なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2002年06月20日(木) |
裁判沙汰になったダブリンバス運転手ぶちキレ事件 |
アイルランドにお住まいの方はご存知かもしれませんが、ダブリンバスにキレた運転手がいるらしく、そのあまりのキレかたについには裁判沙汰になってしまったようです。以下は、写真の記事(Irish Independent 2002年6月12日3面に掲載)を作者の若干の推理を交えて再構成したものです。
City Centreに向かう27のバス(42Bの可能性もあるが新聞には書いていない)。終点まであと300メートルというところまで着いたのだが、渋滞で動けない。イラチな運転手はすぐにキレて、突如対向車線を逆走!そして、すぐ先の交差点を右折。ただし、この交差点は直進すべきで、右折すべきではない。つまりバスは本来のルートを外れてしまったわけ。
そのあまりの様に乗客の一部は恐れをなし運転手にバスから降ろすように言う。すると運転手は乱暴にバス停ではない場所に(バス路線じゃない道に入ったんだから当然バス停ではない場所になる)バスを止め、一部乗客は下車。降りた中にはEdenmoreに住むMcGurkさんちの6歳になる坊やがいた。で、バスの運転手は坊やのお母さんと10歳の娘さんが降りないうちにドアを閉めバスを急発進させる。(関係ないけど、この写真の母娘、同じ顔してると思うのは私だけ?)親子は離れ離れになってしまった。
慌てたのはこの親子。ひとり道(しかもダブリン一治安の悪いと言われるSummerhillのど真ん中)に取り残された6歳の坊やは泣き叫びながらバスを追いかけるわ、娘はバスのドアを蹴って開けようとするは、母は運転手に叫ぶわで大騒ぎ。坊やはバスの前に飛び出してまでバスを止めようとする。で、運転手は200メートルばかり進んだところで、これまた乱暴にバスを止めようやく家族は再び一緒になった。
で、この間、運転手は対向車線や一方通行を逆走するわの傍若無人ぶり。しかもバスは、終点以外の場所に行ってしまうというおまけつき。で、怒ったMcGurkさん親子は裁判を起こし、ダブリンの地裁は約40万円をダブリンバスが払うことで和解を勧告。…これがおおよその話の流れです。
で、この話を再構成するにあたり、地図を見ながらいろいろ考えたのですが、どうしても腑に落ちない点が数ヶ所あるのです。
まず、「一方通行を逆走した」というくだり。記事の通りにバスを運行したのなら、一方通行を逆走することはないと思われます。実はこのバスの運転手が使ったルートは、Talbot Streetが工事で通行止めになったりあるいは、以前ある特定のルートのバスが渋滞のときに非公認に使っていたルートなのです。
そして、「坊やがバスの前に走り出た」というくだり。この道、ダブリン一治安の悪いSummerhillのど真ん中を走るせいか、交通量は日中でもほぼ絶無です。つまり渋滞とは無縁の道でして。そんな道を暴走するバスより坊やの足の方が早いというのには論理的に無理があるのではないかと。
…というわけで、私は冷静に考えるとこの親子が話をやたらと大げさにしているような気がしてならないのです。まあ、だからと言って、決まった道以外のところを暴走した運転手に非がないとはとうてい言い得ないわけですが。ちなみにダブリンバスは会社として、なぜ運転手がキレたかはわからないとしているようです。
私は大胆に真実を推理します。以外と真実は単純でした。運転手は火急にトイレに行きたかったのです。それゆえ右折するために対向車線を100メートル程度逆走したり、本来行かない道に入ったのですが、実はそれは運転手は便意と戦っていただけで、決してキレたわけではないのです。運転手はClery’sの脇にある休憩所のトイレに一刻も早く行きたかっただけなのです。…こうするとすべての話が水を飲み下すかのように納得が出来ます。ま、単なる推理にすぎませんが。
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