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2002年07月10日(水) 旅行7日目

* 旅行7日目サマリー *

パリ。

ルーブル美術館
中世美術館
ネットカフェ
ポンピドゥー芸術文化センター
ネットカフェ
ヴァンドーム広場


写真)ルーブル美術館における猫狩りの成果その2(エジプト篇)

写真)これはアイラインが入っててちょっと怖い



朝食:Monoprix で買ったミニチョコデニッシュ
昼食:プラ・ド・ジュール(一皿盛りの定食)でチキンとピラフ@カフェ
間食:クロックマダム、ブリーチーズとパン(突出し)、コーヒー@カフェ
間食:タルト・オウ・フレーズとコーヒー@カフェ

* 旅日記 *

朝起きるとアキレス腱が痛い。歩き過ぎたか。最終日だというのに。

ひょこひょことルーブル美術館へ向かった。まずは月曜日に閉まっていたオランダ絵画コーナーで、フェルメールを見る。「レースを編む女」と「天文学者」。「レースを編む女」はおもったよりずっと小さい絵だった。それから、オランダの花の絵・絵・絵・・・。

次にやはり月曜日に閉まっていたエジプト美術コーナー。ここにはバステト(バスト)神がいるので外せないのだ。早速猫がいる。アイラインしてる。うー猫いっぱいで嬉しー。同じような猫マニア(外国人)が同じように猫の写真を撮っていてにやり。
エジプトの猫の像がこんなにあるのは、猫が愛らしいから・・・だけじゃなくて神様として信仰の対象だったから。農耕を始めた民には本当に猫が神様に見えたのかもしれない。

これで一応ルーブルの見られる個所(月曜日と水曜日に重なった閉館個所以外)で彫刻以外は見尽くした。(幸い私は彫刻にあまり関心がないので、これ位はパスさせてもらおう。)

カルーゼルルーブルの中の、セルフサービスのカフェでクイックランチ。プラ・ド・ジュールという一皿料理で、チキンとピラフを頼む。チキンはビストロの方が美味しかったかなぁ。ピラフ・・・ついご飯粒に里心がついてしまった私の失敗。これはこういう味なんだろうけど、日本のピラフのつもりで食べてしまうとがっかりする。

ということで中世美術館へ向かう。ここは14世紀のクリュニュー修道院の建物の一つだったそうで、建物自体も古い。中庭には古い井戸、壁には古い貝のレリーフと日時計。美術館の地下には、更に古いローマ時代の浴場跡もある。

中世の美術品は殆どが教会関連。宗教画、教会で使っていた燭台や装飾品、僧衣。羊皮紙の本が特別展示されていて、虫眼鏡などセットしてある。羊の皮とは思えない細かさ。まぁこういうの見て育ったら、人の皮で装丁した本とか思いつくよなぁ(苦笑)。神に捧げた時間というのは永遠の修行時間だから、生産性とか考えなくてよかったのねー。と信じられない位に細かい手仕事を見て考える。
こうやって美しいものを全て教会に集めていると、段々に民は不満に思うわけだなぁ、なんて近づく7月14日のことを考える。

そんな中でもタペストリーは生活に根ざしていて、石造りの寒ーい部屋の防寒のために使われていたから宗教的でない部分がある意味魅力にもなる。
有名な「貴婦人と一角獣」の6連のタペストリー。うち5枚は人間の5感を象徴するものだといわれているが、もう1枚の一番大きなものは意味が分からないそうだ。
半月盆の形の部屋の、弧の部分の壁に5枚が丸くかけられ、雲に隠れた平らな部分の真中に一番大きい1枚がかかっている。それぞれの絵についての、英語の解説リーフレット(パウチしてある)が入り口の左右壁をくりぬいたスペースに仕舞ってあって、それによると湿気で痛んでいたオリジナルの下の部分を織りなおして修復してあると。確かに色が違う。図柄自体もだいぶ痛んでいて古さを感じさせる。でも美しいし謎めいている。
こういうの見るとつい家にもかけたくなるけど、似合う場所がないよなー(溜息)。

と、溜息をつきながら美術館を出て、Pharmacie(薬屋)の緑十字がぴかぴか光っているところに吸い込まれた。「歩き過ぎて足首が痛いんだけど、何かありますか?」と聞いて「とっても良いプラスター」を勧められた。プラスターって膏薬だよな、大丈夫だよな、とそれを買って、その場で貼らせてもらう。ひやりともしないので実は靴擦れ防止を買ってしまったかとも思ったが、お礼を言って出た。

すぐ近くにネットカフェを発見。日本語を見られるか聞いたら、IMEの入ったPCを貸してくれた。やったー。これでポンピドゥーの所蔵品などをもう一度調べてみるのだ、とgoogle検索。シャルル・ド・ゴール空港までの行き方も確認してみる。
で、また他人様の日記巡回してメールまで送ってみる(笑)ふふふっ。

