なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ前日の日記はこちら翌日の日記はこちらアイルランド真実紀行へ


2002年05月17日(金) 遅れたのは渋滞のせいで俺のせいじゃあない!

昨日の日記、あからさまにいい加減ですね。なんとなく想像がつくかと思いますが完全にお疲れで、もう書いてる途中で投げ出しかけてました。何とか意地で最後まで書いたのですが、最後の方はまさに小学生の作文同様いい加減。どうもすいませんでした。


ところで今日は、アイルランドの総選挙の日です。ただねえ、天気がど最悪なんですよ。たぶん投票率は低いのではないかと思います。どこかの国と同様、どう転んでも大局に影響はないようです。


で、今日は大ネタを仕入れてきてたんです。が、困ったことには、帰りにとっても頭に来ることがあって、ネタを挿しかえせざるをえなくなったのです。というわけで、明日は大ネタが待ってますので例え今日の日記がつまらなくても見放さないでくださいね。


で。今日のネタは、「もういいよ」という声が聞こえてきそうですが、再びバスネタです。この日記に何度登場したかわからないくされAlan Martin Coaches社に再び登場願います。信じてください。このネタはもうすでに何回も書いているのであまり書きたくないのです。が、この会社、どこかの私鉄のキャッチフレーズ同様「今日もひとつ新しいこと」を提供してくれる会社でして。某私鉄とこのくされAlan Martin Coaches社の違いは、このくされAlan Martin Coaches社は良くないネタを提供してくれることなのですが。


ここ数日。いつも時刻を守らないくされAlan Martin Coaches社は輪をかけて時刻を守らなくなった。しかも、反則技を使うようになった。私がいつも乗るバス停から、8時発の某ビジネスパーク行き、そして、8時15分発の私の勤めるビジネスパーク行きとくされAlan Martin coaches社は2台のバスを運行している。で、反則技とは、そう、この2台のバスを一まとめにして運行してしまおうという。


ちなみに、通常どちらのバスも35席程度ある座席はすべて埋まります。つまり逆に言えば、ちょうどいいあんばいに人が乗っている2台のバスを無理矢理1台にまとめると、とってもすごいことになるわけでして。すしずめ。


で、困ったことにはこのバス、古くないのにメンテが悪いので、ものすごいガタピシ音がします。のみならず、アイルランドの道はとっても凹凸が多く、サスペンションはゴムの板のようなものなので、例え座っていてもむち打ち症になりそうなくらいゆれます。そんなひどい状況なのに運転手は飛ばすし急ブレーキはかけるし…。


で、まあ、これだけならいつもの話なので日記のネタにはならなかったわけです。帰りにとっても頭に来る事件…とはいっても前回の日記に書いた話とほぼ同じなのですが…が起こったのです。


始めにも書いた通り、今日の天気は最悪です。雨が結構激しく降ってます。で、バスの発車予定時刻の5時30分にバス停に行ってみると、案の定バスは来ていません。驚くには値しません。何せ、おとといは50分遅れたし。


がおとといと今日の違いは天気。晴れてぽかぽか陽気なら少しくらいなら待ちますが今日は雨。同じ10分でも私たちのイライラ度は完全に異なります。というわけで、何人かはケータイでバス会社に問い合わせ(「いつ来るの?」と聞く)をしています。


で定刻から遅れること25分。やってきましたAMCガタピシ号。おおーっと、男数人がバスに駆け寄っていきます。怒っています。怒っています。運転手に文句を言ってます。何を言っているかはここからは聞こえませんが、いかりのオーラはこの距離からでも伝わってきます。そのあと、同僚のアイリッシュの女性がさらに続きます。これはまさに般若の形相。彼女は先日くされAlan Martin Coaches社にComplain letterを出したそうですが、言うまでもなくなしのつぶて。その分の怒りもあるのでしょうか。すごいです。何を言っているか聞こえないのが残念。


で、私はあとの方に乗車。乗車が完了し、全員が座席に就いたところで運転手、運転席から身を乗り出し何かを言うようです。謝罪でしょうか。


運転手:「あんたらねえ、たかが20分(注: 正しくは25分です)遅れたくらいで、会社に4回も電話するの止めてくれる?そのたびに俺のケータイが鳴って迷惑なんだよ。俺はついそこまで来てたの。だけど渋滞が激しかったの。渋滞。俺のせいじゃないの」


運転手。謝罪どころか逆切れです。これは完全に取るべき手段を間違えました。この逆切れはわれわれ乗客の怒りに完全に火に油を注ぎます。おおーっと、日ごろはおとなしい、私のチームリーダーの女性が立ち上がったー!


私のチームリーダー:「あなたねえ、私たちはこの雨の中ずっと待ってたのよ。おとといは1時間近く遅れるし」


ああ、返すがえすも残念。彼女母国語は英語ではないので、言いたいことの1/10も言えてないことが伝わってきます。歯がゆさが伝わってきます。


運転手:「だからー、渋滞なんだってば。渋滞。昨日はちゃんと定刻通りに来たでしょう。これは渋滞なの」


そう、運転手の言い分はきわめて単純。「渋滞しているのは私のせいじゃあない」


…そういう問題じゃないんだよね。私の仕事の中でもお客様と約束することは良くある。で、何らかの理由でその約束が守れなかったら、例えそれが私あるいは会社のせいではなくてもお客様には関係がない。約束を守れなかったのは事実なのだから。そういう発想が完全に欠如してる。


そんなごたくはともかく、バスの中はまさに収拾がつかない状態になってます。5人くらいが運転手に食って掛かってます。とにかく運転手は「俺のせいじゃあない」の1点張り。こういうのを小田原評定、英語ではinconclusiveといいます。私は混ざるだけ無駄なので黙っていましたが、ついと最後の最後、バスが静まった時にひとこと


「結局あんた、カスタマーサービスという言葉を知らないのね」


と言ってしまいました。結局そういうことなんでしょ。


というわけで、数週間前の日記と同じような内容になってしまいました。明日のネタの予告をしておきます。


「アイルランドでは日本の常識はやはり通用しない」


というお話です。では。




日記才人の投票ボタンです
なんじゃこりゃ?




Snigel |MAILアイルランド真実紀行へ掲示板へ