今日も今日とて
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2003年07月28日(月) |
冷たい月と、クールミントガム |
6時半頃、仕事が一区切りし、なっちゃんは帰宅。 彼女ったら、よく働くですよホントに。感謝感謝。
その後、ワタシは不思議ちゃんEさんに届けるものがあり、出掛けることに。 「仕事で使いたいんですが、海の出てくる映画で雰囲気の良いもの、何かないでしょうか」と相談されていたので、バックグラウンドに流すのならこれがいいですよということで、リュック・ベッソンの「アトランティス」をお届けに。
「Eさんのとこに、届け物に行ってくるね」ときょんに伝えると「あたしも一緒に行っちゃダメ?」と。 「ビデオ置きにいくだけだよ?」 「ジャマ?」 「ううん。置いてくるだけだから、ジャマも何も」 「じゃあ、行ってもいい?」 「それなら、ついでに外でごはん食べちゃおうか」 「わあい」
最初から「ついでの外食」が目当てだったのはわかっていたよ、きょん。
車の中で「ねえ、あたしたちってさ、仲いいよねー」と、きょん。 「わははは。いいよねー。 なに?突然」 「だって、仕事の用事にのこのこついてくるなんて、仲良しでなければ、あたしすごいバカっぽくない?」 「バカっぽいかもね」 「なにー!?」 「あいやでもほら、仲良しだから。結局バカっぽくないってことだよねあわあわ」 「あ。そうか」
アホっぽい会話ですが、いい雰囲気ですね。 と、他人事のような態度のじょりぃですけど。 そんな風にとりとめもないことを話しながら、Eさんの会社へ到着。 すぐ済むから、待っててね、と言い置いて、Eさんのセクションへ。
Eさんは、自分だけのスペースを持っておりまして。 そのEさんスペースへひょっこりと顔だけ出して「こんばんは」と挨拶しましたら
「あ〜〜〜〜〜〜じょりぃさんだ〜〜〜〜〜〜じょりぃさ〜〜〜〜〜〜ん」
相変わらずすっとんきょうです。
「はい」
呼ばれたので冷静に返事をするじょりぃ。 ワタシまですっとんきょうになってしまったら、収集がつきませんからね。
「見て見て〜〜〜〜〜」 「はい」
ぜんまい仕掛けのチワワが、ぢっこぢっこぢっこぢっこ動いております。
「・・・・・・・・・動いてますね」 「かわい〜でしょ〜?」 「そうですね。かーわーいー(無表情無感情)」 「これ、iプチさんちの赤ちゃんにあげようと思って買ったんです」 「それがなぜまだここに?」 「黒いから。アイ○ルのくーちゃんが好きだって言ってたから、白いのじゃないとイヤかなと、買ってから思いました」 「なるほど」 「でもかわいいでしょ?」 「ふふ。 ワタシにはEさんの方がかわいいですよ」 「うう」
これ言うと静かになりますね。おもしろい。
「この、まゆげがかわいいんですよ。ほら」 「なるほど、特徴のあるまゆげですね。Eさんみたいじゃないですか」 「この子は平安まゆげなだけです。あたしのはへの字の下がり眉だから違いますよ〜」 「ワタシと正反対のまゆげですね、Eさん」 「人相学的には、じょりぃさんの眉毛の方がいいみたいですよ」 「Eさんの泣きそうな眉のほうが女の子らしいですけどね」 「じょりぃさん、おでこもすごい立派〜」 「(ぽ)立派すぎるんです。友達は『おでこが広いんじゃなくて、ハゲなんじゃないの?』って言いますよ」 その友達とは、ナナのことですあのやろう。
このへんで、そろそろ車で待っているきょんが気になり始めるじょりぃ。 しかしEさんは仕事の疲れのせいか風邪のせいか、なんとなくハイでありまして、いつもより饒舌でございます。
「映画好きのじょりぃさんに、映画に連れて行ってもらいたいな」 「え。 いいですね。行きましょう」
出無精のはずのEさんから、お出かけのお誘いが。
"今月のアナタは、交際運が急上昇! 今までなんとなくステキだな、と思っていた人と、デートに出掛けるような機会が増えるかも!?"
