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2006年10月08日(日) お伊勢参り

ここひと月ほど。
きょんは落ち着きがありません。

ことの発端はこれだったんですが。
きょんに憧れの男性が出現したのであります。
そしてその男性と、メールのやりとりなんか続けちゃっているわけであります。

まあ、ワタシが思うに、きょんはともかく、先方にはやましい気持ちはまったくなさそうな感じに思えるんですが。
とにかく、きょんは尊敬の念を持って、憧れの男性・S先生と親しくさせていただいていたわけであります。
ワタシとしても、あまり目くじらたてて、こそこそおかしな行動を取られるよりは、寛容に見守りつつ好きにしてもらっていたんですが。

ひと月ほど前。
きょんが「ネットで調べてほしいことがある」とワタシに申し出てきました。
URLを渡されましてそのサイトに辿りついてみたら、そこはS先生の勤める大学付属の動物病院。

いったい何を調べているのか。

気になりましたが、あまり気にならない気もしたので放置。

そうしたら、その数日後「相談にのって」ときょんに言われ、最初に放たれた言葉が「青森って遠い?」でございました。
なにそれ。

「遠いね」
「どうしよう」
「どうしたの?」
「あのね、S先生が、僕の病院に見学にいらっしゃいって誘ってくれたの」

なにーーーーーー?!

「ほう」
「だけど遠いしさ、何か気後れしちゃうし・・・どうしよう。あたしどうしたらいいかなぁ?」

ふむ。

「あなたはどうしたいの?」
「見学はしてみたいけど・・・」
「じゃあ行ってみたほうがいいんじゃない? 滅多にないチャンスなんだしさ」
「そうなんだけど」
「大学付属病院なんてさ、きっと設備も整ってるし、勉強になると思うよ。刺激になりそうだし」
「うん・・・」
「それに、青森までの電車の一人旅というのも魅力的だなあ」
「あたしもそれは思った(笑)」
「じゃ、決まりだ。行くべきだよ」

寛容な自分にうっとり。
ということもないんですが、でも単純に楽しそうですよね。
憧れの先生の勤める職場に「いらっしゃい」と言ってもらえ、みちのく女ひとり旅でございますよ。
行くべきです。
もしこれできょんがS先生とねんごろになってしまったら、みなさまがじょりぃを慰めてください。

で、それからのきょんのハイテンションぶりったらあなた。

髪型は「ステップフォード・ワイフ」のニコール・キッドマン風に変えちゃうし、服もバッグも新調しちゃうし。
歯医者にも行っちゃうし血圧の薬ももらいに行っちゃうしってこれはいつものことですが。
ワタシだって大変なんですよ!
「ねえ、青森の○○駅までの乗り換え調べてー」「はい」
「髪型変じゃなあい?」「かわいいよ」
「手みやげは何がいいかな」「○○なんてどうかな?」
「ホテルどこがいいかな? 調べてー。予約してー」「はい」 ん?

待てぃ。

「ホテル?」とワタシ。
「うん」
「泊まりなの? 研修って半日か一日でしょ?」
「青森まで日帰りはあたしのペースでは無理だもん」

そんなこと言って、S先生をホテルまでお持ち帰りしようとしてるんじゃないのー?

と、心の中で呟いたつもりが、実際に声に出していた愛らしいじょりぃ。

「お持ち帰りなんて、S先生がされるわけないでしょ!(笑)」

ああ、そうだよね。あはははははは って待てぃ。
「あんたはする気なのか!(笑)」
「しないよ!(笑)」

まあでも確かにきょんののんびりペースで青森日帰りはかわいそうです。
ということで、一緒にホテルを調べ。
予約を入れ。

「何日?」と予約の日付を確認するワタシ。
「○日と○日」

待てぃ。

「2泊ですか?」
「行きで一日かかるでしょー? 研修で一日かかるでしょー? 帰りに一日かかるから」

(°д°)唖然。

いくらのんびりとはいえ。
青森くらいなら日帰りで出張行く人いっぱいいますよ。
ねえ?こ○ーんさん?

