なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2002年06月11日(火) |
最初で最後?!アイルランドをホメる |
会社帰り、バスに乗っていると急に雨が降り出したので近所のパブに定石通り緊急避難。
すんげえ人だかり。
火曜の夕方の地元のパブなんて人がいないというのが当たり前なのに、空席一つない状態で立って飲んでいる人も多数。良く見ると、みんな今日の昼間のテレビで見た人たちと同じ格好をしている。
祝 アイルランドチームW杯予選突破パーティー
というわけ。
みーんな本当に例外なく嬉しそうな顔をしておりまして。そんな中でカウンター席の一番端に座る私は中島みゆきの歌に出てくる悪女の趣。
♪メッキだらけのケバいサテンの隅っこは、雨宿りの女のための席ね
(Made in Tears) まあ、私が男か女か、サテンかパブかの違いはあれど、お祭りムードのパブの中で、たったひとり朝買ったIrish Independent(新聞) を読んでいる姿は、十分浮いていたのではないかと。
で、まあ、ひとりでパブの片隅でつげ義春の世界にはまっているのもなんだし(…って中島みゆきの世界じゃなかったのかな)ケータイで徒歩5分のところにある家の同居人ひでかすに電話。
「地元のパブにいるからすぐ来い。ガチャ」
ひどいやつだと自分で思う。だって、雨が降っているからパブに避難したのに人を雨の中に呼び立てるというのは…。さすがに来ないかなと思ったら、5分後に彼はやってきた。本当にヒマ人だと友達がいのあるやつだと思った。
で、ひでかすはアイルランド人でもないくせに嬉しそうな顔をして、アイルランドが放ったシュートがいかにすごいものだったか実演を始める。
「この体勢から体をひねってすごいシュートを放ったんだよ。いやーすごかったー」
こんなことを人ごみの中でやっていたら目立ちそうなものだが、バウロンを持ち込んで叩いているやつ、セクシーの対極にあるへそを出して踊るおねえさん、そんな人ばかりの状況下では全く目立つはずもなく。
「カールズバーグ追加ねー」
ひでかすと私の分のカールズバーグを頼む。ひでかすはおごってやったにも拘らず「今日ボク1杯しか飲まないからね」とつれない。
しばらくすると私が2杯目のカールズバーグを飲み終わる。ひでかすは私のカールズバーグを頼もうと
「カールズバーグちょうだーい」
次の瞬間、目の前に2杯のカールズバーグが置かれていた。バーマンがわざとやったのか、それとも単なる勘違いなのかは不明。たぶんだけどよく行くバーでの話だから、シャレでわざとやったという可能性も排除できないわけで。まあ、バーマン良くやった!と私は言いたい。
しばらくしてカウンターのとなりの席に座っていた中年カップルと話しはじめ、サッカーの話から始まり、身の上話(彼はエアリンガスから早期退職したそうな)から、アイルランド人とガイジンの関係について熱く議論を始める。うるさいパブの中でのこと、しまいにゃ声が枯れてしまった。
一つ言えることは、久々にパブに行って楽しみました。見知らぬ人と気軽に話が出来るというのはアイリッシュパブのすごくいいとこだと思うのだが。そう、こういういい経験ばかりなら、アイルランドは人が素朴で優しいエメラルドアイランドだとかいうどうしようもない発言にも同意できるのだが…。
明日からドイツに行きますので、日記は日曜日までお休みです。あしからず。
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