明け方起きて着物雑誌をひっくりかえしていたら、むくっと起きたケロに「おかあさん、まだお外暗いから、ねんねしないと眠くなっちゃうよ。ねんねしよう。」と説教をくらって寝かされた。
ケロの体調がいまいちで、土曜日の夜は買い忘れたものを買いにコンビニに行こうと誘ったが「ここいたいから、ちょっとねんねしてからにする」と横になってしまったりしたので、今日は蟄居。しかし全く出かけないのも可哀想なので夕方買い物に出て、ちょこちょこしたものを買ってSL型の乗り物に乗せて帰宅。眼鏡ケース、口が板バネになってるのを百均でみたので布だけ替えてパーツとして使ってもいいと思って購入。しかしうっかりオレンジを買ってしまった。ああ、最近ケロの影響でピンクのものが増えてきたのでオレンジはやめようと思ってたのに。
小泉和子編「昭和のキモノ」(2006-160) 河出書房新社(2006年5月)
昭和のくらし博物館館長が編者になり、実体験・聞書きを含めた大正から昭和の着物を振り返った本。「はじめに」で 「・・・とくに女性のキモノが、非活動的・非機能的・非合理的だったからである。・・・きわめて無防備である。にもかかわらず、キモノが形成された江戸時代以来、連綿と続いてきたのは、とりもなおさず女性の立場の反映であって、男女不平等な社会が続いていたからである。・・・」(・・・部分は略) と明記されており、その視点を忘れてはいけなかったとはっとした。
といいつつ参考になったのは、裁縫上手だったお母さんが洗い張りと仕立て直しをする様子(日に数時間は家族のために縫い物をしていた)だったり、戦後すぐ生まれた妹だけは洋服が手に入らずに着物を着ていた話など。昭和44年まで和裁の授業があったことや、和裁では野良着やもんぺの縫い方は教えずもっぱら絹物の縫い方だったことなど。着物の衣服圧の研究も面白かった。
また、いわゆる着物といわれて想像する絵羽ものの絹物は、大正以降昭和30年代くらいまでの間に大量に作られて着られていたが、これは(女工哀史の)紡績が盛んになって、友禅染にも新手法が取り入れられた供給の問題と、また女性の社会進出が進んで需要が生み出されたことや、絹ものに手が届くようになった好景気などの要因がからんでいたらしい。
あと着物ブームが国粋主義とかに使われたら嫌だなと思ったりした視点のシフトがこの本の収穫。
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