なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら
|アイルランド真実紀行へ
2001年05月10日(木) |
ドイツ行き帰り顛末記 |
今日は会社に来たけれど、…暇だわ。あまりに暇だとそれなりに、「ああ、仕事しなくていいのかな」と罪悪感をちょいとばかり感じたりなんかもします。…とか言いつつ、しっかり日記の更新をするやつ。
で、昨日の国際結婚に関する難問はとりあえず保留して、ドイツへの行き帰りのネタを散発的に。ドイツそのもののネタは、来週時間を見つけて、きちんと「旅行記ネタ」として写真つきでアップするつもりです。
5/2日。予告通り、チャリで家まで帰り、ソッコーで、少し離れたバス停までダッシュ。(5/2の日記を見てね)
バス来ない。
まだ来ない。
来たと思ったら急行バス。
…気がついたら、最貧状態なのに、タクシーに乗ってました(ははは)。それでも事務所からタクシーに乗るのに比べて、半額で済みました。
そんな血のにじむような努力をし、何とか搭乗締め切り時間直前に空港のカウンターについたのに…カウンターの前には未だ長蛇の列。(金返せー←心の叫び)
カウンターでのやたらと愛想の良いおねえさんとの会話。
おねえさん:「きょうは…フランクフルトまで、ベジタリアンミームのリクエストでしたね」 おいら:「そうです−。あ、あと、席なんだけど、エマージェンシーロー空いてる?」 おねえさん:(コンピュータを見ながら…)「もうないわねえ」 おいら:「んじゃ、どっか近いとこにしといて」 おねえさん:「ノープロブレム。じゃこれ、パスポートに搭乗券にフレクエントフライヤーズカードね」 おいら:「どーもー」
これだけの会話でしたが、解説を要する語句がいっぱいありますな。
まずベジタリアンミール。あたしゃ別に菜っ葉食いではありません。野菜も好きですが、肉も食べます。ただ、うちの読者のちびまるこが「エアリンガスのベジタリアンミールはすっごくいいから試すべきだよ」と盛んに薦めるので試すことにしただけのこと。24時間以内に予約すれば追加料金なしでミールリクエストができます。たいした距離のフライトじゃあありませんが、一応国際フライトなのです。
次。エマージェンシーロー。他のスッチーさんのホームページなぞに行くと、「ドア席」と呼ばれているようですが、日本の空港で、「エマージェンシーロー」と言っても通じました。これ、客席内の出口(非常口)に面した席。機材(飛行機の種類)によっては前の席の間に、スッチーさんのジャンプシート(離発着時の簡易席)があったりして、スッチーさんと話ができたりする。日本でここに座った時は、わざわざスッチーさんが、「非常の際はお手伝い頂くこともあるかと思うのでよろしく」とご挨拶に来られた。
ただしこれは、割に大きな機材(たとえばB747とか)の場合で、ダブリンは飛行機はたいがいB737などの小型機なので、単に非常口が横にある席になる。おいらがここを欲しがるのは、「非常の際に一番に逃げれる」という究極のジコチューの安心感からに過ぎない。ちなみにこの席、体の不自由な方や子供は法令により座れない。英語が話せない人間も(非常時役に立たないので)座らせないと言う噂を聞いたことがあるが、これは真偽のほどは確認していない。
いつものことながら話がそれた。
んで、すぐにゲートに行ってと言われたので、素直に、新聞を買った後、搭乗ゲートに行ってみたものの、搭乗させる気配がない。…結局30分遅れました。タクシー代返せモード全開になったのは言うまでもないかと…。
いつもの通り、機材はB737。席は…一番後ろ。おいらの前6列くらいがなぜかぼこっと空いている。ほとんどおいらの姓は隔離席状態。このなぞはすぐに解けた。最後に乗ってきたのは、年の頃10才くらいのアイルランド人の社会見学のような団体一行。そう、「エマージェンシーロー」などとほざいたために、おいらは隔離されたくそがきどものさらに後ろに席をあてがわれた訳。
