なべて世はこともなし
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2001年11月20日(火) もらうぞ臨時ボーナス!履歴書の向こうのなべ料理とは?

うちの会社、知り合いを紹介し、その知り合いが採用されると臨時ボーナスが支給されるという、いかがわしい商売もはだしのシステムがあります。で、金額がひとりにつき10万円近くと、私の給料の額から考えるとかなりバカにできない金額が支給されます(とはいえ、その多くは何もしないアイルランド政府に「税金」という名のもとにカツアゲ徴収されるのですが)。この会社に勤めて2年以上が経ちますが、今まで成功したのはたったのひとり。そりゃそうです。こんな会社に友達の身売りなんぞしたくありません(こらこら)。


で、話は先週に戻ります。日本から帰ってきたその翌日(つまりは月曜日)の夕方、何気なく台所に下りてみると、そこには見ず知らずの女性が一名。


"Who the hell are you?"


と口の悪い私は思わず言ってしまいました。聞けば、同居人のドイツ人の友人とのこと。そのドイツ人がなぜだかモロッコだかどこかに行ったとやらで、その間の1ヶ月間、ここに住むとのこと。それはいいんだけどねえ、そういうことは事前に知らせて欲しかった。

で、身の上話をちょろっとすると、彼女もやはりドイツ人で、ダブリンで仕事を探しているとのこと。


これは


鴨

ネギ




…です。


失礼な物言いなことは100も承知ですが、でも、昔某大手家電量販店に勤めていた時、よく、お客さんを逃がしたあとで「鴨がねぎしょって来てるんだから射抜けよ!」なんて怒られました。それを思い出してのことです。この話は、また今度しますね。


…てなわけで、ポーカーフェイスを装い「だったら、うちの会社に紹介してあげるよ」なんてほざくと、彼女もまんざらでない様子。で、今日になって、彼女がようやく履歴書をくれた。


唖然


こちらの履歴書は、日本と違いフォームがありません。でも、カバーレター(自分がこの仕事に興味がありどんなに素晴らしい人間かを自由に書く手紙。ごたくとも言う)と履歴書そのものでまあ、計A4サイズの紙3枚がいいところ。ところが彼女の履歴書はA4サイズの紙、20枚近く。20枚を透明のカバーとクリップで几帳面にまとめている。この几帳面さはドイツ人ねん。


何とまあと思い、悪いとは思いつつ、ぱらぱらっと中を覗いてみた。


何とまあ…。


履歴書自体は確かにカバーレターと履歴書そのもので3枚。以下は、以前に働いていた各企業からの推薦状のコピー、資格試験の合格証明、さらには高校の成績証明書(…のようなもの)に至るまで、まあ個人の半生記というに恥じない内容でして…。


で、彼女、これを各企業に送ってるのかなあ。


ドイツ人が「環境問題に敏感」なのかどうか分からなくなりました。


で、そんな話を同僚にしたら、


あなたはまだいい


と言われてしまいました。とあるアイルランド人は、15枚に及ぶ履歴著を各社にばらまいたそうです。中は、普通は触れもしない中学校の様子から始まり、現在までのレポート(もはや履歴書ではない)15枚。…んなもんどこの誰が読むねん。


さあ、彼女は採用されるのか。されればボーナス、されなければ…人生そんなもんでしょ。最近宝くじにかすりもしていないので、何とか採用されて欲しいと身勝手なことを願っています。



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