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2007年09月21日(金) ポケとおじいさん・〆

前回の日記に、引き続き経過を書こうと思ったのですが、エンピツに字数ではねられそうな気もしたので、新たにこちらに書くことにしました。

前回、ポケを確認してくださるT井一族に
「なんか、この子じゃないみたいねぇ」「うん。違うみてえだな」
とダメ出しをされているところからの続きです。

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「え! でも、お電話の様子だと、同じワンちゃんだと思うんですけど・・・」
「何が違うんですか?」
と、食い下がるじょりぃときょん。
引き取ってもらわないと困る!という思いよりも、なんか違っていたら、単純にくやしくて。
それに本物だったらポケもポケじいも気の毒じゃないですか、ねえ?

「だって、コロちゃんはこんなにキレイじゃないもん」
「うん。コロよりもずいぶんこざっぱりしてるな」


そんな理由かい!Σ (゚Д゚;)



ていうか、コロちゃんていうのかー。かわいいなー(*´∀`*)
何か、気取りのなさそうなポケじい・T井さんのお人柄がしのばれるようで、ほほえましいです。

きょん「あの、うちで一度洗ったんですよ」
じょり「目ヤニも取りましたし」
秋田「でもねえ・・・何か、同じ犬とは思えないほどキレイだし・・・」

だから洗ったんだってば!
シンデレラはすすを落として本来の美しさを取り戻したんですよ!

秋田「それに、ダニとかノミとか、ものすごかったんですよー」

だから洗ったんだってば!確かにすごかったから!
ていうか、それが判断基準て!

じょり「いや、ダニ、ものすごかったですよ」<失礼
きょん「だから洗ったんです」

秋田「あ、そういえば、コロちゃんは足にコブがあるのよ」
じょり「あ、ありますよ!ほら」
秋田「いや、後ろ足じゃなくて、前足だったと思うわ。もっと大きかったし」
じょり「そうなんですか?」

兄貴「思い出した!そういえば、コロは足にケガしてたろ?!」

だから今その話してるんだってば兄貴!

秋田「でもほら、後ろ足なのよ」
兄貴「おう!後ろ足だったぞ!・・・・そうそう、こんな感じ。コロだろ、これ」

やっと認め始めましたよ。

秋田「コロかしらねえ・・・言われてみれば、コロちゃんかな?」

ほっ。

秋田「あ、でも、しっぽが全然違うじゃない? この子しっぽに毛がないわ」
じょり「あ、ゴメンナサイ。それは刈っちゃったんです」
きょん「お尻にウジが湧いてて、駆除するためにお尻まわりとしっぽの毛を刈ったんですよ」
秋田「あらーー。そこまで良くしていただいて。コロちゃん、よかったねえ、親切な人で」

そろそろコロちゃん扱いしてきました。
ポケがコロになっていきます。
なにか

さびしい(´;ω;)

きょん「この赤い首輪、見覚えありません?」
秋田「それは本人じゃないと・・・本人来れなくてごめんなさいねえ」
兄貴「コロだよ、これ」
秋田「そうねえ。そういえば、ゴンちゃんが全然吠えなかったね」

秋田犬の雑種ゴンちゃん。
うちのシロちゃんと一緒で、日本犬の気質が強そうで、うっかり初対面で「よしよし」なんて手を出すと、ガブリとやられちゃいそうな風情たっぷりのゴンちゃん。
そのゴンちゃん、犬を見ると吠えたてるらしいんですが、ポケには吠えなかったのです。

秋田「とりあえず、ちょっとお庭を歩かせて反応を見てみましょうか」

と言って、きょんからリードを受け取って、ポケを好きに歩かせてみる秋田さん。
しかしポケはボケです。反応なんて、あるかしら・・・。

とて とて とて とて とて とて とて

犬小屋その1を無関心に通り過ぎ。
犬小屋その2はどうだ。 ポケや、おまえのお部屋なら何か感じるかい?

とて とて とて 

無関心に通り過ぎ( ´_ゝ`)

とて とて とて とて とて とて とて

まっすぐ玄関に歩いていき、玄関脇の木の影になるところで止まって、落ち着いている風情のポケ。

秋田「ああ、コロちゃんですね! いつもここで寝転がって帰りを待ってたから」

ポケや!
おまえがそんなことを覚えていたとは!
何もわからないボケ犬かと思っていたよ!
しかも玄関で飼い主を待ってるなんて、なんてけなげでかわいらしい犬なんだ!

