なべて世はこともなし
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2001年09月07日(金) ビザの降りない上司とホームページのリニューアルとの表裏一体の関係とは?

なぜだか突っ込まないで欲しいのですが、おいらの上司は中国人です。…っつても、昨日の日記とは何のつながりもありません。言ってしまうと、「彼女について行こう」「彼女のためにもがんばろう」なんてこれっぽっちもおいらたちに思わせない、ま、上司としては…です。んで、そんな彼女が来週から2週間中国へ帰るという。


隣の席に座る彼女がいるいないでおいらの精神状態は大幅に変わります。で、おいらが企画したこと。


「ホームページリニューアル」


夢は膨らみます。
まずは、どうしようもない手抜きのリンクのページの改修をして、それからネスケで表示の崩れる表紙を大リニューアル。うーん、そのためには今までおざなりにしてきたタグの勉強もしっかりして、よしがんばろう!(いったい仕事はどうなるんだろう…という突っ込みは無視)


話は今週の初め、月曜日あたりにさかのぼります。彼女が言うんです。


「まだ、私のワークパーミッション(就労許可証)の更新すんでない」
…いつ(現在の就労許可証の期限が)切れるの?
「もう先月で切れた」


あれ?あなた、まさか不法滞在者(+不法就労者)?無論この場合、彼女は2ヶ月も前から就労許可証の更新を申請しているんだし、ほかの街中の純粋な不法滞在者とは次元が違いますが。で、何が問題かというと、彼女は中国人。つまり、アイルランド再入国の時にビザがいるんです。


わからんという方のためにもう少し説明すると、日本人などの場合、観光でアイルランドに来る場合は事前にビザを大使館だかどっかに行って取ってくる必要はありません。空港でスタンプをポンと押してもらっておしまい(そうでない場合もまれにありますが…)。それに対し中国人などの一部の国籍の人間は、アイルランド入国前に事前にビザを取っておく必要があります。


で、彼女の場合はというと、すでにアイルランドに「労働者」として住んでいるわけですから、アイルランドに戻ってくるためにはアイルランドでのビザが必要で、そのビザを得るためには、新しい就労許可証が必要なんです。ややこしい?確かに。


彼女はほぼ毎日、労働省に催促の電話をかけます。で、決まってかえってくる答えは「もう会社あてに投函したよ」


前にも書いた通り、90%のアイルランド国内の郵便物は投函された翌日に宛先に着いているそうです。ましてや就労許可証はいちおう「重要書類」のはずで、書留郵便扱いのはず。…ま、誰がどういうウソを言っているかは火を見るより明らかですな。


で、彼女は航空券の予約もして、手付金も払っていますが、まだ全額の払い込みができません。なぜなら、ビザがない限り航空会社は航空券を売ってはいけないのです。もし、強制送還をされる客を乗せたとあっては航空会社には政府からペナルティが課されます。旅行代理店からは、すでに「先週の末までに全額払わなければ航空券はキャンセル」と最後通牒を言い渡されているのですが、彼女は「へへえ、しかし、そこをなんとか」と粘ります。(「粘ったところで航空会社が彼女の予約をキャンセルしてしまえばどうにもならない」=航空関係者証言)


で、いらいらしている彼女のもとについに、ようやく、とうとう、新しい就労許可証が届きました。次は、その就労許可証を持ってビザをゲットせねばなりません。


またビザを取るのが一日作業でして(6/20の日記を参照)。彼女は木曜日の朝の6時だか7時だかから並びはじめて、会社に死にそうな顔をしてやってきたのは午後2時。その間おいらは彼女のいない優雅な時間を体験。こんな時間が来週から2週間続くとはまさにパラダイスです。


ところが。話はそこでは終わらなかったのです。何と彼女、悲しいかな中国人、そのビザを持って今度は法務省にも行かねばならないらしいのです。で、法務省は午後2時では遅すぎて閉まっていたとのこと。また翌日(つまり金曜日)また会社を半日休んで法務省に行くとのこと。(やったー)


さらに!彼女には越えなければいけないハードルが待ち構えていました。それは


「イギリスの通過ビザ」


まさにおいおいですね。これを聞いて「ああ、日本人でよかった」ってつくづく思いましたね。ともあれこれは何とか即日発行もできるそうで、イギリス大使館にも行かねばならないとのこと。そんな訳で、彼女は金曜日(今日なんだけどさ)半日会社を休んで、法務省とイギリス大使館に行きました。


そして、昼過ぎやつれきった表情で会社にやってきた彼女、


「チケットが取れなかった」


そう、彼女の予約は航空会社によりキャンセルされ、今月は全く空席がないとのこと。(むろん高い金を出せば何とかなるんだろうけど)そして、数分後、哀愁に満ちたメールがわれわれのもとに届いたのでした。


Dear All,

Just let you know my holiday is cancelled.



というわけで、おいらのホームページリニューアル計画も水の泡となったのでした。


「おまえ、家でやればいいじゃん」という方。実はおいらの自宅のコンピュータは英語版のOSでして、メモ帳などで日本語を表示できないのです。無理に作ってもブラウザで見事に文字化けします。…というわけで、ホームページリニューアル、やるつもりではいますが、いつになるかは全然分かりません。






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