ポンピドゥーの所蔵品は調べてもよく分からなかったので、えーい、直接行った方が近いわい、と再訪することにした。

途中、またノートルダム大聖堂の前を通り、見てしまった。

若い修行僧。黒衣に荒縄のベルト、革のサンダル。

やっぱりパリはそういう町でもあるのだね。

またもやポンピドゥー。まずメディアライブラリーへ行き、マグリットについて調べるも、4点持ってて展示中は1点だけということが分かった。残念。
デュフィについては全くひっかからない。でもエミリエンヌ・デュフィさんの名前は寄贈者リストに何度も出ているのに・・・。インフォメーションの人にも聞いてみた。いろいろ調べた結果「No Dufy」だって。ありがとう。パリ市近美へ行けといわれたが、そこへももう行ったのよ、ありがとう。

昨日マンタローを飲んだカフェで休憩。オニオンスープを頼んでみたら置いてないというので、代りにクロックマダム(パンの間にハムとチーズを挟み、パンの上にもチーズと目玉焼きをのせたもの)を頼んだ。他には?と聞かれたので今はそれだけで結構というと、水道の水を持ってきてくれた。あら珍しい。で突出しというかお通しというかで、パンとブリーチーズも持ってきてくれた。

溜息が出るほどしみじみと美味い。硬くてこめかみが痛くなるけど、噛めば噛むほど美味い。
一瞬、フランスの小麦粉とイーストを持ちかえろうかという気が思ったが、もう充分荷物は重いので断念。ああー、でも美味しかったなぁー。

クロックマダムも運ばれてきた。
・・・こっれっがっもうっ、美味いのよ。

あぁ、死んでも・・・いや、死んだら困るけど生きてて良かったぁ(溜息)。
コーヒーにもチョコが1つついてきたし、ここは名古屋ですかいい店だわ。またいつか来よう。

結局フランスで食べた不味いものは、一昨日のシトロン・プレッセ(不味くはないけど偽物だった)と今日の昼だけだなぁ。これも不味かったわけじゃなくて自分の選択ミスだし。

さすがに今日は疲れ気味、水道の水で頭痛薬を飲んだ。風邪はようやく治ったようでくしゃみはでなくなった。

そこからまた別のネットカフェへ。ここは日本語が使えると「地球の歩き方」にも出ているところ。しかし機械とOSがちょっと古いせいか、回線が遅いせいか、表示が少し遅い・・・日本がテレホタイムだからかしら。
明日のパリのお天気は曇り。ほっ。明後日の日本の天気も曇り。でも何だか連日33度だったとか台風がきたとか読んでも実感が沸かない。私は明日Gジャンで帰ろうかフリースで帰ろうか考えているのに。

ちょっと歩いてヴァンドーム広場で出た。ここはヘミングウェイゆかりのバーのある、オテル・リッツのあるところ。ココ・シャネルも自宅には殆ど帰らずこのホテルの1室で暮し、ヴァンドーム広場を横切ってシャネルの本店へ通っていたそうだ。記念塔が真中に立った広場の周りは高級宝飾店がぐるっと並んでいる。

うわー。パリだー。

嬉しくなった。

正直シャンゼリゼはバージン・メガストール(メガストア)とかマクドナルドとか外資の店がたくさんあってあんまりパリっぽく感じなかったし、ちょっと期待外れだったのは否めない。
私のパリのイメージって、このヴァンドーム広場の金持ちチックな、ブルジョアーな感じ。カップルがショーウィンドウを熱心に覗いているのもなんだかパリっぽい。ここに来てようやくパリのイメージが形になった。来て良かったよ。

ふと気付くとアキレス腱の痛みが消えていた。すごーい。「とっても良いプラスター。」
追記)これ、帰国して調べたらやっぱり靴擦れ防止だった。湿布はcompress。plasterは膏薬の意味もあるけど絆創膏の意味もある。プラシーボ効果で治ったのか?

また通りすがりのカフェで休憩。うまく発音できないタルト・オウ・フレーズ(苺タルト)とコーヒー。ケーキうまーい。思うに日本は畜産国ではないくせに生クリームとスポンジのケーキにこだわり過ぎているのではないか、などと日本の喫茶店でよく出す乾いた不味いケーキについて考察。生ケーキ以外の美味しいケーキをもっと置いた方がよくってよ。
で、支払の時にお釣りを間違えられてわーわー言って返してもらった。旅行も7日目ともなるととっさに英語で文句が言えるようになる(^^;

夕食を食べたかったのにどうにもお腹がいっぱいでホテルへ戻ってそのまま睡眠。(うー、勿体無い。)


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