…うるさかったです。夜通し仕事をしていたので絶対に眠ろうと思っていたおいらの目論見は見事に外れました。くそがきども、ごみはなげるは叫ぶは騒ぐわやりたい放題。窓から投げ出してやりたくなった。(←開かないって)
この席、最悪。後ろのギャレーで食事の用意をし始めたようなのだが、そのニオイがもろにおいらの席に。なぜか気持ち悪い匂いがするのだ。
で、ほとんど1時間遅れで離陸したヒコーキ。さっそく食事の時間。一番後ろの席のおいらは一番最後まで食事をもらい出せず、で、ようやく来たスッチーさんに「スペシャルミールのリクエストしたんだけど」
来た。スペシャルベジタリアンミール、夜通し働いておなかも空いていたので、期待に胸膨らませ明けたのだが、その期待は絶望に。内容は、フライパンで軽く揚げた薄切りのジャガイモに、同じく揚げたトマト…そして…あげたマッシュルーム。
で、気がついた。さっきの悪臭の根元はこのマッシュルーム。…平たく言えば、自分で仕掛けたわなに自分ではまってしまった…という訳。ちなみに他の人は、ソーセージに目玉焼きと言った普通の朝食を召し上がってました。
これが行きの話。
ドイツで起こったことは旅行記のアップまでお待ちいただくとして、ここからは帰り(5/8)の話。
朝早くのICE(日本で言えば新幹線)に乗り3時間かけてフランクフルト空港に着いたおいら。どうもチェックインカウンターの様子がおかしい。搭乗時間締め切りに近いにもかかわらずエアリンガスのカウンターに誰もいないのだ。うーむと思って、チケットオフィスに行ってみる。そこのおばさんとの会話。
おいら:「おいら2時のフライトの予約してるんだけど…」 おばさん:「キャンセルになりましたよ。そのフライト」 おいら:「またまた冗談を」 おばさん:「本当ですよ。エアリンガスから電話ありませんでしたか?」 おいら:「おいらがなんでここにいるかわかってる?」(←イヤミっぽい) おばさん:「そうですよね。ちょっとお待ちください。(コンピュータの端末を見ながら)そしたら、次のフライトにお席を…」 おいら:「何時に着くの?」 おばさん:「午後9時」 おいら:「おそいがな」 おばさん:「そしたらブリティッシュエアウェィズで30分ほど早く着くのが…それくらいしかないですね」 おいら:「BA?ロンドンのどこ経由?」 おばさん:「いえ、ロンドンではなくてサウスハンプトンになります」 おいら:「仕方ないなあ、それにするわ」
おいらは素朴に驚いた。このキャンセル自体はなんとも腹立たしいけれどもその対応が非常に顧客思いでしっかりしている。航空業界の状況はよく知らないけれども、こういうふうに他社の便に振りまえた場合、エアリンガスはブリティッシュエアウェイズにいくら同じアライアンス内の会社とはいえそれなりの運賃を払わねばならないのではないだろうか。
でおいらのチケットはNクラスという最低の金額しか払っていない最弱チケット。つまり、一番弱い立場におかれても文句の言えないチケット。そんなチケットしか持っていない人間にリルーティングを許すと言うのはなかなかやるなと思った。
今度別ページを立ちあげる予定があるのでここでは詳しく書かないけど、数ヶ月前、某エアフランスでも同じようにフライトがキャンセルされ、その時の対応が非常にひどいものだったのに比べるとこの違いはたいした物だと思った。今度詳しく書くけど、エアフランスでいい思いをしたことがないのだ。個人的に他の何は薦めてもエアフランスだけは薦めない。
んで、4時間ほど時間が浮いたので、フランクフルト市街まで戻ることに。前にも書いたけど、一つの歯車が狂うとすべてが狂う。空港から市内までS-Bahnという近郊列車でたった15分なんだけど、この列車がなぜか30分も遅れている。ホームは人で溢れかえり、ようやく来た列車もものすごい込み様。
