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2008年10月22日(水) コンビニマドンナ

ワタシは常連です。

世の中にはたいして通ってもいないのに常連ぶって、店の人にイヤな顔をされてしまうという場合もあるようですが。
ワタシの場合は、ワタシがあまりにも頻繁にその店に出入りしているために、店の人にイヤな顔をされているかもしれません。

その店の名は。

近所のセブンイレブン(°▽°)

多いときは、朝、昼、3時、夜と、一日に4回も行きます。
なんかもう、自分でも恥ずかしいですよ、コンビニ通いの女。
夜中に眠眠打破買いに行ったりすると恥ずかしさもテキメン。
コンビニ大好き女。
てか、うちの冷蔵庫だから、あそこ。ちょっとお金かかるけど。

そのコンビニにひとり、素敵な女性が働いております。
年はワタシより5つ6つ上なのでしょうか。
でも若々しくてですね。
細身で、髪が長くて、かわいらしい顔立ちをしていて、そしていつも笑顔。
なにより、ものすごく接客が良いのです。
いつもにこにこしていて。
「はい、お釣りです」なんていう、あたりまえの言葉が、この人から発せられるととにかくやさしくて、「素敵な人だなー(*´∀`*)」とぽーっとなっちゃうのです。
接客業ってすごいですよね。
ワタシなんて、この人がお店にいて「いらっしゃいませー」って言ってくれるだけで、なんだかしあわせな気持ちになるのであります。
見た目のかわいらしさ、きれいさというのもあるかもしれませんが、とにかくやさしげで気さくな、それでいて丁寧な接客というか雰囲気というか、そういうものが素晴らしい人だなあと、憧れているのであります。

その人を仮にF川さんといたしましょう。
F川さんはお昼頃の勤務が多くてですね。
接客以外のお仕事ぶりも、非常にてきぱきと優秀です。
F川さんのレジは、客の流れがとってもスムーズ。
なのに、お客様ひとりひとりに丁寧に接しているのです。
男性客、特におじさまたちは、皆一様にでれでれと目尻を下げ、鼻の下を伸ばしております。
うん、しあわせだろうね、おじさん。気持ちはわかるよ。
ここ2年ほど、このあたりはずっと工事をしているので工事関係のお客様がかなり多いのですが、作業着の不愛想なおじさまたちも、F川さんにはわざわざ一声かけていったりします。
よくお年寄りにもつかまっています、F川さん。

ワタシはといえば、おじさまたち同様に、目尻を下げ鼻の下を伸ばしつつも、もちろん声なんてかけられませんから。
目も合わせられません。恥ずかしくて。
なので、いつも「いらっしゃいませー」とF川さんが声をかけてくださる脇を、わかるかわかんないかみたいな「ぺこり」をして通り抜け、目的のものをカゴに入れ、F川さんがレジについたところへ並び、カゴを出すときにわかるかわかんないかみたいな「ぺこり」をし、会計終わって帰るときにまた「ぺこり」をして下を向いてそそくさと店を出る(おまけに本人はカッコつけて歩いているつもり)、という具合にして買い物を済ませるわけであります。

ある花火の日なんて、そのセブンイレブンの駐車場で、お店の人たちが駐車場でビールやらを露店売りしていたことがあったのですが(花火会場が割と近いもんで)、そのときはF川さん、浴衣を着てらしてですね!
うなじ丸出し! しなしな歩いてビール売ってる!

このときばかりは、お調子者の虫が騒いで
「浴衣姿、すてきですね(*´∀`*)」
ってお伝えしたかったんですが、やっぱりこう、一日に4回通っている超常連ゆえの恥ずかしさというのが勝ってしまいまして。
もじもじとそばを通り抜けるだけで大興奮して帰ってきたのですが。
浴衣っていいですよねー(*´∀`*)


ワタシとF川さんのそんな仲もかれこれ5〜6年続いているわけですが。
仲って言っても、店のスタッフと常連、というさびしい仲でありますが。

いつものように、お昼にそのセブンに買い物に行きまして。
ワタシは午前中はアポもなかったので、だぶだぶのTシャツにワークパンツ風のジーンズという、超テキトーな格好でございました。
そんなナリで、レジに並びまして。
ワタシの前では、小柄な作業着のおじさまがレジ会計中であります。
レジはF川さん。

「いやー、ホントに、F川さんはいいヒトだよねえ」とおじさま。
「やー、そんなー。ありがとうございます」とF川さん。 かわいいな。
「よく気が付くしさー。いまどきこんなやさしい声で話す女の人っていないよ?」
「あはは。そうですか?」
「気だてもいいし、美人だし。な?」

な? って、おじさま、こちらを振り返ってワタシに同意を求めます。
ワタシも「うんうんそうなんだよオヤジ!まったくそのとおりだよ!な?」と思いましたが、とりあえず笑顔だけでお返事。
調子の良いことを言って、F川さんにお調子者って思われるのもイヤでしたし。

さらにおじさま、

「男ならさー、こんな人を嫁さんにしたいと思うよなー。な?そうだろ?」<最後にワタシの背中をポン!と叩きながら


おっさん。
なんでワタシにその同意を求めるのよ。


F川さんも一瞬凍ってた。ワタシわかった。だって女のワタシに振る同意ではないですよねえ?
ワタシだって凍ったもの。

どういうつもりで聞いているのかおっさん。<おじさまから格下げ

1)おまえも女ならF川さんを見習えよ?な?  なのか

2)ワタシのことを男性だと勘違いしたのか。(服装がだぶだぶだったから、体型とかわからなかったのかも)(男顔だし・・・(´・ω・`))

3)見かけによらずゲイダーの発達したおっさんで、ワタシがレズだということを瞬時に見抜いたのか。

4)F川さん以外の人間の顔は、すべて「へのへのもへじ」にしか見えないのか。カラダはきっとカカシ。ゆえに男も女もない。

5)単におっさんが狂っているのか。

瞬時に判断がつかず。


ワタシの気持ちとしては
「ホントホント!こういう嫁、欲しいよね!てか、愛人でもいいけどワタシ!」と思いましたが。
それをそのまま言うことは当然できず。
そして、もしかしたらワタシがF川さんに対して、ことさらいつももじもじしているのがF川さんにバレていたら、やたらな同意をしたら
「あらこのひとやっぱり」とか思われちゃっても困るじゃないですか!(困らないか)(だいいちそこまでワタシのこと気にしてないって)

1.5秒くらい悩んだあとに

「そうなんでしょうね」 と返したワタシ。

まるで他人事のように。全然関心なさそうに。


何か冷たい感じがしたかもーーーー。
おっさんに冷たいと思われるのは、それがツンドラ並だとしても気にならないけどー。
F川さんに冷たい感じの返事って思われるのはイヤーーーーーー!・゜・(ノД`)・゜・。

そのあと、ワタシはうつむいたまま、でもなんかどうしたらよいのかわからないようなにやにやした顔で、レジを済ませまして。

ああ。
なんでもっと気の利いたこと言えなかったんだろう・・・(´;ω;) しかもその後うつむいてにやにやしてるなんて・・・
自意識過剰とはわかっていても、自分の失策に悶々。
F川さんはきっと、このときの会話なんてこれっぽっちも覚えていないに決まっているのに。


おっさん。
あんたのせいで、自意識過剰なつまらぬ悩みが増えちゃったよヽ(`Д´)ノどうしてくれる
それにだいたい、いずれにしてもワタシに対して失礼だっつーの。な?(背中ポン!)



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