これで秋田さんもちょっと安心したのか、「ゴンちゃんと会わせてみればもっとわかるかな?」と。

きょんはここで俄に心配しはじめまして。
ポケがコロちゃんでなかったら、ゴンちゃんが「うがう!うがう!うがう!」とポケに噛みついたりする可能性もありますから。(シロちゃんならやっちまいますから)
「だ、大丈夫ですか?いきなり・・・もしコロちゃんじゃなかったら・・・」と、どぎまぎ。

ポケ、臆することなくゴンちゃんに近づきまして。
ゴンちゃんの鼻先の匂いをくんくんと嗅ぎ。
ゴンちゃんもポケの匂いをくんくんと嗅ぎ。
ああ、うちの犬の匂いが移っているせいでゴンちゃんが怒り始めたらどうしよう。どきどき。

しかし、その後も2頭はくんくんしながら、体を寄せ合っています。

秋田「ああ、コロちゃん、ゴンを舐めてるし、大丈夫みたいね。やっぱりコロだね」と。

ポケがゴンちゃんのどこを舐めたかというと、ち○ち○です(°▽°)仲良しネ☆

ゴンちゃんの反応を見て、すっかり安心したのか、秋田さんと兄貴の口もなめらかになってきました。
いや、最初から割となめらかだったんですが。

秋田「やっぱり庭だからなんて安心して放してちゃダメねえ。
   留守がちでかわいそうだからって、自由にさせてたみたいなんだけど。
   前にも一度いなくなっちゃったことがあって、そのときは近所の用水路に落ちちゃってたのよ」

初犯じゃなかったのか(°▽°)

秋田「でね?今回もいなくなっちゃって、飼い主はもう一生懸命捜しててねー。
   ここ一ヶ月くらい、時間があれば探し回ってて、川もあちこち見たし、
   けっこう遠くまで捜しに行ったりしてたんですよ」
じょり「そうだったんですかー。長く心配かけちゃって申し訳なかったですね。
    コロちゃん、お父さん捜しててくれたんだってよー?よかったね」
秋田「コロちゃん、もう15歳なんですよ」

ホントに年寄りだ!

秋田「だからね?『死に場所探しに出ていっちゃったのかなぁ』なんて、みんなでしょんぼりしてたんですよね」
きょん「死ぬなんてそんな・・・」<静かに怒ってます

秋田「いつ頃から面倒みてくれてたんですか?」
きょん「8月6日に保護したんです」
秋田「あら!じゃあやっぱりそうなのね。
   コロがいなくなった、って言い出しだのが、7月の終わりか8月頭だったものね?」
兄貴「そうそう。川捜しに行ってな!台風のときなんか、えれえ心配しててな!」
秋田「じゃあ1カ月以上面倒見てくれてたのねー。コロちゃん、いい人に見つけてもらえてよかったねー。
   ホントにすっかり良くしてもらって・・・キレイになっちゃったしねえ」

キレイにしたばっかりに、「この子じゃない」と烙印を押されてしまうところでしたが(°▽°)

で、その他に、じょりぃさんちはどのへん?とか、ポケ発見時の様子とかお話しまして、まあ、間違いないだろうということで、秋田さんがポケじいが帰ってくるまで預かってくださることになりまして。

兄貴「じゃあ、引き綱つなぎかえるか!
   ・・・でもオレが持ってきたの、壊れてるんだよなあ」

見てみましたら、首輪につなげる金具のところが欠けちゃってまして、早い話が「引っかかるけど固定できない」という状態。
役に立たないじゃん兄貴!

