なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2002年08月20日(火) |
女性の脇毛について考える(その1) |
SASのダブリン発コペンハーゲン行きは一日3便。第一便は朝の6時30分というスーパー早朝にダブリンを出る。で、今回私が乗ったのはこの朝一便のコペンハーゲン行き。
この日はハイシーズンということもあって早朝にもかかわらずほぼ満席。チェックインカウンターでは
「あいにくお客様のご希望の席は窓際も通路側も空いておりませんで、中央の席になります」
と言われる。文句は言えない。何せチェックインカウンターが閉まる数分前駆け込みでチェックインしているのだから。で、いざ搭乗すると
うわっ!両側に巨漢!
まあ相撲取りのような…とまでは言いませんが、それに近い体の隅々まで栄養の行き届いた中年男性が通路際に、窓際にはそこまでいかないまでもこちたもなかなかの女性が一名。私の席はその間。すかさず私は肘掛けの下をチェック。
肘掛けの下から男性の脂肪がこちらの席にはみ出してきている
人の肉体的特徴をぐだぐだいうのはあまりフェアじゃあないことは分かってます。が、私だって安くない運賃を払っているわけだし、ついでに言うと確かアメリカのどこかの航空会社は肘掛けのしたから肉がはみ出す場合は二席分チャージするんじゃなかったっけ?
私はあたかもその席が自分の席ではないかのように通り過ごし、そのまま一番後ろのギャレイのスッチーさんに泣き付く。するとスッチーさんはご親切にも
「ここならいいわよ」
と別の通路際の席を教えてくれる。なるほど、窓際と通路際にはカップルと思しき男女。中央席の女性は小柄でついでにけっこうかわいい。で、通路側の席は確かに空いている。
でそこに座ったのだが、実はこの席、確かに肘掛けの下からの脂肪攻撃はなかったものの、その代わりに、「いちゃいちゃカップル早朝キス攻撃」に遭ってしまう。どうもこのカップル新婚さんらしく、もうその愛の力はどうにも止まらない。二人で見つめあい、熱いディープキス(推定)をし、…いつまでも止めない。「まあまあ半年もすれば顔もみたくなるから」と言いたいのをじっとこらえ、ようやく着いたコペンハーゲン。実際この二人、食事の時以外はずっとキスしていた(30分くらい私は寝ていたのでその間は定かではないが)。
ようやく着いたコペンハーゲン。入国審査は相変わらずパスポートの表紙を見るだけでやる気なし。どうやら日本のパスポートを持ってさえいれば、犬でも入国できそうな趣。
この日の私の楽しみはコペンハーゲンの街に行くこと。実は乗換えに5時間もあり、そんなに長い時間を空港でつぶすのはもったいないと思い、電車でわずか10分で着く街まで行ってみようと決めたわけ。
駅に行って私は大いに感動してしまった。
「10:05分発Malmö行き」
はいはいはい。これじゃあ何も分からないですね。
Malmöとはコペンハーゲンの対岸にあるスウェーデンの街。そこまで直通列車が走っている。前回来た時にはなかった東京湾アクアラインばりの橋が完成したらしい。私は何度も市内からフェリーでMalmöに行っていただけに、その便利になった状況に感慨もひとしお。
ついとその列車に乗って私の愛するスウェーデンに行ってしまいそうになる誘惑を押さえつつ、私は逆方向の列車でコペンハーゲンへ。考えてみれば、自分の彼女を取るか、愛するスウェーデンを取るかという究極の選択。おもわずスウェーデンを取りそうになる自分が恐い。
ここではガイドブックではないので、詳細は省くけど(詳細のご覧になりたい方はこちらへ。こちらのページは私も大いに参考にして本当に役に立ちました)、中央駅から目抜き通りを歩いていると何時の間にか海まで来てしまっていた。そこで目についたのは、観光バス三台に分乗した日本人観光客の軍団。彼らの行く先には観光客用のボート。時間もあるし、歩くのも面倒だし、というわけで乗りました。ボート。
このボート、物価が高いことでお馴染みの北欧諸国にしては信じられないくらい安いツアー。一時間のツアーでなんと300円程度。なるほど、乗ってみると、ガイドのおねえさんは冗談の一つも言わない脱力系ガイドで、手を伸ばした時にタンクトップの腕の下から見える剃っていない脇毛がそこはかとない脱力感を助長してくれる。
…蛇足ながら作者は足などを剃らない女性でもあまり気になりません。というかドイツやスウェーデンでは私の知る限りでもそらない人は結構いる。慣らされたというのが本当のところか。
閑話休題。ともあれ、この写真がすべてを物語る
日本の観光バスでバスガイドさんが、この脱力やる気なしポーズでガイドしてたら、…たぶん翌日以降の仕事はないでしょう。
この脱力ボートツアーのあと、私は表通りのパブへ。天気のよい外で私の愛するカールズバーグが飲めるとなると、これを飲まずしてコペンハーゲンを去ることは私の人生に大きな遺恨を残すことになる…って、実は、SASをしょっちゅう使ってる以上、来ようと思えばいつでも来れるのだが。
ビールを頼んで私は忘れかけていた事実に気がつかされた。
北欧では酒が高い!
たかがハーフリッターのビールが、700円もするのはいただけない。新宿のアイリッシュパブじゃあないんだから。
で、気持ちよく飲んでいたら自分の彼女ヒコーキのことを忘れかけ、あやうくヒコーキを逃しそうになりつつコペンハーゲン空港に戻る。
で、デハビラントとかいうプロペラ機(日本でも結構お目にかかれるらしいが)ハノーバーに。ヒコーキが70人乗りと小さいので荷物もすぐに届けられる。で、ベルトコンベアに私の荷物がいつまで経っても出てこない。係の人とおぼしきおっさんにドイツ語で、
「これで全部?」
と聞いたら、
「全部」
と言う冷たいお返事。
この一年間で3度目となる記念すべきロストラゲージ!
一年間に3回も荷物を無くされるともう怒る気力もなくなります。わたしももう完全に慣れてますから、荷物がなくなってもいいように、コンタクトレンズの用品などなくなると困るものはしっかり手荷物に入れているし、しかもある程度のものはMausiの家に置きっぱなしにしている(こうしてMausiの家にいることを既成事実化しようとしている…と自己分析)。
というわけで焦りも怒りもせずに、ルフトハンサのカウンターに、荷物の届け先を教えてそのままS-bahn(ドイツ国鉄の近郊列車)に乗り空港を離れ、ハノーバー中央駅へ。そこからKaufhofというドイツのあちこちにある面白味のないデパートに行き、普段は買ったこともないような高級おパンツ(1枚2000円)等を買う。知ったことかい。SASが払ってくれるというんだから(悪質)。
この後のことは翌日の日記に続く。
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