こんな星占いめいたコトバが、ワタシのアタマの中で駆けめぐってみたり。
「ええと、Eさん、何が観たいですか?」 「うーん・・・ジョニー・デップの出てるのはどうですか? 海賊っぽいやつ」
まずい。 あれはナナが観たがっていた。
「そうですね・・・・それもいいですけど、ショーン・コネリー爺の出ている、リーグ・オブ・レジェンドとかなんとかいうの、おもしろそうでしたよ」 「ショーン・コネリー、大好きです〜〜」 「そうだろうと思いましたよ、じいさま好きのEさん(笑)。そのじいさまと、透明人間とかの怪奇モノのヒーローたちが結託して、悪者をやっつけるというモノなんですけど」 「すごくおもしろそう」 「じゃ、それ、行きます? 8月になってからの公開だと思いますけど」 「はい。 そのときに、じょりぃさんのうちに寄って、猫ちゃんや犬ちゃんに会ってもいいですか?」 「いいですよ」にっこり。
にっこり。
この映画はきょんも観たがっていたよなそういえば。
"でも調子に乗ると、痛い目に合うぞ〜う!要注意!ラッキーカラーは注意注意の黄色。"
は。 「なんちゃって星占い」の続きが。
一人で仕事していて人恋しかったのか、なんだか楽しそうに話し続けるEさん。 ワタシもずるずるとつきあってしまうのがいけないんですが。
だって今日のEさん、いつもよりカラダにフィットした服着てるもんだから。 なんてことはもちろん関係ないです。(目をそらしながら主張
せっかくだから、もっとじっくり胸見てくればよかった。 大きさよく知らないんだよなそういえば。 いつもガードの固い服装だからな。
"ラッキーカラーは注意注意の黄色。"
いかんいかん。 もう車に戻らねば。
Eさんと、Eさんの操るちっこいぬいぐるみ2体に見送られて失礼するじょりぃ。 きょんの待つ車まで走りまして。
車を開けると「おかえり〜」と、きょんがのんきにお出迎え。 ほっ。
とはいえ、どんなに待たせても、きょんはたいがい怒らないのですけどね。 気にしない性格というのもありますけど、たいてい怒る前に寝てしまうのです。
「Eさんと思いがけず話し込んでしまって、遅くなっちゃった。ゴメンね」 「仕事の話?」 「んー。あんまりそうじゃなかったかな」 「最近なつっこいね、Eさん」 「そうだね。 でね、映画に一緒に行くことになってしまったんだけど」 「そう。 何観るの?」 「リーグ・オブ・レジェンド。 きょんも観たがっていたやつだから、ワタシ、2回行くからさ。ゴメン」 「ああ。あたしビデオでいいよあれは。 Eさんは好きそうだよね」
あっさり。
「じゃ、行ってきちゃっていい?」 「どうぞどうぞ」 「そのときに、ウチに寄って犬猫と遊びたいんだって」 「げ! じゃ、掃除しなきゃならないね」
掃除のことは憂鬱そうでしたけど。 他のことは全然気にしてないみたいです。 ワタシにはできないなー。その無頓着さ。
そんなわけで、きょんは全然今日のEさんとのなりゆきも気にしていないのですけど。 まあ、気にするような内容でないといえば、気にするようなことじゃありませんしね。 たかが映画。 仕事仲間と。 ね? って、ワタシ誰に言い訳しているんでしょうか。
しかし、掲示板でもみなさまから「きょんかわいそう」めいたことをアレだったのでですね、 ひとりで勝手に罪の意識が。
「ねえ、きょん。 今日、このあと、予定詰まっちゃってる?」 「へ? もう夜だし。 別にないけど」 「○○沼に行ってみたいんだけど、久しぶりに。 どう?」 「わーなつかしい。 いいよ」
ということで、1時間オーバーになるくらいの遠回りでドライブ。 ○○沼は、きょんとまだ恋人同士になる前に、ふたりで何度か会社帰りにドライブしたことのあるスポットだったのです。
当時ふたりが勤めていた会社で発行していた出版物に、きょんが「冬の冷たい夜、白い月明かりの中で、大好きな人とクールミントガムを食べたい」(すげー寒そう。ガマン大会みたいですね)みたいな、わけわからないコラムを書いたことがありまして。 それを読んだワタシが「今日はすごく寒いし、月もとてもキレイだし、クールミントガムを食べに出掛けましょう」と誘いまして。 「あれは好きな人と食べたいんですけど」と冷たく言い放たれましたが。 結局一緒に行きまして。 クールミントガム食べて、スーハーして帰ってきた、という、思い出深い沼でございます。
思えば当時は、きょんも頑なでしてね。 「あたしの良しとするものと、じょりぃさんが良しとするものが違いすぎます」とか 「ハッキリ言えば、キライなタイプなんです、じょりぃさんて。自分勝手で不実で、見てると腹が立つんです」とか 「なっちゃんやまりあさんが、どうしてじょりぃさんにあんなに献身的なのか、不思議だし不愉快です」とか じょりぃをどれほどイヤだと思っているか、腹が立つか、という話をさんざん聞かされたものですが、 慣れって恐ろしいですね。 いつからこんな、仏様のようになってしまったのでしょう。きょん。
まあ、お互い様ですけどね。 ワタシも昔はきょんに怒ってばかりおりました。 最近はやはり、そういう頻度が全然減ったように思います。
なーんて話をですね。 ドライブしながらふたりでも話しまして。 「なつかしいねー」なんて。 「沼、真っ暗で見えないねー」 「そういえば昔もそんなこと言ってたよねー」 「クールミントガムでも食べようか(笑)」<意地悪じょりぃ。 「やめてよねー(照)。 あたし、なんであんなこと書いちゃったんだろうなーもー」 「若かったということで」
そんなわけで、今日もじょりぃときょんは、なんとか仲良くやっております。 なんて言って、意外とワタシの知らないところで、きょんが浮気してたりするのかもしれませんけどね。
そしたら許しませんけどね。 ワタシは。
自分勝手で不実で、見てると腹が立つと言われようとも。
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