なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2002年06月29日(土) |
アイルランドへ車を輸入するのは損か得か?(その4) |
(4)で、車を取りに行く
そろそろ車がやって来る…という頃、海運業者から手紙がやってきました。
「X月X日に車が来ます。引き取りに来てください」
…場所も何も書いてない。
で、私はその日になれば車を引き取りに行けるものだと信じていましたが、そうは行きませんでした。と言うのも、保険のほかにも通関や、車検などいくつかの関門を突破しなくてはいけなかったのです。
関税。これがアイルランドに車を輸入する際の大きな問題点の一つになります。「車のアイルランドでの中古車市場での実勢価格に対し一律21%」の関税がかかります。私は関税対策として、日本から
「領収書
この車 四万円だったけんね
XX自動車販売」
という領収書を用意しました。4万円の21%なら70ユーロくらい…なんて話はうまく行かず、私の90年代前半の古い4ドア車(パワステ・パワーウィンドウ・オートロック・エアコン等フル装備)ですら1200ユーロの関税を取られました。まあこれもいい加減アイルランドのこと、どうやって値段を決めているかなんてテキトーそのものだと思うのですが。
そのほかに港の保管業者への謝礼などがかかりました。で、私が丸投げした業者さんが全部やってくれたので、私は1週間後に港に車を取りに行っただけ。簡単でした。
で、この業者さんにも300ユーロほどの代行料を払ったのですが、私は本当に面倒な作業の一切をやってくれたので、払った価値はあったと思います。で、この業者さんに、「またこの輸入代行を仕事としてやりたいか」と聞いたら、「手間ばかりかかってかねにならないので絶対にいやだ」とのこと。業者さんの名前の公表は控えさせていただきます。
ひとつのヒントとして、ペーパーワークだけを50ユーロ程度で代行してくれるらしい日本的にいえば代書屋さんがBus Alas(中央バスステーション)から半径100メートル以内にあります。ここに頼めばお金がいくらかセーブできるでしょうが、港、本当にどこに何があるか分かりません。噂では自分でやろうとすると担当者を探したりなんだかんだで丸一日かかるとか。
で、これで終わったと思うのは甘い。まだ、「道路税」(Road Tax)なるものを払いに行かねばなりません。これ、年間で車の大きさによりけりですが、乗用車なら200-300ユーロ程度かかります。ここには、輸入したときの証明書と保険の証明書などが必要です。まあ、これ自体保険の事務所に行けばいいだけのことで簡単です。これが終わった時点で完全に終了。
さて。ここで、私がしたことが本当に損だったか得だったか考えてみたいと思います。
船賃(日本国内での移動を含む)15万円 アイルランドでの諸費用おおよそ500ユーロ 税金(関税)1200ユーロ。
ざっと計算して、車両本体以外のところで3000ユーロ近くかかっていることになります。で、私の輸入したのと同じ年式の同じ車、たぶんアイルランドでも同じくらいの値段で買えます。そういう意味ではまさに骨折り損です。
が、車の程度(走行距離や管理状態・整備状態など)は日本からの輸入車の方がはるかにマシです。洗車が趣味とかいう人間がいるのは私の知る限りでは日本とドイツくらいです。で、一番最初に書いた通り、こちらの中古車は酷使され相当な長い距離乗っています。日本からの輸入車は走行距離がはるかに少ないので、「業者がメーターを戻している」という噂がまことしやかに流れる始末。
さらに、エアコンというのは(たぶんそれほど必要ないからでしょうけど)あまりついていないようです。と、車の質、さらには今後かかるであろう修理などのメンテナンスの費用を考えると、私は日本から車を輸入する方が得だと思うのですが。
自分の車だったら関税なども免除されるようですし、たぶん私よりももっとうまく立ち回ることも可能だと思います。車を輸入する予定のある方、頑張ってもっとやすい方法を探し出してくださいませ。最後になりましたが、この話、私の知りうる範囲でできるだけ正確に書きましたが、間違いなどがあっても責任は負えませんのであしからず。メールや掲示板でご指摘頂ければ随時訂正いたします。
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