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2007年04月14日(土) |
二番目に長い片想いの話 |
今日は「ナナの次に長かった片想い」の話を。 ネタに困ったときは縁側で思い出話をするに限ります。はーよっこいしょと。ぽかぽかぽか。
あれは確か、中2の新人戦。 代替わりしてすぐにある大会でございます。 ワタシ、大きな声では言えませんがソフト部。 そして我が校は優勝候補でございました。えっへん。
当時は学校数も多く、また、私たちの世代は人数も多くてですね。 さらにソフトボールが大流行の頃だったので(マンガとドラマの影響です)、参加チームも各学校の人数も多かったのでございます。
で、準決勝あたりでK中というところと対戦しまして。 ピッチャーマウンドでおどおどとした風情で投げているK中のピッチャーを見て、ワタシのハートはどっきんこです。
か、かわいい。
たいてい、ピッチャーって気が強いんです。 マウンドを降りれば小心者、とかでも、マウンドでは堂々としてるものですし、またそうでなくてはいけないものなんですが。 その子はミョーに気弱でおどおどしておりました。 顔もワタシ好みでした。
ぽーーーー(*´∀`*)
おともだちになりたい。
当時、ワタシたちが、ある程度距離の離れた人と友だちになる場合。 手段は文通でした。 笑うがいい若造ども。 メールなんてなかったんだよ!
そして、チームメイトの気さくなひとりが、K中とは違うチームの子と仲良くなって文通してるー、なんて話を聞いたことがあったものですから。
よし。ワタシも文通だ。
と思った単純じょりぃ。
ということで、部活では一緒に行動することの多かったナナに、試合後その旨を打ち明けました。
「あの子と友だちになりたい」もじもじもじ。
好きな人に平気で他の好きな人の話をするのは、今も昔も同じなじょりぃ。 まあ、当時のナナはワタシの気持ちなど知る由もなかったのですが。
「なんて子なの?」とナナ。 「わからない。メンバー表見に行ってみる」 「あたしも行く♪」 おもしろそうと思ったらしいナナ。
ふたりしてメンバー表を見まして。
「サキハラユーコちゃんていうのかー」 「ふーん」 どうでもよさそうなナナ。
「あ!見て見てこれ!」とナナ。
見てみたら、キャッチャーの子が、ナナと名前がそっくりだったんです。 ええと、例えばナナが「内山ナナ」だとすると、その子の名前は「内山ナナ子」だったと。
「あたし、内山ナナ子ちゃんに文通申し込む!おもしろいと思わない?それ」ゴキゲンなナナ。 「え!今すぐ申し込んじゃうの?」 「うん。だって今度いつ会えるかわかんないじゃん?」 「じゃ、じゃあワタシも行く!」
ふたりして、K中のメンバーが集まっているところへ行き。 ナナはナナ子ちゃんのところへ。 ワタシはサキハラユーコちゃんのところへ。
「あの、 サキハラさん」 緊張しつつワタシ。 「・・・はい?」
サキハラさん、怯えております。 今試合したばっかりのチームの人間にいきなり名前を呼ばれたのです。 しかも彼女はおどおど星人です。 かなりビビっている様子。
「あの A中サードのじょりぃですけど・・・文通してほしいんですけど」
ワタシもいきなりです。 もう少し気のきいた言い方ができなかったものか。 中3からはよく口が動くようになって今の人間性の基盤が確立されたじょりぃだったんですが。 この頃は絵に描いたマジメにクソが乗っているようなカタブツ人間だったものですから。
サキハラユーコちゃんの答は。
「あの・・・・・困ります・・・・・」
(°▽°)
がーーーーーーーーーーん。
そして走って逃げられました。
