2020年07月19日(日) |
熱いお茶を淹れる。夜がじっとりと横たわっている。 ひと一人死んだからって、世界は揺るがない。淡々と過ぎ征く。そういうものだ。それでもふと思う。そんな世界に抱かれた誰かの心には、誰かの死の分だけぽっかりと穴が開いてしまうかもしれない、と。穴を抱えたまま、そのひとはここから生きてゆくのかもしれない。だからこそ世界は、これ以上揺れないよう揺るがないよう、黙ってここに在るのかもしれない。
水色の朝顔が咲いた。赤紫や紫色、紺色の隣に、うっすら染まった水色の朝顔。それだけで美しい。思わず見惚れてしまう。6月の展示の際にいただいた花束から挿し木した薔薇の枝、まだ頑張ってくれている。このまま根付いてくれるかな、と願うのだけれど、季節は夏、いつ干からびてしまってもおかしくはない。がんばれ、挿枝。 ラベンダーが半分枯れてしまった。ちょっと具合が悪くて手入れができなかった間に。悲しい。ちょうど半分。鉢の半分が枯れた。鉢の前にしょぼんと座りしばらくじっと枯れたラベンダーを見つめる。ごめんね。そう言いながら枯れた株を引き抜く。 アメリカンブルーはそんなラベンダーの傍らで、淡々と花を咲かせている。青い小花が幾つも風に揺れる。その姿はもう当たり前のようになっているけれど、どれ一つとっても同じ花は、ない。
少し疲れた。 余分なことはもう、今は考えたくない。
嘘つきは嫌いだ。たちが悪いのは、その嘘や誤魔化しさえ、嘘や誤魔化しということを凌駕して平然と「真実」のように宣うこと。そういう輩にはもう、ついていけない。ついていこうとも思わない。昔の私だったらそれでもと思ったのだろうけれど。今はもう。 切り捨てて、ゆく。
縁は。 大事な代物だ。でも。それが足枷になるのなら、切り捨てることも大事なこと。何でもかんでも「大事だから」と抱え込んでたら、明日を迎えられないこともある。 生きてなんぼ。生き延びてなんぼ。
生きて、なんぼ。 |
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