なべて世はこともなし
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2001年11月21日(水) 時給1400円に魂を売り払った悲しい男の物語(1)

いままでずっと書きたいと思いつつ封印していたネタがあります。数週間前の日記で私の大学時代の添乗員のエピソードを書きましたが、実はそれ以外にもいろんなバイトをしています。ただ、そのネタがある意味きわどいネタだったので、今まで書かずに放っておいたのです。でも、どんな心境の変化か書いてしまうことにしました。ただしネタの性質上、次のことをお約束とさせていただきます。


このネタはフィクションであり、実在の人物・商店・建物等とは一切関係ございません。もう一度言います。この物語はフィクションです。フィクションということは全部ウソです。ご了承ください。


で、(架空の)私の大学時代の話ですが、アイルランドに戻りたいなあと思った私(語学留学の後だったのです)、今までやってきた時給800円の仕事では、アイルランドはあまりに遠いと、新たなバイトを探すことに致しました。で、買ってきたのはおなじみのアルバイト情報誌。そこの「とにかく高給、日給一万円以上」のところを見ます。すると、


携帯電話の販売等
時給1400円から勤務地都内各所



時給1400円?!?!この高給に魂を売り渡した私はさっそくこの胡散臭い広告を出している会社に電話。


…即面接。


呼ばれたのは、昔フジテレビがあったところからそう遠くない雑居ビル。聞けば、この会社は当時から有名になりつつあった業種「人材派遣業」。で、各メーカーに人材を派遣し、その人材は各メーカーからの派遣要員として東京都内および近郊の大規模小売店に派遣されるといういわば二重の派遣。で、時給等は広告通り1400円出すとのこと。で、私は即採用され、勤務を言い渡されたのは、新宿でも池袋でもない、東京でもないところ。当時住んでいたところから電車で1時間はかかるものの、定期もしっかり出すということで、そこに勤めることに。


さっそく、下町にある某大手カメラメーカーに(「携帯電話の販売等」であり、携帯電話の販売とは広告には書いてなかった)。で、そこの契約社員として都近郊の某所の大手家電量販店に勤めることとなりました。


ここにこの日行ったのですが、ものすごく活気があるものの、同時にがさつな感じがしました。本当にこんなとこで勤められるんだろうかという不安。そんな不安は、「時給1400円」の前に忘れざるを得ませんでした。


で、翌日。


朝の9時30分に開店ということで、朝の9時までに出勤を命じられた私。朝のラッシュの電車で1時間かけて、店までやってきました。で、前日のうちに顔見せは終わっているので、とりあえず、仕事開始。


…とはいえ、何をしていいのか分からない。


ぽつんとカメラコーナーに立つ私。自慢ですが、カメラなんて、自分のコンパクトカメラが使えるのが精一杯。しかもそのコンパクトカメラでさえ、某社で働いていた時に社販で買ったもの。


で、私の担当はこともあろうに一眼レフカメラ。人生において触ったことなど絶無に等しい。自分の中では、「一眼レフカメラは、プロかオタクが触るものだ」と勝手に決めてましたから。


で、そのフロアーを見渡すと、実はそこにいるのはいろんなカメラメーカーから派遣された派遣社員ばかり。それ以外にはその小売店の社員がわずかに数人と、あとはレジ担当のアルバイトのおねえちゃん。それ以外のほぼ8割方の人間に関しては派遣社員


困ったことはすぐに起こります。私は某カメラメーカの人間としてきているわけですから、当然ほかの人間は、私がそのメーカーのことをよく知っていることと決めてかかってます。いきなり言われたのです。


「XXXにあうレンズピースってOOOだっけ?XXXだっけ?」


…レンズピースってなに?とはとても聞けない状況です。慌てて「用品カタログ」を見て調べますが、そこには「これなに?」というものばかり。ひとりでパニクりますが、どうにもならない。


「まだわかんないの?お客さんお待たせしてるんだよ」


と怒られ、ついに

「もういい」


といわれてしました。

こうして、わずか数時間で、私が何も知らないことがばれてしまいました。

(この連載続く…のかな?)




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