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2007年04月15日(日) |
二番目に長い片想いの話・その2 |
さて、偶然にも同じ高校になって、しかも同じクラスになってしまったサキハラユーコちゃん。
というところで前回話が終わりましたが。
同じクラスになって嬉しかったかといえばそうでもなく、それよりも 「カッコワルイ。恥ずかしい」 という思いばかりが強くてですね。
そのクラスには、もう一人、K中ソフト部がおりましたし orz
さらに。 隣のクラスには、なんとナナ子ちゃんもいたのであります orz でも、ナナ子ちゃんとは隣のクラスだというのにすぐに仲良くなりまして。 ナナがお世話になってー、いやいやこっちこそーなんて感じで。 気さくでサバサバしていて男顔で(関係ないけど)、面倒見も良くて、ホント良い子でした。 ナナ子ちゃんからはサキハラユーコちゃんの話は特に出なかったんですが。(大人な気づかいのできる子だったのです)
そして、もちろん、ワタシはサキハラユーコちゃんには特に挨拶することなく、しらばっくれた顔をしておりました。 また走って逃げられたら困る。
が。
入学してホントにすぐの頃だったと思います。
朝、授業が始まる前に、自分の机でごそごそと支度していたワタシ。 割と後ろのほうの席でした。 ごそごそしていたら、教室の後ろのドアから
「○○(苗字)じょりぃちゃーーん!」
と、数人でワタシを呼ぶ声が。 ドアの方を見ると、女子数人が(女子高だからあたりまえですが)ドアからひょこっと顔を出してワタシを見ています。 「あの子だよあの子」というささやき声までバッチリ聞こえてるんだよコノヤロウ。
「やめてよー!」
という声とともに、だーーーーっとワタシを呼んだ数人が笑いながら走って逃げ、 「やめてよー!」の声の主も目の前のドアを走ってその後を追いかけていきました。
声の主はサキハラユーコちゃんでした。
・・・ひやかしか・・・( ´_ゝ`)
ていうか、やっぱりK中のソフト部まわりでは、カッコワルイ伝説になっているんだろうか・・・。 イヤだなあ・・・。 なんで文通なんて申し込んじゃったんだろう・・・。 このままだと、そのうちクラス中とか学年中のウワサになっちゃうのかなぁ・・・。 女子高だし、何かイヤな予感・・・。
うじうじうじうじ。
当時のワタシはまだ中学生から高校生になったばかりですし、自分のセクバレに異様に怯えていた頃でしたので。 この(今思えば)ささやかな「ひやかし事件」は、けっこうなダメージでした。 高校も3年になる頃には、「かわいい☆」と思った子にはとりあえず「好きー」と伝えておくという超ナンパレズになっていたというのに、この頃はまだ純真だったのでございます。
いやだなあ、と思いつつも。
セーラー服を着たユーコちゃんの、なんとかわいらしいこと。
ぽーーーーーーーー(*´∀`*)
としちゃいましたが、顔はおすまし。 あまりユーコちゃんのほうも見ないようにしまして。 そしてワタシの最大の関心事は。
ユーコちゃん、ソフト部には入らないんだろうか。
ということでございました。 同じ学校の同じクラスになってすんごいビックリしちゃったおかげで免疫がついたのか、こうなりゃ一緒にソフトしたいじゃんか、と、既に中3の春休みの時点で「ソフト部入れ」と先輩に強制入部させられていたじょりぃは思ってしまったのでした。
ワタシにとってラッキーなことに。 小学校が一緒の幼なじみで(中学は別です)、やはりソフト部だったミアという友が、同じクラスな上にユーコちゃんと仲良しになったのであります。
ちなみにミアは、今年の正月にワタシにセクハラをした女です。
というわけで、ミアにそれとなくたずねてみることに。
「ねえ、ミアと一緒にいるユーコちゃんさ、K中のソフト部でしょ? ソフト続けないのかな?」 「ああ、ユーコ? 高校では硬式テニスしたいんだってさ」 「あ、そうなんだ」 がっかり。 「おまえさー、中学のときに、ユーコに文通申し込んだんだって?(・∀・)」ニヤニヤ
サキハラさん、しゃべっちゃったんですか!
「あー。そんなこともあったかな」 平常心平常心 「おまえレズ?(・∀・)」 「違うよ」 (・_・;)平常心平常心平常心 「ユーコと話がしたいんだろ?呼んでやるよ」 「いい、いい。呼ばなくて。ていうか呼ぶな」 「(・∀・)ニヤニヤニヤ」
ああ。余計なことを聞くんじゃなかった。 orz
K中の一部好奇心の強い連中の冷やかしもしばらくしたら収まりまして。 ワタシはユーコちゃんのことに関しては、ドッキドッキしながらもポーカーフェイスで過ごしておりました。 もちろん、お互いに口なんてききません。
が。
ユーコちゃん、ワタシをいつもちらちら見ます。 なんていうか、おとなしくて引っ込み思案だけど、たぶん好奇心はすごく強い子だったんでしょうね。 行動が誘い受けっぽいというか。こういうのってムカつく人もいるんでしょうけど。 わざとやっているわけではなくて、なんつーか、全体的にやっぱトロくさかったんです、ユーコ。 でもちらちら見られたところで、それが好意のちら見ではないのはわかってましたので、やっぱ見られると居心地悪い。 居心地悪いけど、やっぱ好き。かわいい。困った。
なんて日々が過ぎまして。 ひと月かそこら経った頃でしょうか。
「じょりぃちゃん」とワタシを呼ぶ声が。 振り向くと、いつもユーコちゃんと一緒にいる隣のクラスの女の子です。 どうやらユーコちゃんと部活が一緒らしく。 顔はそんなにかわいくありませんが(失礼)、なんというか、いつもやさしげな感じの子です。 「はい」とワタシ。 「あの、あたし、K中のソフト部でレフトだったんだけど、覚えてる?」
覚えてない(・_・)
けど、「あー。うんうん」と返事。
その子はサトミちゃんとでもしておきましょうか。
「ユーコの態度がなんだかぎくしゃくしてて、じょりぃちゃん困っちゃうでしょ」とサトミちゃん。 「いや、別に・・・」もごもご。 「じょりぃちゃんのこと嫌ってるわけじゃないんだよ」 「そう」 「うん」 「・・・・・・」 「・・・・・・」
なんなんだろうこの話題。困ったわ。
「あー、文通のことは、もうワタシ気にしてないんだけど、ユーコちゃんには悪いことしちゃったみたいで」とワタシ。 「それもそんなことなくてさ。ユーコは嬉しかったみたい」 「ホント?」 「うん。でもあのときはパニックになったらしくて」 「あははははは」 ありうる。あの子の様子を見ていると。 「で、じょりぃちゃんがよければ、あたしが間を取り持つけど・・・」
取り持つ。 ああ、友だちとして仲良くなれるようにね?
