もう愛だとか 恋だとかむずかしく言わないで・・・...川崎 憂

 

 

その日、運命に出会う 『Fate』舞台探訪の旅・パート4 その2 - 2004年02月23日(月)

 雪の金沢を目指す寝台特急は、雨の中をゆっくりと進んでいた。
 北の空港程ではないけれど、その行く道はやはり低気圧の中。
 向かい風の中を突き進む列車は、時折小雨に、時折小雪にその鉄のボディを
打たれながら暗闇を一定のリズムの音を奏でながら進む。

2月23日(00:10)寝台特急内
 つい2時間ほど前まで、居酒屋でバカ話をしていたずっこけ3人組は
場所が寝台急行の連結スペースに変わっても、結局はビールを飲んでバカ話
をしていた。
 B寝台のため、他の乗客の邪魔になる睡眠スペースで話ができなかった、
ということで僕らなりに気は使ったつもりだったのだが・・・。
 大声でしゃべっていれば、どこで話そうが他の乗客の迷惑になっていた
んだろうなぁ、と今更反省してみる。

 持ち込んだ酒を全部飲み干す勢いで消費していた僕らも、明日は朝から
観光が待っているということで、それでも深夜1時には就寝するために
各々のベッドへと戻っていった。


2月23日(02:50)長岡駅

 川崎はひとりトイレに起きだした。
 少し飲みすぎたらしい。用を済ませてベットヘ向かおうとしたときに
初めて列車の揺れが小さくなっていることに気付いた。
 列車はゆっくりと長岡駅のホームへ入っていく。

 小雪の舞い散る長岡駅のホームは、蛍光灯よりも自動販売機の見本缶を
照らし出す光の方が明るく思えた。
 時間的に終電車は既に走り終えている時間帯。
 車内の蛍光灯が明るくて、外の景色が反射光にさえぎられしっかりと
見ることができない。
 僕は両手でおでこの上にひさしを作るようにして、そのままおでこをガラスに
押し付けると目を細めて外を眺めた。
 一瞬、外の誰かと目が会った様な気がして一歩後づさった。 

 隣のホームには、僕達が乗っているものと同系統じ寝台特急が停車して
いた。
 行き先は上野駅。

 道のりとしては、東京と金沢の中間点にあたるということなのだろうか?
 こちらの列車が、ゆっくりとその速度をゆるめ完全に停車してから一分と
経たずに上野へ向かう特急列車が動き出した。

 なぜかそんな動きを見ていて、高校に通っていたときに使っていた私鉄電車
を思い出した。
 単線で営業をしていたその路線は、いつも同じ時間に同じ駅で対抗列車の
待ち合わせをしていた。
 ある時はは自分の乗った列車が5分ほど対抗列車の到着を待ち、ある時は
こちらがホームに止まりきらないうちに反対側の列車が待ちきれないように
走り出したり・・・。
 
 この路線でも、そんなことがあるのだろうか? 

 単線でも、一両編成で運行されているわけでもない寝台特急に乗っていて
そんなことを思ってしまった。
 
 10分程そのまま外を眺めたいたものの、酔いも醒め少し身体も冷えて
きたので自分のベッドへと戻り、上掛けにくるまった。

 ゆったりとまどろみながら、まぶたが重くなりだし意識が消えかけたそのとき、
ガタン、と列車が動き出したような気がして反射的に顔を上げようとしたが、
結局は顔を上げるどころか、指ひとつ動かすこともできずに僕は眠りへと落ちていった。


2月23日(07:20)金沢駅ホーム


 結局、風雨の影響で正常ダイヤに40分程遅れる形で列車は金沢駅へ
到着した。
 朝飯をかねて立ち食いそばでも、と思ったたもののその値段を見て、
即座に却下となった(爆)

 とりあえず、荷物をロッカーに突っ込みすきっ腹を抱えて、金沢観光へ
向かうことにする。


2月23日(08:00)金沢市内
 期待していた雪は実のところ、ここ2、3日の暖かさで融けてしまったらしく、
その痕跡すら見つけることができません。
 駅を出るときにはかなり怪しげな雲行きだったのですが、百万石通りを
過ぎる頃には小雨が振り出してきました。
 『まったく』旅の準備をしていなかった犬くんは、傘がないとか、
携帯の電池が切れそうだとか、色々とトラブルを抱えていたようです。

 だめですね、最低限の準備ぐらいはして旅にはでないと・・・。

 普通は『飲み会に行くだけ』なのに、旅行の準備までして家を出てくる人は
いないと思うんだが。


 とりあえず、コンビニで色々と購入しまずは尾山神社へ。


 偶然巫女さんを見かけたり、思ったよりも深かった池に驚いてみたりした後
は、雪のないの兼六園へ。

 以上、金沢観光終了。
 2行で金沢観光終了かよ?
 や、だって特に書くことないし(苦笑)