ワタシ、自分で言うのもなんですがソフトうまかったもんで、というつまらない理由でもって、まさか断られるとは思わなかったんですよ。 同じソフトボールプレイヤー同士。 なんというか、スポーツマン精神ての?(なんだそりゃ) それに、たかが文通じゃないですか! 「いいですよ」って言って、イヤなら手紙書かなきゃいいだけの話です。 まさか断られるなんて。がーん。しかも逃げられた。がーん。
まわりのK中のメンバーの痛い視線と「ちょっとユーコ!悪いんじゃないの?!」という声を背中に、とぼとぼと自分の中学の陣地へ戻るじょりぃ。 カッコ悪いことこの上なし。
帰り支度を進めていると、ナナがぴょこぴょこと戻って参りまして。 「ナナ子ちゃんの住所教えてもらったよー」と、笑顔。 「そう・・・よかったね・・・」 「じょりぃは?」 「断られちゃった・・・」 「え! きゃはははははははカッコわりーーーーー!」 「・・・困ります って言われた・・・」 「きゃははははははははは」 「・・・走って逃げられちゃった」 「・・・・おとなしそうな子だったしね」 「・・・うん」 「大丈夫。あたしがナナ子ちゃんと仲良くなって、そうすればユーコちゃんとじょりぃも仲良くなれるって」 「そうかな?(・∀・*)」 「うん。あたしも手紙に書く内容ができていいしさ」
なんだ。 思い返してみると、ナナってこの頃から(たまには)やさしかったんですね。 当時は気付きませんでした。ひたすら自分勝手なヤツと思っていました。ゴメン、ナナ。
でもけっこう落ち込みました。 まさか断られると思っていなかったので、チームのみんなにも隠すことなく「申し込んでくるー」なんて言っちゃったもんだから、その後K中と試合するたびに「あのサキハラさん」と呼ばれるようになったユーコちゃんも気の毒でしたが。 しかしそれはワタシも同じこと。 K中と試合するたびに「ユーコに文通申し込んで断られたじょりぃさん」という目で見られるわけです。
orz
しかしそんな目に遭わされながらも(ていうか勝手に遭ったわけですが)、ワタシのユーコちゃん熱は冷めず。 K中とワタシの中学は学区が隣だった上に、ワタシの家はK中寄りだったものですから。 休みの日などは「もしかしたら会えるかも」と、わざわざK中のほうまでロングサイクリングに行ってみたりというのも一度や二度や三度のことではなく。 試合で会うたびに「かわいい(*´∀`*)」と相変わらず思っておりましたし。
そして、ナナも約束通り、ナナ子ちゃんとの文通でユーコちゃんのこともいろいろ聞き出してくれまして。
「ユーコちゃんがじょりぃに謝ってたってよ」とナナ。 「ホント?」 「うん。ビックリしちゃったんだって」 「そう」 「で、やっぱりかなりおとなしい性格らしいよ」 「そうなんだ(*´∀`*)」 「で、トロくさいんだって」 「そ、そうなんだ(・∀・;)」 「でね?ユーコちゃんに、まだじょりぃと文通する気なさそうか聞いてみてって書いてみたの」 「・・・で?」 「聞いてもたぶんユーコの性格だとダメだと思うけど、って書いてあった」 「( ´_ゝ`)・・・そう」 嫌われてる・・・orz 「ナナ子ちゃんはね、なんか大人だし、頭の良さそうな子だよー。話もおもしろいし」 「よかったね」 「うん」
しかしナナですから。 あっという間に文通にも飽きましてね。
そのうち中3になり。 ナナとワタシは部活が終わって少しずつ離れていき。 でもナナへの気持ちは相変わらずで。 なのにユーコちゃんのことも気になって、相変わらずたまにK中の学区へ足を延ばしたり。 (さらに言えば他にも好きな子がいて何やらやらかしたりしていた大忙しのじょりぃ)
そして高校受験。結果発表。
そしてクラス発表。
を見て、ワタシはぶっ飛びました。
同じクラスに、サキハラユーコの名前が。
ぎゃー! どうしよう! こんな事態、予想もしてなかったーーーーーーーー!!!!!
というところで長くなってしまったので次回に続きます。
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