じょ「あ、このリード使ってませんから、このまま差し上げますよ」
兄貴「それじゃ悪りぃよ!大丈夫だよこれで!」
きょん「それじゃまた逃げちゃうから!ダメ!」

きょん、素が出ちゃってるってば(・∀・;) まったく動物のことになると・・・。
怒っちゃダメ。

じゃあすんませんねえお言葉に甘えてと、リードを受け取ってくださいまして。

秋田「もしコロちゃんじゃなかったらどうしようかな・・・」
じょ「ワタシの電話番号ご存知ですから、またご連絡くださっていいですよ」
兄貴「違っても置いとけばいいんじゃねえか?似てるんだし」 そういう問題か。
秋田「いずれにしても、本人がご挨拶にうかがうと思うんですけどね」
じょ「この子がコロちゃんで、問題がなければ、わざわざいらしていただかなくても大丈夫ですよ」

秋田「帰ってこれてよかったねえ、コロちゃん」
きょ「この子、かわいいですよねえ」
秋田「そうなの。かわいいのよね」
じょ「うちの近所の人たちも、みんなかわいいかわいいって言ってくれてたんですよ。
   何かこう、おだやかでやさしい顔してますよね」
秋田「飼い主がね、すごくやさしい人なのよ。やっぱり何かかわいくてね(笑)
   飼い主に似たのね、きっと」


このひとことで、きょんとワタシがどれだけ安堵したことか。
ああ、ポケ  じゃなくてコロちゃん。
おうちに帰ってこれてよかったね。
おじいさんにまた会えるね。


秋田「あのねえ、うちは、この3軒先の、焦げ茶色の木の塀の家なんだけど・・・わかるかしら?」
きょ「ああ、はい。わかりますよ。大きいおうちですよね?」
秋田「ここらへんはみんな敷地だけは大きいのよ(笑)
   ねえ、よかったら、これから気軽にお茶でも飲みに寄って? せっかくだし」
きょ・じょ「ありがとうございます」
秋田「ホントに来てね。コロちゃんにも会えるし」

我が家がある団地は新興住宅地で、よそから来た若い家族が多いのでつきあいも希薄なんですが。
そして、ちょっと奥に入ったこのあたりは古い家が多くて、田舎で、つきあいとか厄介そうだなあ、なんて敬遠していたんですが。
元町会長さんちといい、秋田さん、兄貴といい、何か田舎ならではの面倒見の良さやらあったかさやらがあって、なんかいいなー、なんて思ったりしました。

もしコロちゃんじゃなかったら連絡ください、うちは夜遅くても全然大丈夫ですからー、とお話して、電話番号もあらためてお渡ししておいたんですが、今の時点で連絡がないということは、たぶん大丈夫なのでしょう。

帰りに元町会長さんのお宅に寄って、なりゆきをご報告し、T井さんに声をかけてくださったお礼を申し上げまして。
「あらよかったわねえ!T井さん、話すなり『その電話番号もらっていいですかね?』って言ったから渡しちゃったんだけど、良い結果になってよかったわー」と奥様。
「また何か困ったことあったら、いつでも寄ってね」ともおっしゃってくださり。
みんなやさしいなあ。ワタシと違って(°▽°)


というわけで、現時点では、という注釈つきですが。

大団円です。メガハッピーです。よかったよかった。



家に帰ってきて。何か物足りなくて。
「せいせいとしてさびしいな!」
とワタシが怒鳴りましたら、きょんは静かに「そうね」と笑っておりました。

ここのところ、いつもポケをとてとてと庭で歩かせていたので、たいてい我が家の門は閉まっていたのですよ。
ワタシたちが出かけるときも閉めていって、ポケを歩かせておりました。
そして、ワタシたちが帰ってくると、わかっているのかわかっていないのか、ポケがとてとてと門のところまで寄ってきたりして、
「ポケ!中に入れないだろ!邪魔だ!あっち行け!」
なんて悪態ついていたじょりぃだったんですが。

さっきもきょんと車で出かけて帰ってきて、自分ちの門が開いてるのを見てですね。
ああ、ポケ、もううちにはいないんだなー、という実感が湧きまして。

「歩いてたのにね」

とワタシが言いましたら

「そうね」

と、きょん。


さびしい自分がくやしい。
あんなに邪魔だったのに。
今この日記を書きながらうるうるしてる自分がもうイヤ。
喉のあたりが詰まって苦しい。アホか。

今のところ、きょんとはほとんどポケちゃんの話はしておりません。
なぜかしら。

コロちゃん じゃなくて、やっぱりポケや。
もう迷子になっちゃダメだよ。


あーあ、さて。
今日から吠え声に悩まされずにゆっくり眠れますよ!( ^ ∀ ^ )
きょんも耳栓なんて買っちゃってたのに、使わないまま無駄になっちゃったな!あははははは。




(´;ω;) サビシイヨウ



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