 兼六園からの帰り道、アニメイトに寄り道。
 東京(秋葉原)では既に売り切れとなっている『Fate』のシングルCD
『THIS ILLUSION』の在庫がないか確認してみると、予想通り店頭在庫20枚程
発見。
 3人そろって購入。
 同封のサーヴァントカードは、私だけ「ライダー」でした。
 とりあえず、今回はこれだけでも金沢へ来た甲斐があったと、単純な川崎は
これで大満足。
 もう後はゆっくり温泉につかり疲れを落として、この旅を締めくくろう・・・
なんてことをこの時には思っていた。

 本番はこれからだったのにね(含笑)

2月23日(13:40)加賀温泉駅
 駅の公衆電話から旅館へ連絡をいれ、予約人数を2人から3人へ変更
してもらう。
 変更自体は簡単にできたものの、若干のトラブル。
 本来であれば、予約をインターネットでした時に入力した到着予定時間に
ホテルから迎えのバスが来ることになっていたらしい。
 予約の段階ではそんなこと、まったく考えずに到着予定時刻を入力していた
僕らは、予定時間より2時間以上早く駅についてしまっていたのです。

 ホテルの車が迎えに来るのは2時間以上先。
 それまで時間を潰す場所らしいものは見当たらない。
 ただ、バス停の時刻表を確認したところ、15分後にホテル近くを通る
バスが丁度出発するので、それでホテルへ向かうことにした。

 そしてこの決断が、川崎の運命を変える・・・。

2月23日(14:30)某バス停
 バスに15分ほど揺られ、降り立った停留所。
 連絡掲示板のようなものが置かれたその場所に、観光タクシーのポスター
が張られていた。
 加賀温泉駅から巡れる観光ルートを紹介するそれは、ありがちな安っぽい紙に
印刷されたなんということはない紙切れだった。 
 そこには、車で1時間程の距離にある観光地が羅列されていた。
 タクシー観光する気もなければ、そんな資金もない川崎は特に気にせず
そこに記された観光地を一瞥してさっさとホテルへ向かおうとした・・・。

 が、何かが心に引っかかった。
 どこかで、最近目にした文字があったような・・・。
 振り返り、もう一度ゆっくりそのポスターを読んでみる。
 
 東尋坊。
 これは違う、景勝地ではあるが川崎を引き止めたのはこの言葉ではない。

 永平寺。
 何の寺だったろう? その寺の名前を言葉にしてみる。
 
 永平寺。
 道元禅師が開創した曹洞宗大本山

 永平寺。
「エースをねらえ」で宗像仁亡き後を引き継ぎ、ひろみのコーチとして
就任した桂大吾が入山していた寺。

 永平寺
 そう、ここまで引っ張っておいて今更何を、といわれそうだが

 あの永平寺だ!!


 川崎はここで、運命に出会った・・。


 などと、一人の世界に入り込んでいる川崎に声を掛ける二人。
 まあ、突然「永平寺か!」と一人呟き、動きを止める友人がいたとしたら
そーっと声をかけるか、知らないふりをしてその場を離れるかどちらかだろう。
 とりあえず、何事かとたずねる二人に事情を説明する。
 このとき「そうか福井県って石川県の隣にあったんだ」と呟いた私は
方向音痴の人です
 ちなみに、橘クンは「Fate」フルコンプ済み。犬くんも一応はセイバー編と
凛のノーマルエンドまではゲームを進めています。

 なおかつ、二人は私が「『Fate』な旅日記」を書いていることを知っている。

 明日の川崎の予定が、この瞬間に確定した
 さすがに二人を「『Fate』な旅」に巻き込むわけにもいかないので、今回は
パスして普通の観光旅行にしようとも思ったのですが『おもしろそうだから、
キミはやれ。こっちは適当にやるから・・・』
 と、二人そろって無責任なセリフを吐いてくれたりした・・・。

2月23日(16:30)山代温泉、某雄○閣
 金沢からいける温泉宿ということで選んだ山代温泉
 普通に温泉に入って、酒飲んで、ダラダラしようと思っていたのですが、
どうもこの近辺は昔で言うところの色街にあたる場所だったらしい・・・。

 で、そんな場所に野郎3人が泊まりにきて、コンパニオンも呼ばなければ
○×△なお店に繰り出すわけでもなく、普通にくつろごうとしている。
 僕らを不思議そうな目で見る仲居さんの目が、ある意味かなり痛かった。

 それでも、僕らは温泉にはいって、酒を飲んでダラダラとすごしたのです。

 明日は川崎だけ5時起きです。
 いよいよというか、やっとというか。川崎単独行動での『Fate』の旅が始まる。

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