ささやかな日々

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2020年10月06日(火) 
竜胆はほぼ咲き終わり、今は薔薇の蕾たちが開くのを待つ日々。アメリカンブルーはもちろんまだ咲いていて、花数は少なくなったけれど、この鮮やかな青色が美しい。挿し木した小枝たちは誰一人ダメになることはなく、みんな新芽を噴き出してきている。嬉しい。朝顔はもうさすがに終わりが近いのだろう、一番最後に育った水色の花ばかりが咲いている。息子の植えたトマトにも無事青い実が実り、色づくのを待つばかり。
日曜日は怒涛のようだった。紅差しの儀から始まり、その後は息つく暇もなく、まさに水一杯飲む暇もなく夕方まで。でも。いいお式だった。いい披露宴だった。お嫁さんが終始嬉しそうな笑みを浮かべ、それを見守る新郎の彼の視線が穏やかで、誰もが彼らの未来を思って集っていた。そういう場所に時に立ち会うことができたこと、幸せだなぁと思う。二十代の群像のひとりとして彼を追いかけてほぼ十年。こんなにも穏やかな幸せの表情を彼が浮かべるのを見るのは、きっと初めてだった。もはや私も母親のような気持ちにさせられ、二人のこれからの航海に幸あれ、と、シャッターを切るたび祈っていた。
帰宅すると。家人があたふたしながら私を待っており。聞けば息子が大怪我をしたという。「病院に行って縫ってもらわないとだめかな?どうかな?」と繰り返し言っている。息子の顎の深い傷を見れば、確かに深いけれど私のリストカットに比べれば何分の一かの傷で、これなら縫わなくて大丈夫、と判断する。そっと消毒をし、絆創膏をぺたり。足の裏も傷つけたというが、要するに手も足も傷だらけで、いったいどうしたらこんなになるのかと訊けば、転んで突っ込んだところにガラス片が散らばっていたのだと言う。それを聞いてぞっとした。もし顎のこの深い傷が一歩間違って首筋だったら。考えても詮無いことだけれど想像して背筋が寒くなった。とにもかくにもこの程度の怪我で済んでよかった。
しかし家人の慌てようったら。「あのね、熱痙攣一番最初に起きた時の方がずっと恐ろしかったよ?」と私が苦笑すると、いやはやそう言われてもその時僕いなかったし、いなくてよかった、ほんとに、なんて、意味不明なことを呟いて家人も苦笑した。「お友達が大声で大人を呼んでくれたらしくて。助かったよ」とのこと。今度Nちゃんが来たらお礼を言わなければ。ありがとう、Nちゃん。

読まなければいけないと積んである本が山になっている。いい加減取り掛からないと、と毎度思うのだが。なかなかこれが…。困ったものである。そうして今夜も夜が更ける。


浅岡忍 HOMEMAIL

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