今日も今日とて
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2003年05月20日(火) デエトの行方

みなさまこんばんは。
前の晩にさんざん大騒ぎしてご心配をかけたじょりぃでございます。
「行きたくなくなってきた」とまで言って一人落ち込んでいたじょりぃでございます。

いや、実際、落ち込んでいたんですけどね。

落ち込んでいたせいでなかなか寝付けず、しかも脳内で勝手に「もう、明日はナシね」と決めつけてしまったせいか、寝坊いたしましたワタシ。
きょんが受話器を持って部屋に入ってきまして「ナナから」と。

あらあら。

「もしもし」眠いワタシ。朝は大変苦手です。
「今日、どうするの? 映画にする?電車にする?」すっぽかすつもりはなかったらしいナナ。
映画?電車?の意味が分からない方はこちらの日記をどうぞ。
「んー・・・」
「・・・寝てたの?」
「ん」
「今起きたの?」
「ん」
「体調悪いの?」
「んーん」
「どっちがいいの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「じょりぃのいい方でいいから、決めて」
「・・・・・・・・・・・・」すうすうすうすう
「もしもし?」
はっ 「ちょっと考えさせて」
「じゃ、電話ちょうだい」
「わかった」

さんざん悩んで、結果、決められないまま電話。なさけのうございます。

「決められない」
「ダメだなー」
「どうしよう」
「じゃ、映画はいつでも行けるだろうから、電車の旅にしようか。暑くなっちゃったら、じょりぃは外に出られないんでしょうから」
「はい」

わあい。電車の旅です。

ええと、ここで、「じょりぃ、よかったね」と思ってくださる方と「ちぇ。つまんねえの。結局行くのかよ」と思ってくださる方と、どちらの方が多いのでしょうね。
ワタシなら「ちぇ。つまんねえの」だと思いますが。「どうせならもっとこじれて、楽しませてくれい」みたいな。
そんなに性格悪いのはワタシくらいですかそうですか。

さて。
速攻で支度をし、ナナの家に迎えに行って、駅へ向かいます。
道々話しながら、何か足りないことにきづくじょりぃ。

そうです。
目の化粧をバッチリにしてくると約束したナナの目元はいつもどおりでございます。

「目の化粧はどうなったんでしょう」
「あ・・・覚えていたのか(笑)。時間なくてさー。持ってきてはいるんだよー。気が向いたら電車の中でやってみます」
「うそつき」
「だっていざやろうとすると恥ずかしいんだもん」

うそつき。
楽しみにしてたのに。

で、まあ、本日のデエトはですね。
一言で言ってしまうと、電車に40分ほど乗って、お昼を食べて、また電車乗って帰ってきて、お茶して、夕飯をごちそうになり、終了。
という概要なんですが。

楽しかったです。

あ、終わってしまった。
でもきっと、みなさん聞いてもつまらないですよ、フツウのデエトなんてねえ。

でもじゃあちょっとだけ。って誰も聞きたがってなかったら虚しいじょりぃだったりしますが。

途中下車して川べりに降りて、お昼を食べました。
「あたし、サンドイッチ作ってきたの。朝ごはんのついでに」とナナ。
お出かけに手作りのお弁当を持っていく、なんて感覚からほど遠いところにいるじょりぃとしては、なんだかイベントなことでございますこれって。
「す、すごいね」
「でも、ついでにつくった物だから、ホントにサンドイッチしかないよ」
「ええと、ワタシの分もあるんでしょうか」<マジ
「きゃはははははっ。 自分の分だけ持ってきて一人で食べてたら、すごいヤなヤツだよねー。いっそそうすればよかった」
「結局ヤなヤツじゃんそれって」

ということで、土手に並んで座ってもぐもぐと。鴨とか眺めながら。川キタナイねなんて話しながら。
トーストしたパンに、卵とトマトとオニオンを挟んだもので、おいしゅうございました。
「並んで座って」と言っても、相変わらず、二人の間には2人くらい座れる距離を保ってしまいました。
たいていナナが先に座って、ワタシがその後に座るんですから、そうなってしまうのはワタシが悪いんです。
もうちょっと接近してもいいんじゃないですか、じょりぃはん。意識しすぎよアナタ。

そして、気がつけばアリだらけのワタシの下半身。

「アリがすごいね」
「だって、じょりぃ、アリのいちばんすごいところに座ったんだもん」
「え!」
「そこ、アリが大発生していたよ。あたしはそれを避けて座ったから、ヘーキ」
「座る前に言ってよそれっ」
じょりぃ移動。あわあわあわ。アリこわいよう。
「あーほら、アリの巣の上に座っていたんだねじょりぃ」
「・・・・・・・・」<気持ち悪さでいっぱいのワタシ
「アリもさー、急に暗くなってびっくりしたろうね
「この世の終わりと思ったかな。恐怖の大王が降ってきた!とか。実はワタシの尻ですが」
「『あ!暗くなったから雨が降っちゃうよ!』とか思って、焦ったりしたかも」
「『雨が降りそうだから今のうちに働かなきゃいけないのに、外に出れない!』みたいな?」
「そうそう(笑)。・・・・ところで、お尻噛まれなかった?」
「噛まれてませんが、そう思うくらいならだから早く言って」
「めんどくさかったんだよ。じょりぃならだいじょぶかなと思っちゃってさ。ゴメンゴメン」

この、ワタシのまわりの人間がよく口にする「じょりぃならだいじょうぶかと思った」とか「じょりぃならそれもアリかなと思った」とかって、どういうつもりで言っているのか、とても気になるワタクシでありますが。
気にしすぎですか。というより、気にしてちょっと我が身を振り返ってみた方がいいような気がするんですが気のせいでしょうか。

