なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2001年10月23日(火) |
日本のクレーム処理をダブリンで。考えてみたらすごい社会になってきた。 |
あー、つかれた!
なんだか前日の日記と同じ書き出しですが、でも、事実お疲れです。お疲れの理由は、仕事。珍しく忙しかったのです。でも、その内容たるや…情けないもので。頭に来たついでに暴露しちゃいます。
こんな状況を想像してみてください。
カタログショッピングでいいものを見つけて、それを注文しました。去年の秋の話です。商品はすぐに届き、あなたは商品に同封されていた請求書を持ってコンビニで支払いを済ませました。
季節は流れて1年後の今になって突如、そのカタログショッピングの会社から「督促状」が届きました。1年前の商品の代金を支払っていないというのです。さあ、あなたならどうします?
ま、これがおおよその話の流れです。某事業の閉鎖に伴い、未収の売掛金の回収に出たわけですが、どうもこれが一筋縄ではいかないようで。「督促状」を送ったところ、結構な数の人から
「わし払った!失敬な!」
というお怒りメール・電話が来たというのです。そして、それ以上の人が
「え?私払ったと思うんですが…。確認してください」
と、問い合わせしている模様。
で、よくよく調べてみると、確かに一部の、本当にごく一部の支払いのデータがどうも欠落しているようなのです。私の今日の仕事は、その膨大なデータをひとつひとつしらみつぶしにチェックしていくという作業。単調・退屈。
コンピュータ内ですべての仕事ができた私なんかまだいい方で、一部の人間は、数万枚(!)ある領収書のコピーを一枚一枚しらみつぶしにチェックしていくという、刑事のような地道な作業を命じられたりしてました。
でもね、少なくとも領収書を一枚一枚チェックする必要性ってなかったと思うのよ。領収書のデータの入れ間違いの可能性なんて、天文学的な数字なのよ。この1年半ほどやってきて、それが起こったのは知る限りではたったの1件。しかも、同じ人の別の注文にその支払いが回っただけで、実害はなかったのよ。
ちょっと抽象的な書き方でわかりにくいと思いますが、まあ、Snigelの愚痴と思って聞き流してください。
で、まあ、これだけなら、たまにできた仕事と思って喜んでやりましたよ。でも、2時間残業した挙げ句、「さあ、掲示版のお返事書いて、日記の更新をしよう!」と思った瞬間、スーパーアホバイザーに
「私帰るから、このデータを調べて日本の担当者にメール書いといて!」
と言われた時には私はスーパーアホバイザーに殺意を抱きましたね。実はうちの会社、2時間以上の残業はサービス残業になるんです。人より1時間遅くやってきて、人に仕事を押しつけて帰るスーパーアホバイザー。ろくなもんじゃねえ。
…てなわけで、ゆっくり読ませていただこうと思っていた、さちももさんのホムペ、明日以降になります。さちももさん。すまん。
今、書きながら思ったのですが、まさか日本で買い物をしたら、その裏方はアイルランドだったなんて、誰も想像しないでしょうね。これは某航空会社なんかにも言えます(ひでかすが勤めているとこじゃありません)。とある時間帯にとある航空会社に電話をかけると、その電話は実ははるばるダブリンにまで転送されてきます。で、
「ただいまの時間は日本語でのサービスは致しておりません。英語かXX語になります」
なんてメッセージが流れた後、
"Hello, XXX airlines. How may I help you?"
なんて言われちゃうのです。東京03で始まる番号にかけて、いきなりこう返事されちゃあ、普通の人は凍りますよね。でもその時点でも、その多くの人は、
「日本にかけてるんだから相手は日本語が分かるに違いない!」
と、日本語で押し通そうとしている人が結構いるらしい。電話の向こうはダブリンで、アイルランド人が両手を広げて「なんてこったい」って思っているなんてつゆ知らずに。そう、社会のグローバル化は、意外と身近なところから劇的なスピードで進んでいます。
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