なべて世はこともなし
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2002年05月18日(土) 放火?!?!放火に対する国民の受容性の日愛比較


アイルランドでは、例えば家の改修工事だとか、庭で木を切っただとか、とにかく大きなゴミが出る場合、上の写真のような大きなコンテナを使います。で、このコンテナは専門の業者のトラックにクレーンでそのまま積まれ、(たぶん)産業廃棄物処理場のようなところに運ばれ処分されます。


これが今日の話の前提です。ちなみに上の写真は通り掛かりにちょうどいいあんばいにこのコンテナを見つけただけで、今日の話のネタになる家とは直接関係ございません。


で、話は本題に入ります。私の友人のAさん(日本人)宅、ただいま浴室の改修工事の真っ只中です。というわけで、ちょうど上の写真と同じように、前庭の駐車スペースに上と同じようなコンテナを同じような感じにおいていたそうな。で、ゴミもちょうど同じようなあんばいでたまっていたそうな。


で、ある日。彼女が眠ってしばらくして、彼女はなにやらただならぬ雰囲気を感じて目が覚める。時計を見ると、ちょうど日付が変わった頃。で、彼女がカーテンの隙間から外を見ると、そこには青い光が。その青い光のもとは


消防車の青色灯(注:アイルランドのパトカーや消防車の天井の回転灯は青です)


よく見ると、


ひええええええコンテナが燃え上がっているうううううう!


慌てて彼女は家の住人を起こしてまわります。


火事だーーーーーーーーーーーーー!


で、家の前のコンテナが燃えているにも拘らず、消防士は家の家人を起こそうともしません。彼女たちが玄関を開けるとまさに消火作業の真っ只中。1台の消防車に8人者消防士が乗っており、彼らが火を消してます。


火はすぐに消えました。で、鎮火すると消防士は彼女たちに何か言うわけでもなく黙って帰ってしまったそうな。


言うまでもなく原因は放火です。コンテナの中身は全焼。一歩間違えば家の外壁くらい焦げていたのではないかという状況。で、彼女、放火という一大事はすぐに大家に知らせるべきと思い、夜中にも拘らず大家に電話します。


大家:「家は大丈夫なんでしょ?ならいいじゃん。ははは、ゴミを捨てる手間が省けたよ。まだゴミがあるなら入れていいよ」


…何とまあ、放火というとんでもない事態にこの大家は動じません。


で、彼女、翌日アイルランド人の友人(女性)にこの話をしたそうな。


友人:「放火?ねえねえそれより、消防士の制服見るとむらむらっとこない?」


…どうやらこの国では放火は驚くには値しないようです。以前の掲示板の投稿にあった言葉を借りると「あたしゃ放火に驚かないあんたに驚いたよ」



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