* 旅行4日目サマリー *
パリ。
オルセー美術館 パリ市立近代美術館 ルーブル美術館(の周り) チュイルリー公園の観覧車 ブーローニュの森 ムーランルージュ(の前) ネットカフェ サクレール寺院(の前)
パリ泊。
写真)オルセー美術館の猫狩り。え?最後の絵がよく分からない?
写真)ここ↑です。
写真)観覧車。ゆっくり回りつづけるんじゃなくてぶんぶん回る。 スリリング。細い手すりか真中の柱につかまる。
写真)意外にしょぼかったムーランルージュ(中は凄いのか?)
間食:ショートブレッド 朝食:クロワッサンとカフェクレム@オルセー美術館 昼食:ジャンボン&フロマージュのバゲットサンド@カフェ 夕食:シュークルトの定食とスフレのアングレーゼソースがけ@ブラッセリー ワインとコーヒー
シュークルトというのは、キャベツの塩漬を醗酵させたもの。いわゆるザワークラウトだと、ぱぴちゃんが教えてくれた。なるほど、ソーセージや豚の煮込みの真中に山になってたのはあれがメインだったからなのね(笑) 「ハムとかが入ったのは、シュークルート・ガルニといいます。」 (情報提供:ぱぴちゃん@ESPACE Raoul Dufy)
* 旅日記 *
現地時間4時起床。イギリスより1時間遅いけど時差の分なので、体内時計はきっちり日本時間の11時迄しか寝ていられないらしい。 ユーロスターの中で買ったショートブレッドとペリエで小腹を収めて、二度寝。 おかげで変な長い夢を見た。悪い夢ではないけど変な夢。
シャワーを浴びて支度。今日はワンピースで出かけるのでポケットがない。上に黒のGジャンをはおって、ポケットに荷物を分散。手には昨日と同じくデジカメの袋に地図をいれたものだけ持って出発。 フロントで延泊を申し込んだ。結構外も隣の部屋のTVも煩かったんだけど(笑)荷物が重いことを考えると移動は気がのらないし、この辺で他のホテルを捜しても大して変わらないだろう。 出てすぐにコンタクト入れ忘れたのに気付いたけど、戻るのも面倒なのでそのまま出発。明日は忘れないよ。
オルセー美術館は開館したばかりで殆ど並ばなかった。 (たまたまなんだけど、実は第一日曜日は一部の美術館は入場料が無料になるんだそうだ。カルト・ミュゼ5日間のがなくて3日間のを買ったけど、丁度よかった。) ぼんやり見て回ると時々見たことのある絵に行き当る。 1階の展示を見て周り、どうにもお腹が空いたので2階のカフェへ。まだ準備中だったので仕方なく(笑)印象派の部屋などを見て時間を潰す。 ボナールの猫に逢った。やあ、逢えたね。 キング・オブ・猫絵描はレオナール・フジタ氏だと思っているが、オルセーに猫が何匹かまぎれているのが嬉しい。 ひと周りして戻るとカフェ開店。クロワッサンとカフェオレを頼んでみたが、カフェオレが通じない。メニューにもない。あきらめて「 Coffe with Milk 」と頼むとカフェ・クレムが来た。厳密にはミルクとクリームは違うのでは?と思ったが。 クロワッサン、美味しい。でも日本の美味しい店の手作りクロワッサンと同じ味。日本で食べられないとしたら、あのフランスパンのサンドウィッチの方かな。
ようやくお腹も落ちつき、印象派をきちんと見直した。モネの睡蓮はテート・モダンのよりこっちの方が好き。太鼓橋はここの絵はまだはっきり描き込んであって、ロンドンのナショナル・ギャラリーにある方が好き。うーん贅沢な選り好み(笑)
ルソーの「蛇使いの女」はここにあった。深い静かな絵。向かい側に掛けた「戦争」と全く違うベクトルだけど、どちらもルソー。
それにしてもフラッシュ禁止とはいえ写真がとれるのは海外の美術館の嬉しいところ。私のライフワーク(笑)美術館における猫狩りは、日本の展覧会だと出口で「猫○匹捕獲。」と呟くだけになるが、海外だとちゃんと証拠で残せる。それに私の好きな絵はあまり絵葉書にならないから。
奥の方の工芸品コーナーも面白かった。昨日V&A美術館でもたっぷり見たフランク・ロイド・ライトのデザインなどもここにもある。あまり大きな声じゃいえないが、彼のことを知ったのは漫画「ギャラリー・フェイク」からだけど(笑)
大好きなミュージアムショップで、名画のポストイット購入。
ひと通り見て外へ。今度はパリ市立近代美術館へ行くのだ。 セーヌ川沿いを散歩しながら映画「世界中がアイラブ・ユー」のダンスを思い出す。あの映画はくだらなかったけどMGMミュージカル好きの私は嫌いじゃない。 途中、コンコルド広場を通りすがる。オベリスクの周りは立ち入り禁止の柵がしてあって、トリコロールの屋根をつけたベンチが設置されている。7月14日のパレード準備だね?(分からない人は映画「Taxi2」を見よう。) バイクが結構走っている。スズキが多い。パリのコンコルド広場で、スズキのエンジン音を耳にするのは結構嬉しいもんだ。もちろんホンダ、ヤマハ、カワサキも走ってるし、BMWもある。大排気量が多いかな。アプリリアも見た。 そういえばフランス製のバイクってないよね。あ、でも走ってる自転車がプジョーだったのはちゃんと目にしたよ(^^)