で、市内で少し過ごし、6時発のフライトに搭乗。
うわああああああああ。小さい。なにがって?ヒコーキが。日本で乗ってたヒコーキはいつもワイドボディ(正確な定義は知らんがおいらにとっては通路が2列あるヒコーキ)の300人乗りくらいだったのに、ダブリン離発着のヒコーキはB737がほとんどの100-150人乗りのヒコーキ。で、今まで乗ったヒコーキで一番小さいのは「ブリティッシュアエロスペース143」という90人乗りのヒコーキ。
ところが、今、おいらがまさに乗ったヒコーキの定員は何と49人!席は16列あるけど、シート配列は1-2。おいらの席は「窓際でありかつ通路際」という…。ちなみにこの機材、Embraer145という機材で結構あちこちで飛んでいるらしいです。
で、例により30分遅れで離陸。飛行自体は快適そのもの。一つ自信を持って言えることは小さければ小さいヒコーキなほど、サービスはいいです。いろんなヨーロッパのローカルヒコーキ会社(EurowingsとかCityJet)に乗った経験から自信を持って言います。
このフライトも良かった。まず離陸が遅れたので、離陸前にバーサービス(酒飲み放題)。成田でB747が遅れても出てもオレンジジュースが関の山なのに対してです。で、酒だお茶だおしぼりだキャンディだ、二人のスッチーさんが、それはそれはかいがいしく働いています。考えてみれば、小さいヒコーキの方が、スッチーさん1人当たりの担当客数が少ないので、そんなきめ細やかなサービスができるのかも。
で、期待の機内食。ここでちょっとした事件発生。おいらの席は例によって一番後ろだったんだけど、おいらの直前で機内食がなくなってしまった。そりゃそうだ。ある意味おいらは予約も何もしていない「おまけ」なんだから。するとスッチーさん、申し分けなさそうに「すぐお持ちします」という顔をして、すぐに持ってきてくれたのは、ビジネスクラスの食事。
こうしておいらはエアリンガスで最低の最低の運賃しか払っていないにもかかわらず、他社便へのルート変更、しかも食事はビジネスクラスという完全な「下克上フライト」に成功する。こうなると、少しくらい遅れても、文句を言う気などさらさらなくなる。
で、イギリス南部、サウスハンプトン空港に着。イギリス人の友人をして、「え?あんなとこに空港あるの?」と言わしめた超どマイナー空港。基本的にこのフライトはフランクフルト発サウスハンプトン経由ダブリン行きだったので、もしかするとこのまま乗ってていいかとも思ったが、「一度降りてくれ」とのこと。
で、降りて、手荷物検査を受け直し、搭乗ゲートへ行くが、飛ぶ気はない模様。するとおねえさんが来て
「ダブリン行きのお客様。大変申し訳ございません。フランクフルトから来たダブリン行きの飛行機、機材のトラブルのため機材を変更して運行致します。お急ぎのところ恐れ入りますがしばらくお待ちください」
この時点でおいらは仕事のドタキャン決定。実際到着予定時刻が8時すぎで、定刻に着いたとしてもそのまま会社に行かなければ行けない状況だったのに、フランクフルトからがすでに遅れここからいつになるかわからないんじゃあもう付き合ってられん。…しかも、結構酔っていたりする。
で、待ってる間も、待合室のコーヒーショップで使える金券をくれたりなんだりでイラつくことなく過ごす。しかも、スッチーさん(結構おばちゃん)がおいらのことを覚えてくれて話しかけてくれたりして、不思議なくらいイライラしていなかった。前回のエアフランスの時と正反対(しつこいけどそのうち詳しく書くけんね)。
結局ダブリンにはこのヒコーキとしては1時間遅れの午後10時着。おいらの当初の予定からは7時間遅れ。とはいえ、対応がしっかりしていたので腹が立たないどころか、むしろその連続するトラブルを楽しむ余裕すらあった。
これが、ドイツの行き帰りの話。とりあえず、「国際結婚ネタ」先にこの日記を登録してから書きます。
|