「えー・・・ホント?」 素直でかわいいじょりぃ。 「うん」
サトミちゃんはホントに気づかい上手で、さらに取り持ち上手でした。 サトミちゃんのおかげと、ユーコちゃんがミアと仲が良かったこともあって、だんだんふたりの距離も縮まってきまして。 とはいっても、ふたりだけで話、なんてことは全然できなくてですね。 みんなと一緒にいてもお互いが口をきくことはないという、ホントにぎくしゃくした状態だったんですが。 それでもだんだん打ち解けてきてというか、ワタシの姿を近くに発見しても逃げ出さなくなりまして。
夏休みには、なんとサトミちゃんとユーコちゃんで、うちに遊びに来てくれたりも! 嬉しくて嬉しくてしかたなかったです。 このときはさすがにユーコちゃんも楽しそうに話してくれまして、ワタシも話をしまして。 みんなでよく笑って。 「教室だと、みんなの目が気になっちゃって」とユーコちゃん。 そんなところがまた「かわいー(*´∀`*)」と思った、15歳のアホなワタシ。
このときをきっかけに、たまーーには教室でも話ができるようになってきたりして。 目があってもお互い「にこっ」とかできるようになりまして。 とはいえ、ユーコちゃんにはもちろん、ワタシのような恋愛感情は皆無だったわけですが。 まだ恋愛のれの字も知らなかったんじゃないでしょうかあの子。すごく奥手だったんです。
そんなこんなで、クラスでは冷やかされながらも(案の定あっという間にウワサになりましてね…)、だんだん仲良くなることができて有頂天になっていたワタシだったんですが。
ある日サトミちゃんが「ユーコと普通に話せるようになってきてよかったね」と。 「うん。サトミちゃんのおかげだよー。ありがとう」 「あたしは何もしてないけど(笑)」 「(にこにこにこ)」<感謝の笑顔 「でも、じょりぃちゃんが楽しそうでよかった」 「ありがとう(´∀`)」 「・・・・・・・」
あれ? どしたのかしら。 なんかサトミちゃん、元気ナッシング?
「言わないでおこうかなと思ったんだけど・・・」とサトミちゃん。 「う、うん」 なんだろ。実はユーコちゃん、やっぱワタシのこと嫌いなのかしら・・・。 「・・・あたし、じょりぃちゃんのことが好きで」 「え!」
予想外の展開に。
「高校が一緒でうれしかったんだー」 「・・・・・・」 てことは中学の頃から好意を持ってくれていたということかしら。そういう意味であってもなくても。 「じょりぃちゃんはあたしのこと覚えてなかったみたいだけど」 「覚えてたよ?」 嘘ついちゃった。 「じょりぃちゃんがユーコのこと好きなのは、見ててわかったし」 「別にそんなこと・・・」 あるけど。 「でもだから、ユーコとのこと、なんとかしてあげたくて」 「・・・・・」 「こんな話されて、困ってるでしょ、今(笑)」 「困ってないよ(笑) うれしいよ」 「でもあたし、じょりぃちゃんが楽しそうなのが好きだから、今の状態でもいいんだー」
なんか 申し訳ない。 ていうか、実際あるのね、こういうけなげなことって。
「サトミちゃんもユーコちゃんも、ワタシには大事な友だちだよ」 優等生的回答。 「ありがとう(笑) でもこのことは気にしないでね」 「・・・うん」 うん でいいのかな。この場合。
ワタシは素直なおバカさん☆なので、ホントに「そうかーー(・∀・)」と気にしなかったんですが。
サトミちゃんは気にしちゃったみたいで。 それからサトミちゃんとは、なんだかぎくしゃくしちゃったのでした。 ちょっとさびしかったです。
そんなついでの事件もあったりしたのですが、まあ、ユーコちゃんとワタシは上記の通り、特別仲良しではないしほとんど会話もしないけれども、なんだかぽわんと良い関係になりまして。(友だちとして、あくまでも)
1年の冬には、ミアの強い勧めもあり、なんとユーコちゃんがソフト部に入部することになったのでした。 ワタシのうれしかったことと言ったら。 これで2年でクラスが別れても、毎日会える。 しかも部活仲間は結束が固かったので、今より仲良しになれるはず。
ということで、この話はまだ続いちゃったりします。 何しろ「長い片想い」の話ですから。 勘弁してくださいませ。
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