今日も今日とて
INDEX|過去|未来
日曜日。 だらだらと仕事をしておりましたら、お昼休みにきょんから電話が。
勤務中のきょんから電話がかかってくる。 これはもう、本当にめずらしいことなんですよ。 それが昼休みであろうとも。 今の職場の前の職場に勤めていた頃は、きょん、昼休みがすごくヒマだったらしく、たまにメールくらいは来ていたのですが。 それでも電話はなかった。 今の職場でも、夜勤中はたまーーに時間に余裕のある時があるらしく、そんなときはメールが来たりしますが。 それでも電話はない。 なので、このお昼休みの電話は「なにごと?」と思いながら出てみたじょりぃ。
「今って電話してて大丈夫?」ときょん。 「うん。大丈夫」 「あのさー・・・今日って迎えに来てもらうことってできそう?」
これまためずらしい!
きょんは飲み会があるときだろうが電車で出かけるときだろうが、ワタシを足としてあてにするということがない人なのです。 そのかわり、自分もその手のことをワタシに頼まれることを基本的に嫌がります。 ワタシが今までつきあってきた女性は、そのへんみなさん、ものすごく面倒見が良かったので、きょんとつきあい始めた頃に今までのつもりで運転手を頼んだりすると、必ずといってよいほどケンカになったものでした。 なのでワタシもだんだん学習しまして、恋人同士でしかも一緒に住んでいながら、そのへんの線引きというかけじめみたいなものはちゃんとするようにしてきているんですが。
でもワタシは実のところ、この手のことで頼りにされることはやぶさかではありません。 なので
「うん( ^ ω ^ )大丈夫だよ」
理由を聞くまでもなく、こころよくお返事。 だいたい、きょんがこのようなことをワタシに頼むということは、よほどのっぴきならない事情があるんでしょうし。
「今日、早番だから、上がりが4時半なんだけど・・・仕事とか大丈夫?」 「大丈夫。今日日曜だしね」 「あたしの車で来てくれちゃっていいんで・・・」
それを聞いて、なぜきょんがワタシの迎えを必要としているのか察しました。
きょんの職場の同僚のひとりが、なんとワタシたちの住む住宅地に住んでいるそうで。 で、そのことが相手にわかってしまい、
「きょんさん、シフトが同じときは一緒に通勤して、ガソリン代浮かそうよ( ^ ∀ ^ )」
と持ちかけられてしまったんです。
きょんはワタシと同様、ひとりの時間が好きな人です。 特別好きでもない相手と通勤するのなんて「ひえーーー」という人です。 特別好きでも「ひえーーー」かもしれません。 が、相手は同じ住宅地。同じ職場。 心証を悪くするのは避けたい。 さらに、相手はきょんより年上なので、なんだか断りづらい。
ってことで、気の毒なことに、シフトが同じときは、その人と行きも帰りも同じ車、という苦行状態のきょん。 さらに言えば、その人、人の悪口や職場のグチがものすごく多いそうで、きょんのストレスは増大します。 (そしてそのきょんのグチを聞くハメになるワタシ・・・)
で、察するところ、今日その人と一緒に通勤したものの、何かの都合で帰りが別になることになり、自分の足がなくなってしまったのでありましょう。
恐縮しまくるきょんとの電話を切り、時間までお仕事をして、きょんを迎えに行く支度をするワタシ。 きょんは「あたしの車で」と言ってくれましたが、ここはですね、やはり颯爽と自分の車で迎えに行きたいではありませんか。 帰りにちょっとお茶しちゃったりしてですね。 うん、なんかワクワクしてきましたよ。 ちょっとした、非日常。 こういうのって、恋人気分に戻れていいですなあ。 なーんてかわいいことを考えるのは、ワタシだけって、まあ、わかっているんですけどね( ´_ゝ`)
案の定、迷子になりながら、それでも約束の時間にはきょんの職場の駐車場に到着いたしまして。 おそらく、こんな事態になったストレスで、きょんはイライラしたり、ワタシに迷惑かけたってことでしょんぼりしていることでありましょう。 沈んだ心には甘いものです。 ってことで、きょんの好きなエクレアを途中で買ってきちゃったりしてですね。 ワタシってホントかわいい。
きょんを駐車場で待っている間に、きょんと同じシフトだったのであろう同僚たちがちらほらとやってきます。 お、あの人がきょんの話していた●●さんだろうな、たぶん。 あの人はおそらく××さん。 ふふふ。 あなたたちはワタシのことを知らないでしょうけど、ワタシはあなたたちのこと、けっこういろいろ知ってるんですよ! 特にそこのメガネの男! おまえ、仕事サボってばっかりなんだってな! わははははははは。
あ、きょんだ(・∀・)
「ごめんねー(´д`)」<開口一番 「全然気にしなくていいのに」 「あたしの車で来なかったの−?」 「あ、うん」 「なんで」 「なんとなく・・・(´・ω・`) あ、これ。疲れたこころとカラダに、エクレアを買ってきたよ( ^ ω ^ )」 「わー、ありがとーーー」
喜んでもらえた(・∀・) まあ、食べ物渡せばたいてい喜ぶきょんですが。
で、車を走らせまして。 話を聞いてみたら、ワタシのカンは当たっていたようです。 どうやら、相手のかたがシフトを間違えていたらしく、自分は遅番なのに早番のつもりできょんと一緒に来てしまって、一緒に帰れなくなったそうで。
「オーナーが『社有車で帰っていいよ』って言ってくれたんだけど、それもなんかイヤでさ。じょりぃがダメなら借りようと思ったんだけど」 「うん」 「▲▲さん(その同僚)、すっごい恐縮しちゃってさー。それはそれで気の毒だったんだけど、いい機会だから『やっぱり自分の車で行きましょう−』って切り出してみようかと思って」 「そうだね」 「運転も危ないんだよー(´д`) 乗るたびにヒヤヒヤしちゃってさー」 「一緒に事故ったらかなわないよナ」 「そうなんだよ」
なーんて話や、きょんの職場の話なんかをしていたんですが。 しばしの沈黙のあと
「・・・驚いたことにさ」
ときょん。唐突に。
「うん」 「じょりぃに電話したあと、何度か『あ、今日、じょりぃが迎えに来てくれるんだ』って思い出してさ」 「うん」 「・・・それを楽しみにしている自分がいたんだよね(*・_・)」
驚くことなんかい! と、つっこもうとしたんですが、きょんがとっても恥ずかしそうだったのでガマンして差し上げました。 それにみなさん! きょんはこの手のことって、ほとんど言ってくれないんですよ! 録音しておくべきってくらい貴重なんですよ!
「それはうれしいなぁ(笑)」 「自分で驚いたわ。これくらいのことで(笑)」 「驚かなくても(笑) ワタシも迎えに行くの楽しみだったよ?」 「へえ」 <つっけんどん 「じゃあ、せっかくだから、どっかでお茶していこうか(*´∀`*)」 「犬の世話が心配なので、まっすぐ帰りたいんだけど・・・」 「(°д°)」
結局犬にはかなわないじょりぃなのでありました。
とオトしながら、ええ、今日はノロケさせていただきました。 ずいぶんとささやかなノロケではありますけれども。 うれしかったんですよあたしゃ。
|