とはいえ、きょんのしたいようにさせるのが一番ですから、それは口に出さずにおとなしく二泊予約するワタシ。
それにせっかくの遠出です。
旅行気分でのんびり出かけるのもたまには良さそうです。
きょんは出無精なので、こんなきっかけでもないとなかなか旅行にも行きませんからね。

で、ホントにここひと月は、その研修のことでアタマがいっぱいのきょんなんですわ(´д`)
急に「エステ行きたい」とか言い出したりですね。
他人様のためにキレイになりたいだなんてちょっとおもしろくなかったりもしますが、ぶーでいられるよりもキレイになってくれたほうがワタシとしても嬉しいですからここでも無言。
結局お金なくてエステなんて行けてませんが、毎日のお肌のお手入れにも磨きのかかるきょんの毎日。

そしてある日。
ワタシの用事で買い物に出かけたのに、自分の青森行きの洋服探しに余念のないきょんのウィンドウショピングにいつのまにかつきあわされているじょりぃ。

うんざり(´д`)
ていうか、ワタシ忙しいのよ!ヽ(`Д´)ノ <元はといえば本が一冊買いたいだけのためにきょんをつきあわせた人

というわけで、下りのエスカレーターに乗りながら、つい言っちゃったんです。

「たかが研修に、ずいぶんと気合いが入ってますね」

きょん、しばらくの無言のあとに
「なにそれ」と。
「別に。思っただけ」
「イヤミ?」
「イヤミではないよ。思ったことをねじ曲げずにストレートに言ったんだから」屁理屈です。
「・・・・・・」

それから30分ほど陰湿な空気の中歩きまして。

歩きながら、余計なこと言っちゃったなと反省するじょりぃ。
考えてみれば、きょんが気後れしちゃっていっぱいいっぱいなのは目の当たりにしてわかっていることですし、それに憧れの先生に会えるとなれば、オシャレしたいという気持ちも、同じ乙女としてよくわかります。
ワタシが他の人と浮かれたお出かけするときに「服!服買わなきゃ!」ときょんよりもみっともなく夢中になっているときも、きょんはいつもイヤな顔ひとつせずつきあってくれてるわけですし。

反省。

「洋服、買ったほうがいいよ」とワタシ。
「・・・・・・(むすっ)」
「せっかくのお出かけだし、こういうときでもなければ洋服思い切って買えないしさ」
「・・・・・・」
「さっきのあれ、似合うと思うなー」
「でも髪型失敗したし・・・」しょんぼり風味なきょん。
「かわいいよ! きょんはずっとそう言ってるけど、ワタシは切って正解だったと思うよ」
「ホント?」
「うん。ニコールよりきれい」しゃあしゃあ。
「それはありえないけど(笑) でもありがとう」
「せっかくの小旅行だし、うんとオシャレして楽しんだほうがいいって」
「うん」

よかった。
仲直りできました。

と、いったん仲直りしたんですが。

最近になってまたそわそわとうるさくてですね。
もうその話はいいっちゅうねん!というくらい、研修の話ばかりなきょん。
が、もう余計なことは言わないと決めたアテクシ。
決めたアテクシなんですが。

「またその話?(笑)」(一応微笑みながら)

言ってるじゃん!
ヤバイ!
またケンカかしら!

そうしましたら、きょん、今度はのんきに

「だってしょうがないじゃないのー。
 あたしにとって、今回の青森行きは、江戸時代の人の一生に一度のお伊勢参りのような気分なんだから!」

お伊勢参り!

「わははははははははお伊勢参りかあははははははははは」
「そうだよお伊勢参りだよあははははははははは」
「じゃあ気合いが入ってもしかたないね」
「そうなんだよ」
「でもさ、だったら行くことに意義があるんだから、もっとリラックスしなよ」
「そうねえ」
「気後れすることないって! 普通にしてればいいんだよ」
「実習に自信がない」
「それも大丈夫。自信がないから勉強させてもらいに行くんだから」
「そうか!」
「そうさ。それにS先生にしても、きょんを見ればいつもの適当なカッコウだってメロリンラブだよ」
「そうかなあ(うれしそう)」 いやどうだろう。
「もっと楽しみなよ。キリキリしてないでさ」
「わかった。・・・でもさー」
「なに?」
「S先生、すごくすごく忙しいみたいなんだよ」
「うん?」
「きっと食事とか飲みとか、誘ってもらえないー。つまんなーい」

結局目的はそれかよ!Σ (゚Д゚;)

「大丈夫。誘ってもらえるよ」
「そうかなー。毎日日付が変わるまで残業みたいよー?」
「んー・・・じゃあ誘ってもらえなかったら、帰ってきてからワタシがおいしいもん食べに連れてってあげるよ」

ああ、なんてやさしいワタシ。うっとり。

「じょりぃじゃなぁ(´д`)」


関所でつかまってしまへ(゚д゚)、ペ


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