パリ市近美は、第一日曜日の一時までに入館すると、入場料が無料になる。無料だけど、受付で入場券はもらわなくてはいけない。不思議なシステム。 パリ市立なので、英語の案内は一切ない。さすがだ。フランス人。
ダダ(イズム)のコーナーに、マグリットの絵が表紙になってる印刷物を見つけて嬉しくて写真を撮る。 Coverd design for Minotaureというグワシュ(1937年)がレゾネにある。1937年の冬に発行された雑誌の表紙デザイン。その雑誌がこれらしい。うれしい(^^) ルソーの「蛇使いの女」のオマージュだと思われる作品(Victor Brauner「La Rencontre du 2 bis rue Perrel」)を見つけ、つい比較のため写真を撮る。(えーと、私はルソーの方が好きです。)
いくつか部屋を抜け、次の部屋へ移ろうとすると白い壁に薔薇色の絵がかかっているのが見えた。 ラウル・デュフィ「薔薇色の部屋−あるいは30年の人生」だ。 とっても気持ちのいい場所で明るくて、いい感じだわ。 全部で4枚の絵を、デュフィファンのぱぴちゃんのために撮影。
・・・で、壁画がないんですけど・・・。係員さんをつかまえて訊ねるも、英語の話せない方だった。でもデュフィは通じてて、更に否定的な返事らしいのも何となく分かる。 近くの別の係員さんが助けにきてくれたので、もう一度英語で聞いてみた。「Dufy is closed.」うう。やっぱり。いつまで?と聞くと10月迄だって。なかなか見られない、パリ市近美の目玉「電気の精」(笑)。
カフェで腹ごしらえしよう。丁度天気もいいし外の席でサンドウィッチ食べよう。 英語のメニューを貰い、吟味した挙句にジャンボン&フロマージュのバゲットサンドとカフェ(コーヒー)。デザートも食べたかったのに、サンドウィッチでお腹一杯になってしまった。 しかしフランスパンのサンドウィッチって何って美味しいんでしょう。日本のあの噛みきれない/口の中切るバゲットサンドはずっとあまり好きじゃなかった。そんな私の目を開かせたのはベルギー旅行中のカフェのサンドウィッチ。やっぱり「フランス(ベルギーも)はとにかくパンが美味い」と皆が言うのには根拠があるのだ。
今日は外歩きが続いて、フェラーリ様を2回見た。360モデナ。でも同じ人かしら。 そして(日本では三菱で売ってる)Smartも5回位見た。税金でも安いんだろうか。 追記)Smartは元々ヨーロッパ車。メルセデスベンツとスウォッチが共同設立した会社の斬新なデザインの二人乗り。
ちょっとルーブル美術館も覗いてみることにして、地下鉄でルーブルへ。おお、あれが有名がガラスのピラミッドか・・・もの凄い行列だ(^^; ちょっと覗いてみるのにそんなに並ぶのは嫌だ。明日、朝早く来よう。
向かいの骨董品屋ギャラリーを冷やかす。陶器の猫のピルケース、95ユーロだし、しかもあまり可愛くないのでパス1。エッフェル塔のガラスのフィギュアはちょっと綺麗なのだが、これを日本に持ちかえって飾ってもなんだかどうかと思うのでパス2。これが箸置になれば買って帰れるのに!(←箸置コレクター)
買物はあきらめて(どうせ日曜日は開いてる店も少ないし)観覧車に乗りにチュイルリー公園へ。5ユーロのチケットを購入。ゴンドラ全部には人が乗ってない。(あとで分かったが、回りつづける観覧車じゃないから乗せられないのだ。) 最初にゴンドラ5個に人を乗せて少し回し、もう5個を下ろす。首尾よく一人でゴンドラに乗った私(^^) と、そのままぐるぐると回り始める。遊園地のフライングカーペットとか苦手な人は駄目かも。何周か回ってから上で停止。景色が良い。それからまた何周か回って終わり。 すっげー楽しい。天気がよかったせいもあるだろうけど。にこにこした写真が(自分で)撮れた。ちなみにシートベルトとか安全バーとかいうものは皆無。訴訟好きのアメリカには絶対にこんなのないだろう。(日本でも危ないところだ。)
さあ、これからどこへ行こう。 せっかくだからちょっとだけブーローニュの森を歩いてみよう。
