今日も今日とて
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2003年05月15日(木) 本日も最低呼ばわりなワタシ

昨日の夜、ワタシときょん共通の友人、仮名を「タマリン」としておきましょう、が仕事の打ち合わせにやって参りまして。
ちなみにタマリンというのは、虫食ったりしている目のでっかいちっちゃいサルなんですが、そつくりなんです、その人。タマリンに。
サルに似てると言った後でなんなんですがかわいい顔してまして。仕事もバリバリできるヤツです。
ワタシときょんが絶大なる信頼を寄せている友なのですが。

タマリンはヘテロ女性なもので、結婚しております。
で、打ち合わせの後の楽しい雑談タイムのときに、いろんな話にまざって「最近会話もなくてさ」なんて、結婚生活の話なんかも出たのですが。

じょ「会話がないといっても、こう、テレパシーで目だけで話しているとか」
きょ「できるのかよ」
タマ「ふたりで食事してても、無言でしらーっと食べてるんだよね」
きょ「えー」
じょ「ついにそこまで冷え切ったか(<勝手なことを言うじょりぃ)。離婚してしまえ(<ホント無神経)」
きょ「あんたはまたそうやって・・・」
タマ「いや、ホント、考えちゃうよ」
じょ&きょ「えっ!」
タマ「つまんないしさ一緒にいても。ほら、うち同居だから、めんどうなことも多いしさ」
きょ「らしくないじゃん。どうしたの?」
じょ「愛はないのか、愛は」
タマ「ないみたい」
じょ「わはははははははははっ」
きょ「笑い事じゃ・・・あははは」<結局笑ってる
じょ「向こうは? 好きそうじゃん、まだ」
タマ「いや。向こうもないと思うよ」
じょ「別れてしまえ」
きょ「ホントに会話ないの?」
タマ「うん」
じょ「『今日、仕事どうだった?』くらいは?」
タマ「んー。向こうは気を使ってるのか、たまに訊いてくるときあるけど」
きょ「なんて答えるの?タマリン」
タマ「めんどくさくてさ、答えるのも。だから『普通』、とか」
きょ「誰かと一緒じゃん」
じょ「え”?」

そう。誰かとはワタシです。

きょんは仕事から帰ってくると、必ず「今日、どうだった? なんかいいことあった?」とワタシに訊いてくれます。
そもそも、ワタシが独立して自宅で仕事をすることに決まったときも、唯一きょんが心配していたのが
「じょりぃは外に出れば社交的だけど、もともと人づきあい面倒がるし、過剰に引きこもらないだろうか」ということ。
ワタシ、ホントに外ヅラが良くてですね。
「一家に一台欲しいよね」と、安い電化製品のように言われることもままあるくらいなのですが、実は一日中しゃべらなくてもまったく苦にならないタイプ。
家で仕事することによって、外部と遮断されてしまうと、その傾向が強くなるんじゃないかと、心配していたようなのです。(実際は来客も多く、なっちゃんも来てくれているのでなかなか一人になれないのですが)
なので、独立後はしばらく「今日は誰かと話した?」とか「何してたの?」とか訊かれておりまして、その名残で今も「なんかいいことあった?」と訊いてくれております。やさしいですね。

しかし。

そんな風にやさしくしてもらっているというのに、ワタシ、「その日あったことを思いだして、話して聞かせる」という作業がめんどくさくてしょうがないんですよ。
なので、たいてい「フツウ」と答えているんですが。

それが、愛の冷めた夫婦の会話だったとは。

・・・・という、上記一連の話を、本日なっちゃんに笑いながら話して聞かせまして。
なっちゃんは元カノでもあり、ワタシときょんの関係も知っているし、タマリンとも知り合いなので共に笑おうかと。
しかし、なっちゃん、笑ってくれません。

「じょりぃちゃん、ひどいよそれ」 あらまあ、ワタシ、責められておりますよ。
「へ? なにが?」
「あたしだったら『フツウ』で終わらされたら、すごく悲しいし、ムカつく」
「ムカついちゃうの?」
「態度悪いよ、それ」
「え」

なっちゃんは穏やかな性格なので、ワタシが何やってもたいてい「もう、しょーがないなあ」と許してくれるのです。いつもは。
しかし、今日はプリプリ怒っております。
なっちゃんに対してしたことじゃないのに。

「きょんさんは、それで怒ったりしないの?」
「うん。『また今日もフツウ?』とか言って笑ってるよ」
「えらいよねー。あたし、きょんさんのそういうとこ、すごくエライと思うよ」
「そお?」
「でも、いつもはどうでもいいようなつまんないことで怒るのにね」
「伝えておきます」
「伝えないでね。マジで。でも、なんでフツウって答えるの?」
「思い出すのがめんどくさいんです。順序立てて話すのも」
「・・・・・最低
「え」
「じょりぃちゃんが極悪非道なのは知っていたけど、そこまでとは思わなかった」
「そんなにたいしたことなんですかこれって!」あわあわあわ
「うん。ひどい。冷たい。態度悪い。きょんさんは、心配して訊いてくれてるのに、それに対して『めんどくさい』なんて」
「あ、でもね、自分が話したいときは、どこまででも追いかけて行って話すよ。
要は思い出すという作業がめんどくさいわけだから、思いついたときは話したいわけよ。
そういうときは、きょんがお風呂入ってるときでも『ねえねえ聞いて』とか話しに行くよ」
「は?」
「トイレ入ってるときも、外から『ねえ、話していい?』とか訊くと『いいよー』って聞いてくれるから、ぺらぺら話すの」
「・・・・・」
「仕事の出来がよかたっときも、台所で洗い物してようがそれを持っていって『見て見て』って、無理矢理見せちゃうの。で、きょんが『今、手が濡れてるしゆっくり見れないからちょっと待って』とか言うんだけど、待ちきれないから目の前に持っていってさんざん見せた後、部屋に戻っちゃうんだけどさ。わははは」
「で?」
「そのあと、きょんが手を拭きながら『ゴメンゴメン、何?』って来てくれるんだけど、そのときはもうワタシのテンション下がってるから『もういいの』みたいな」
「・・・・・・」
「あれ?」

ワタシがきょんに対して積極的に話す、というアピールをしていたつもりだったんですが、なんだか話せば話すほど深みにはまっていくような。

「ホンットに自分のことしか考えてないんだね、じょりぃちゃん。きょんさん、つくづくエライよ。
きょんさんも気難しいところあって、じょりぃちゃん大変だなとか思ってたけど、きょんさんのが大変ね。
じょりぃちゃん、ホント最低
「がーーーーーん」
あきれた
「がーーーーーんふたたび」
「あたし、マジメに言ってるからね今」
「スミマセン」

たまたまなっちゃんの「最低」の診断基準に引っかかってしまっただけだと思うんですけど。
「フツウ」って答えるのって、そんなひどいのかしら。
フォローのつもりで話したことは、こう、このように書き起こしてみると確かにかなり自分勝手ですけど。
あ、「めんどくさい」というのがいけなかったのでしょうかね。

しかし、なっちゃん。

最低最低言ってますが、ワタシが人生の中でいちばん荒れていて、イライラカリカリしてて、今よりもっと自分勝手で最低値が最高値(わけわからん)だったときに、あなたワタシとつきあっていたんですよ。

ご苦労様でございました。
そして、未だにワタシを見捨てずに、親友づきあいしてくれてアリガトゴザーイマス。
いちばんエライの、なっちゃんなんじゃないの?

明日、好物の豆大福でもごちそうしてあげましょう。


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