なべて世はこともなし
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2002年06月10日(月) せっかく乗ったんだから今日もダブリンのタクシーをネタにしよう

日付は月曜日ですが、ネタ自体は昨日、日曜日のお話でございます。


昨日、日曜日といえば、テレビの瞬間視聴率が80%を越えた越えないというとんでもないことになったワールドカップの日本対ロシア戦。どうせどこの日記もそのことしか書いていないだろうなあと思いあえて無視。もっともその時間帯も仕事をきちっとしていたので、試合も見ていないし、オフサイドとかルールも分からない私のことだから下手なコメントをしてもばれるだけだし。まあ試合を見なかったこと自体十分非国民と呼ばれるにふさわしいかも。


話は脱線しますが、瞬間最大視聴率が80%を越えたということは、サンプル家庭の10人に8人はその頃テレビを見ていたということになるわけで。これってアイルランドではまずあり得ない事態だと思う。こっちの人間はテレビで観戦するにせパブかどこかに行ってみんなとビールを片手に観戦。自宅でひとりで見てもつまらない…と言うと思う。まあ確かにそうだと思う。みんなでああだこうだ言いながら見る方がより楽しいに決まっている。文化の違いってやつですね。


昨日うちにとある日本人の女の子が遊びに来る(注:不倫の関係だとか、いかがわしい関係ではありません…って誰もそう思わないか)。で、彼女がひとこと。


「ワールドカップ、日本でやってくれて本当によかった!」


彼女はダンナさんはアイリッシュサポーターに紛れて3試合すべてを現地で見るほどの熱狂的なファンだが、彼女自体は私までとはいかないまでも結構冷めた味方をしていたと思っていた。そんな彼女からこんな発言が飛び出すんだから、何があったのか突っ込まずにはいられない。彼女は、


「今まで道で子供たちに『ニーハオ』って言われるのが何よりも嫌いだったの」


うんうん。激しく同意。それ以上にむかつくことはない。が、それがどうしたの?


「だけどね、さっき子供たちが『コンニチハ』って言ったの。アイリッシュが『コンニチハ』を覚えてくれただけで、日本でワールドカップをやったかいがあるというものよ」


彼女の発言は核心をついている。アイリッシュの耳目が日本に向いたことで、アイルランドには中国人以外のアジア人がいるということに人々が気づいたのではないかと思うのだ。私だって、何だかんだ言っても日本が勝ったことは誇りに思う。昨日もタクシーに乗るなり


「勝ったねえ」


と言ってしまった。サッカーの「さ」の字にも興味がないくせに調子のいい男だと自分で思う。がそのタクシーの運転手さんは、ばりばりのイナカのアクセントを持つおっさんだったが(つまり言ってることの半分くらいしかわからなかった)彼の言うことを半分理解したところによると、何でも彼はタクシーの運転手以外にも少年サッカーのコーチという肩書きがあるらしい。しかも複数のチームを指導しているそうな。つまりサッカーに対する造詣が深い。その彼をして、


「いやー、日本の試合は素晴らしかった!あんだけずっと最初から最後まできびきび動いてスタミナが切れなかった。ベルギーの試合も今度の試合も勝って当然だったね。よくやったよ」


と絶賛。ふーん、どうやらいい試合だったのね(←見てないものですから)。調子がいいことは百も承知だが、日本が決勝トーナメントでも例え敗退してもいい試合をすれば私たち外国に住む日本人を含め日本人が日本人であることに胸を張れるというもの。という意味では日本チームを応援したい…でもルールが分かんないんだよね。まあ、勝てとはいわないからみんなに私が胸を張って「私は日本人だ!」と言える試合をしてくださいませ。




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