさそうだが、非合法の仕事すら見つからない状態らしい。で、ふたりは「結婚しようか」などと言い出した模様。
…うーん、典型的な破局パターンだ。
で、この会社でヨーロッパ以外から来た人間は私だけ。そこで彼女が私に相談を持ちかけてきたわけ。
そこで私は読者の皆様に相談を持ち掛けるわけです。彼が就けそうな仕事をご存知の方は作者までご一報くださいませ。…もっとも、彼とは面識がないから、彼の人柄などを私が保証することはできませんし、しかも同僚の彼女自体あまり親しいわけではないので見て見ぬふりをすることも可能なのですが…。でもそれじゃああまりに冷たい気もするし。
彼女はこんなことも言ってました。
「私が南米に行った方が早いかしら」
…彼がこっちにきてうまくいかないのに、あなたが向こうに行ってうまくいくとは思えませんが…といいたいのを必死で堪えました。
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