まあ、あとは、あてもなくぶらぶら歩きながらなんてことない話をしてみたりですね。
やたらやかましい電車なので、話をするときにお互い顔を寄せ合ったりですね。
そんなささやかなシアワセに恵まれた電車の超小旅行でございました。

下界に帰ってきてお茶しているときに、ナナが言いました。
「ねえじょりぃ、疲れているんじゃないの?」
「そうかな」
「ゆうべは早く眠れたの?」
「遅かった。うえによく眠れなかった」 ていうか、おまえのせいだ。
「なんかさ、仕事が忙しかったり眠れなかったりして疲れているのはいつものことだけどさ、今日のじょりぃの疲れた顔って、いつもと違うように感じるよ」
「そう?」 それはもしかして前髪のせいではありませんか?
「何か、他にいつもと違う心配事があるんじゃないの? 自分の事じゃなくて、まわりの人の心配とかしていて、ヘンに疲れてしまっているとかさ」

どっきり。

アナタ千里眼ですか。

確かにワタシは現在「自分と関わりが深いけれども、自分のことではないこと」に随分煩わされております。
煩わされるというと語弊がありますね。まあ、心配しているんです。

妹が体を壊してかなり心配ですし、きょんのお姉さんもやはり病気でそれも心配。
そしてワタシが就職を斡旋した友は、就職先で大変な目にあっていたり(そしてそれでもけなげに頑張っていたり)といった具合に、その他いろいろの小さな心配事がワタシを襲っています。
しかもワタシがそれをみんな「自分が解決しなきゃ!」と(解決なんてできやしないくせに)気負ってしまう性格なものなので、余計に、勝手に、ひとりで疲れているのでございましょう。

今日はナナと過ごして楽しかったし、仕事から切り離されて(携帯も圏外だったし)リラックスしていたはずなのに、指摘されてしまった「お疲れ顔」。
ワタシがアリの巣の上に座ってしまうときはめんどくさくてしらばっくれているくせに、こういうことは目ざとく気付き、心配りをしてくれるあたり、こう、なんだかズルイよなと思ってしまうですよ。

「疲れてるみたいだけど、大丈夫。ご心配なく。・・・ええと、ずっとそんな顔してたのかなワタシ」
「まあね。朝、顔見たときに、アレ?と思ったけど」
「それは失礼いたしました。気を使わせてしまったかな」
「別に使ってなかったからいいんだけど」
「あ、そう」 ウソだ、使っていたはず。いつもよりやさしかったもん。アリの巣の上に座らされたけど。<根に持つワタシ
「少し休めばホントに」
「うん。休めたらね」
「きょんさんと旅行に行ってくるとかさ」<どういうつもりで言っているのか
「うん」
「ちゃんと食べてるの?」
「うん」
「寝なよ」
「うん」
「仕事減らしてさ」
「うん」
「話、ちゃんと聞けよ(笑)」
「聞いてるよ(笑)」


その後は、ナナ家に寄って、子供たちと遊び、宿題を見、ごはんをごちそうになったのですが。

いよいよ前髪の話ですよみなさん。誰も楽しみにしていないかもしれませんが、それでも前髪の話です。

ナナは前髪についてはまったく言及してこなかったので「なんだ、フツウなんじゃん前髪。心配しすぎちゃったじょりぃ。てへ☆」なんて思っていたのですが。

次女ちゃん(小4)が学校から帰ってきたときに、ワタシの顔を見るなり
「あー!じょりぃちゃん。前髪切った?」 と。
「うん、切ったー!・・・ていうか、全部切ったんだよ、次女ちゃん」
「え〜? 前髪しかわかんなかった。短いねー。すごく切ったねー」
「うん・・・・・」

長女ちゃん(中1)は
「じょりぃちゃん、なんか、前髪短くない?」<今風のイントネーションでお願いします。
「短いよ」
「ヘンだね。あ、傷ついた?」
「傷ついたけどいいよ。ヘンだから実際」
「そうしてくれって頼んだの?」
「頼みませんよ」
「運が悪かったんだ」
「そうだね。その通りだよ」

パパは帰ってきてワタシの顔を見るなり
「おっ。じょりぃちゃん、床屋行ってきたの?」
「ちゃんと美容院ですよー。しつれいなー」
ここでナナ、初めて前髪発言。
「でもまさに、床屋で切ったという感じだよね(笑)」

がーーーーーーーーーーーーーーーーーん。

やはりヘンでしたか。

「なんか、長さが中途半端だよなー。いっそもっと短くしちゃえばいいんじゃねーの?」とパパ。
「もっと短かったんですよ・・・そしてもっとヘンだったんですよ」
「なんで短くしたの? いつも長いのに」とナナ。
「なんでとこちらが聞きたいくらいですが美容師に」
「でもなんか、いんじゃない? コドモみたいで」

アナタきょんと同じ事言うんですね。慰めになってませんからそれ。

やはりワタシがひとりよがりに「ヘンだヘンだ」言ってたわけではなかったようですみなさま。
なんだか安心しました。
自分の前髪が、人様から見ていかにヘンテコなのかを思い知らされて安心するのもなんだか虚しいものがありますが。

そして本日のデエトの〆は、「パパのおしゃべりをたっぷり聞かされる1時間半」でございました。
いや、楽しいんですけどね。
やっぱりナナと過ごした時間の効力はぐううっと薄れますね。気、つかうし。

とはいえ、「いつもナナと子供たちにつきあわせちゃってゴメンな。ありがとう」と言ってくださるパパには感謝しきりでございます。

さらに、とはいえ、もうちょっと早めにお話を切り上げていただけると大変ありがたく存じます。
そして、早寝してくださると、そのあとワタシとナナがおしゃべりできるんですが。
なんて、口が裂けても言えませんし、思ってもいませんよいやだなあ。





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