地下鉄でブーローニュの森の近くまで行って、別の路線の駅までちょっとだけ散歩。 こう、やばい感じのする「自然に近い公園」。自然観察路みたいな感じだけど、一人歩きはちょっと怖いかもー。道外れたら楽しいだろうなー、怖いけどー。 で、何となく人の声がする方へ歩いていってしまう人込み嫌いな癖に気弱な私(笑) そういえばさっきボーリングがどうしたこうした、という看板が出ていたような気がしたが・・・道の先に突然おやじの群が現れた。真剣勝負でペタンクに興じていらっしゃる。(映画「マルセルの夏」でマルセル父が見事な腕前を発揮するあれ。金属のボールをぶつけ合うビー玉遊びの大きい奴というか。) 写真とりたかったのだけど、おやじばかりで熱い戦いだったので、ちょっと怖くてカメラが出せなかった(笑) 他にも瓦のような物を投げて棒を倒す遊び(名称不明)やドミノ遊びをするおやじ、おやじ、おやじ・・・。日曜日だから特別だったのかもしれないけど、フランスおやじに逢いたい人、ゴー(笑)
ブーローニュの森の静けさも、すっかりおやじで挽回して、今度はモンマルトルへ。今日はワンピースを着てきたのでまともな店でご飯を食べるのだ。
地下鉄の駅を地上に上がるとすぐムーランルージュが見える。この間見た映画「ムーラン・ルージュ」とは大分違う。ムーラン乙女(箱根の乙女峠にある)の方がずっと大きい。とりあえず写真を撮る。 ぶらぶら街歩きをしてクレープリーに目星をつけたが、ふと目に入ったのは「インターネット」の文字(←日本語じゃないけど)。6分1ユーロ、15分で2ユーロと書いてあったので、ジャパニーズが表示できるか聞いて使った。メールチェックなど。日本語入力には非対応だったので、検索などはできず。
そこからまたふらふら歩いたら映画「アメリ」で矢印の書いてあった公園に出た。映画と違ってものすごく人が多かった。何とかここでお腹を空かせてクレープリーへ行くのだ。 しかし私のフランスに関する知識って、文学と映画ばっかりやなー。(もう少し辻邦生さんも読んでいれば良かったなぁ。)
粘ったけどどうにもお腹が空かず、ホテルまで歩いて帰ってしまった。 ベッドに横向きに寝て思いっきり咳をする。さっきからずっと咳が出そうで、でも腰ゆわしそうで我慢してたのだ。はぁ。今日は朝から立ちっぱなしだからなー。
で、ガイドブックをよくよく読むと、クレープリーで有名なのはモンマルトルじゃなくてモンパルナスだった。てへっ。
しばらくホテルでお腹を空かせ、北駅前のブラッセリーまでまた出かけた。シュークルトかムール貝・・・うーん、ムール貝はブリュッセルで食べたし、シュークルトは何か聞いたことあるから美味いものだろう。お薦めメニュウだし食べておこう。 シュークルトのムニュ(定食)を頼み、グラスワインを選んでもらった。白のフルーティーなドイツワイン。店員さんはもの凄く忙しそうだけど、願わくばデザートを頼む時にはちょっと暇になっていてくれ。
隣は多分中国人のカップル。彼氏がエスカルゴとオニオンスープ、彼女がサラダを前菜に頼んだよう。サラダのあまりの大きさに二人で笑っている。「Salad?」と聞くと「Just Salad.」と言うので私も一緒ににっこり。どおりでメニューで10ユーロ位するわけだ。私もサイドオーダーで頼みたかったけどそんな予感がして止めたんだ。正解。 シュークルトは、豚の煮込み、ソーセージ、ザワークラウトがどーんと盛られてきた。あれ?これがシュークルトだったのね。どおりで(美味しかったけど)ドイツワインを勧められたわけだ。 豚は柔らかかったしどれも美味しかったけど、申し訳無いけどザワークラウトを半分残した。・・・だってデザート食べたいんだもーん。
デザートの入ったガラスの冷蔵庫の中に、ガラスの器に入った白いものがあった。で「あの白いのは何?」と聞くと「エッグホワイトでイングリッシュソースをかけて食べる」というのでそれを頼んだら、一段下のスフレが来た。違ーう。 まあ、フランスといえばスフレ。映画「サブリナ」でもサブリナはコルドンブルーでスフレ習ってたじゃないか。と、そのままそれを頂く。 お味も良かった。しかしアングレーゼソース(カスタードソース)をイングリッシュソースと直訳するのはいかがなものか、ムッシュウ(笑) 明日はムール貝を食べに来たいなぁ、と思っていたが、やはり隣のカップルがメインにムール貝を頼んで、あまりの量に会話もせず黙々と食べていたのを見てちょっと怯む。
満腹になって、よろよろとホテルへ帰った。夜11時を過ぎたころにようやく外が暗くなった。エッフェル塔のライトアップを見て、パリで貧乏暮らしで屋根裏に住んでいる人のつもりになる。
睡眠。
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