なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら
|アイルランド真実紀行へ
2002年06月21日(金) |
アイルランドへ車を輸入するのは損か得か?(その1) |
私の生活に数日前に革命が起こりました。もう、あのくされAlan Martin coach社の来ないバスをイライラして待つことも、朝の雨の中鬱になってバス停まで歩くことも、Tesco(スーパーねん)から重い思いをして荷物を持って帰ることももはやありません。
車
が来たのです。はるばる日本から。こんな革命的な事態を日記のネタにしないテはありません。以前から車の輸入に関してはたまに質問のメールが来ていたりしたことですし、今日からたぶん5回くらいの予定でこの体験を連載いたします。投稿・メールと同時進行で行く予定ですのでご質問があったらなんなりと(…と書くとたいがい反応がないのだが…)。
(1)輸入を決意するまでのいきさつ
…に関しては実はもう過去の日記に書いてしまっていたりします。エッセイのコーナーに「買うぞ車!アホタレアイルランドの銀行に隠された罠とは?」というタイトルで転載しておりますのでお読みでない方はまずそちらをご参考くださいませ。
まあ、上のエッセイの内容を3行程度でまとめると、「アイルランドで車を買おうとローンの申込をしたのだが拒否されて、抗議したら急に百万円貸すよん。と言ってきて、怒り呆れた私は車を買う気をなくした」という内容です。そう、当時の私の頭の中には97年式くらいのルノーのラグナ…なんかいいなあ、なんてのがあったのです。
が、調べてみると、100万円じゃあラグナは買えないという事実が発覚。買えそうなのは99年式くらいの日産マーチとか下手をするとHyundaiだのDaewooだの韓国の車。「なんで日本人がアイルランドで韓国の車に乗らにゃあいかんのじゃあ!」というどことなくズレた怒りで結局半分諦めてしまったのです。
贅沢と言われればそれまでですが、どうしても1リットルクラスの3ドア車(マーチとか、トヨタのスターレットとかフォードのkaとか…乗っている方申し訳ありません)はいやだったのです。理由は乗っているときの安心感。
Mausiのフィアットのプント号でドイツのAutobahnを走っていると、どうしても追い越し車線に入るのが恐いのです。2車線しかない高速道路で前に上り坂のため70キロ程度で走っているトラックがいるとします。そんなときはさっと左側の追い越し車線から抜いてしまえばいいのですが、追い越し車線に割り込むには加速が必要。
が、どノーマルのプント号は上り坂ではトラック同様喘いでしまい、追い越し車線に無理矢理入ってブーイングを食らったことや、逆に追い越し車線に入り損ねてトラックの後ろにダイビングしかかりかなりきついブレーキをかけることになったことが数度。…とまあ、これらの経験もあって、エンジンは最低1.3か1.5リットルがほしいと思ったわけ。
話がずれかかってきてますが、要するに、銀行がバカだからお金は借りたくない、お金借りに借りて借金を背負っても、自分の欲しい車は買えない…というわけで、夢が半ば立ち消えになってしまったわけです。
で、それからしばらく忍の一字でくされAlan Martin coaches社のバスで片道1時間30分かけて通勤していたわけですが、花の都大東京に住んでいるならまだしも、首都とはいえくされ3流国アイルランドのダブリンごときで通勤に毎日3時間もかけるのはおかしい!しかもバスは来ない!というわけで、再び「車が欲しい」病が再発したわけです。
ここでアイルランドの中古車市場についてちょいと説明しておく必要があると思います。一言で言って高いです。年式が落ちても値段はなかなか落ちないというのが現実です。今ちょいとインターネットで検索をかけるとこんな感じです。
五十万円で買える車
1997年式日産マーチ3ドア走行63000マイル(100800キロ) 1996年式フォードフィエスタ3ドア走行70000マイル(112000キロ)
100万円で買える車
1996年式マツダ323F(日本名ファミリア)走行46000マイル(73600キロ) 2000年式フィアットプント(5ドア)走行28000マイル(44800キロ)
まあ、年式と走行距離だけで車の程度を見極めるなんてどだい無理ですが。それを承知でちょっと例を上げてみると上のような感じになります。なんだかぱっとしないですよね。そしてすぐに気がつくことは、アイルランドの中古車はやたらと走っている。整備をしっかりしているとかていねいに乗っているとかそういう要素も加味しなければいけないでしょうが、それでも50万円だして10万キロ超の日産マーチというのは頂けません。
で、車を買う場合、(1)業者さん(ディーラー)から買うのと(2)個人から買うという2種類が考えられます。確かに個人から買う方がはるかに安いのですが、素人では車のよさを見極めることは難しいですし、最悪の場合実は盗難車で当局に没収!なんて事態もあり得るそうです。ディーラーの場合、高い分きちんと保証をしてくれますし、盗難車なんてこともないでしょうから安心ですが、…高いです。
というわけで、「ならば日本から車を持ってきてみるか」というふうに心が傾いていったわけです。(続く)
日記才人の投票ボタンです
|