今日も今日とて
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先日、きょんが東京へセミナーを受けに行ってきたのですが。 朝早かったので、ワタシと顔を合わせぬまま出かけていったんです。 そしてセミナーが終わり、「ただいまー」ときょんが帰ってきまして。
あら。まあ。
「あなた今日美人じゃないのー。化粧かわいいね」 とワタシ。
10年以上つきあっていてもこういう気の利いたセリフがさらりと出てくるワタシが憎い。 憎すぎてかわいい。誰か愛してください。
「えー?ホントー?えへへへへー」
素直に喜ぶきょん。
ちょっと話がそれますが。 きょんは日頃より「ほめてもらったらさー、謙遜したい気持ちはわかるけど、素直に喜ぶほうが相手も困らないよねー」と申しております。 きょんのダンスサークルの仲間でS藤さんというかわいらしい人がいるのですが。 きょんより確か2つ年上なんですが、まだ独身で若々しいし、顔もきれいだし、何しろ年がいってるくせにスタイルがとってもいいんですね、細くて。 そしてとても女性らしい雰囲気を漂わせ、いつもにこにこしてらっしゃる人なんですが。
が。 S藤さん、最近下腹だけがどうもぽっこりしてきちゃったらしく。 ぽっこりっつっても、ワタシなんかから見れば「は?どこが?」という感じなんですが、本人はえらく気にしているらしく。
で。 その日、S藤さん、とてもかわいいお洋服を着ていたらしく。 なんつー服なのか、ワタシの着るタイプの服ではないのでわからないんですが、スキニージーンズの上にひらひらと着るような、そんな服。 それを見て「わー、S藤さんかわいー。すごく似合ってるー」と思ったきょんは、それをそのままS藤さんに伝えまして。
そうしたらS藤さん「おなか出てきちゃったから、こういう服じゃないとね」と苦笑い。 「えー。そういうの抜きにしても、かわいいよこの服。似合ってるしー。あたしじゃこれは着られないなー。いいなー」ときょん。 「そんなに良くないよ。体型ごまかすために着てるんだし」
ここできょんは困ったらしい。 「あ、そーなんだ」とも言いづらいし「そうだね、よくごまかせてるよ」とも別に言いたくないし、 とにかくきょんが伝えたかったのは「S藤さんにとても似合っていてかわいい洋服だね」ということであったわけでして。
「で、そのあともあたしは『そうじゃなくてかわいいんだってば』みたいに食い下がったんだけど(なんでそこまで) S藤さんも頑としてかわいいという部分を認めないのよ!」 と、ワタシに語ったきょん。 「なるほど。S藤さんの気持ちもわかるが」 「そう、あんたもそーゆーとこあるんだよ。腹立つからやめな」 「はい」 「いいんだよ別に。そういうことを言いたい気持ちはあたしもわかるんだよ。 でもさ、一通り言ったら『でもうれしい、ありがとう』って言やーいーじゃん」 「それはそのとおりだ。お互いに気持ちがいい」 「そうだよ。あたしは別にお世辞とかおべっかで言ってるわけじゃないのに、なんか気分悪くなるんだよね」 「なるほど」
なんてこともあり、きょんはワタシがほめると割と素直に喜んでくれます。
話を戻しまして。
なんで今日はそんなに念入りに化粧していったのかな?とちょっと思ったじょりぃ。 きょんの仕事は圧倒的に女性のほうが多いので、いつものセミナーは「どうせオンナしかいないしねー」と言って、Tシャツにジーンズに化粧は申し訳程度という出で立ちなんでございますよ。
そうしたら、ワタシのそんな「なんで?」という様子を察知したのか、というより自分で申告したくてうずうずしていたらしいんですが、きょん、
「あのね、もしかしたら今日のセミナー、S先生が来るかなーって予感がしたので、念入りに化粧してしまった。あはは」
だそうです。 もうこの日記にも何度か登場していますが、S先生とは、きょんの憧れのというか、恋心すら抱いているんじゃないかという獣医の先生です。 ワタシは学会誌に載っている写真ときょんの話でしか知りませんが、それだけの情報でも「なんか感じ良さそー」と思える素敵な男性であります。
「なんだー。そういう深いワケがあったのかー。あはは」とワタシ。 「だからほら、お洋服もいつもよりかわいいの着ていったの☆」
ホントだ。気合い入ってます。
「ホントだ(笑) で、S先生来たの?」 「それが来たのよ!会えたのよーーーー!!!」 きょん、鼻の穴ふくらんでます。 「よかったじゃーん。気合い入れていった甲斐があったね」 「そうなの!」
アホらしー。 けど、気持ちはよくわかります。 ワタシだって、あの子やあの子やあの人やあの人と出かけるときは同じ気持ちで出かけますから(・∀・)
で、あらためてまじまじときょんを眺めてみまして。 丁寧にアイメイクしてイカすファッションをしているきょんは、やっぱりいつもよりキレイ。
「うん。S先生もきっとメロメロだったね( ^ ∀ ^ )」とワタシ。
これはヨイショです。お世辞です。だからなんなら「調子いいこと言ってー(`Д´*)」って怒ってくれてもいいんですが
「えー?それはないよーう(*´∀`*)」
きょん、否定しつつもくねくねと喜んでいます。なんてしあわせな人。
「この服ねー、細く見えるんだよー」 さらに得意そうなきょん。 それ以上細く見せなくてもいいんじゃないかと思うんですが。乙女心ってヤツですかね。
「うん。細く見えるね。ついでにおっぱいも全然ないね」 「そんなはずないわよ! 今日のあたしはおっぱいも気合い入れたのよ!」
気合いじゃなくてストッキングでも入れたんじゃないの? ていうか、気合い入れたっつっても、全然ねえよ胸。 が、しかし、きょん様せっかく良い気分なのでありますからして
「やあホントだ。よく見たらいつもより大きかった」 と答えるじょりぃ。 さっき「全然ない」と言った舌の根も乾かぬうちに発せられたこの言葉だというのに
「そうでしょー?」
と、またもや鼻の穴をふくらませるきょん。
なんにせよ、馴れ合ってゆるゆると見た目にかまわなくなっていくよりも、どんなものにせよ「キレイになりたい☆」というスイッチがこのように入るのはとても良いことだと思います。
と、ワタシがよゆーで構えていられるのも、S先生が到底浮気なんてするはずのない素敵な男性だからなんですが。
しかし、その後の休日では、一日中ゆるゆるのTシャツとジャージで過ごしていたきょん。 動物の世話や動物モノの洗濯に追われていたとはいえ。
たまにはワタシのためにもスイッチを入れてくれるといいんですけどねえ( ´_ゝ`) なんて言うとまた激しく怒られちゃうので言いませんが。
が、落ち着いて考えてみれば、ワタシもきょんを相手に「キレイに見られたい☆」なんて思わないので、まあお互い様ですか ァ'`,、('∀`)
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