なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2002年08月10日(土) |
エアフランスがいかにひどい会社かの話をするつもりが... |
この日記に何度となく「エアフランスは大嫌い」と書き続けてきました。本当です。私はこの会社をRyanairよりはるかはるか下のの世界最低の航空会社のひとつと信じて疑っていません。
Ryanairの問題点はIATAという航空会社の連盟に加入していないこと。それゆえに、例えば旅行代理店では予約できないし、自分の都合が悪くなったりあるいは航空会社の事情により他社に振り替えたりということができない。さらにヒコーキが飛ばないとか何かしら問題が起きたときにRyanairはお客の面倒を見ない。が、安い。とにかく「安い」というのを印篭にして顧客の絶大な支持を取り付けて年々再々時々刻々増収増益増便輸送力拡大路線拡充新造航空機多数購入と中国語のようになってしまったがとにかく破竹の勢いで拡大を続けている。私はいつこのバブルが弾けるか楽しみでならないのだが。
Ryanairをとりまく悪口はあとが絶えない。例えばこんな話。Ryanairで予約をすると「航空券の返金はできません」と免責事項の中に確かに書いてある。で、Aさんは都合により予約した日に飛べなかったんだそうな。で、フツーの人はここで諦めるのだがAさんは違った。「税金はかえってくるはずだ」
上にまったくの参考としてちょっとRyanairとはまったく関係のないチケットをアップロードしてみました。ちなみにRyanairはIATAに加盟していないのでこんな立派なチケットは使っていませんが。
左下に運賃および各種税金が明記されています(ただし運賃は格安航空券の場合書かれていないことも多いらしい)。これによると運賃314ユーロと各種税金合わせて36.95ユーロ合わせて350.95ユーロがこの航空券の運賃ということになります。つまりこの場合、確かに運賃の314ユーロは諦めるにせよ、飛ばなかった以上航空会社が払う義務の生じない税金36.95ユーロに関しては返金されてもいいではないか!というのがAさんの理論。
Aさんの買ったチケットは特に格安のもので、運賃よりも税金の方が高いという部類のものだったらしい。というわけで、運賃は諦めるにしても結構な金額の税金は帰ってくるはずだ!と思い、Ryanairに電話。すると露骨にうざそうな声で
「電話では受け付けませんので手紙に書いてください」
とのこと。で、Aさんは労を厭わずRyanairに手紙を書く。数週間後Aさんの元にRyanairから一枚の手紙が届いた。そこには
税金XXユーロにつきご返金しますので同封の小切手をご査収ください。ただし、返金手数料を頂戴します。
とあり同封の小切手は1.2ユーロ(130円)だった。税金の返金を思いつくAさんもなかなかのものだが、Ryanairはさらにその上を行っていた…というお話でした。
話はこれでは飽き足らず、Ryanairのフライトが何らかの理由でキャンセルになった場合、Ryanairはまったく顧客の面倒を見ない。空港のロビーで一泊する羽目になった人に、水1杯の差し入れをするわけでなし。「うちは安いんだからそういうことで文句を言うなら他の航空会社で飛んでください」というのがRyanairの論理。ひところIrish Independentあたりで空港で一泊する羽目になった顧客の愚痴が載っていたが、そんな愚痴よりも格安運賃は多くの人に魅力的のようで、最初に書いた通りそれでもRyanairは今日も絶好調。
さっきから「格安格安」と書き続けているけど、実はRyanairは格安ではなかったりする。確かに「目玉商品」として、「ロンドンまで片道1ユーロ」なんてのをオフシーズンにやっている(注:それでも税金等を入れると最低でも片道15ユーロにはなる)。
日本でもどこかの量販店で「パソコン一台30000円。先着3名様限り」なんてチラシを打っている店に行ってみると3万円のパソコンは単なる「客寄せのエサ」で、行ってみると実は全然安くなかったりする。Ryanairも同じで、例えば週末にロンドンに行こうとすると、実はAer Lingusと運賃は変わらない、下手をするとそれより高かったりする。つまりどこぞのコジマと同じで「安いという印象づけがうまい会社」ということもできる。
うーむ、私はなぜエアフランスが嫌いかの話をするつもりだったのだが何時の間にかRyanairの話になってしまった。「こんなRyanairより輪をかけてさらにひどいエアフランスとはどんな会社か」という話は後半に続く。
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