てくてくミーハー道場

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2017年04月15日(土) 『犬夜叉』ライブビューイング(新宿バルト9)

なんで今回はこんなにチケットがとりにくかったんだろうか。

喜矢武さんの人気もついにここまできたか←

と唸っていたら、実は乃木坂メンバーが二人も出演していたことが客層()で判明。

いや、喜矢武さんの人気がメイン要因であったことも事実だ。と(やはり)客層で判明。

てなわけで、最も行けそうもなかった千穐楽しかスケジュールが空いていなかったぼくも、めでたくリアルタイム鑑賞できました。IT進歩万歳。←





もちろん喜矢武さんの舞台はこれまで全部観させてもらっていますし、今回もそれが一番の理由だったのですが、ぼくが“舞台の『犬夜叉』”にひとしお思い入れを抱いていることは、このブログを長く読んでいただいている方には解っていただけると思います。

そうです。今から遡ること17年前。

伝説すぎたグループの解散後、向かう先が読めず心配でたまらなかった(ファンのくせにこの言いざま)ぼくのイチオシ of Johnnys=佐藤アツヒロくんが、舞台俳優という本業を確固たるものにする足がかりとなった舞台、それがこの『犬夜叉』だったからである。鴻上さん(あつくんの本当の初舞台作品は鴻上作品『ララバイまたは百年の子守唄』)ごめんなさい。

それもこの『犬夜叉』は、新感線作品だったのである。脚本は戸田山雅司で演出はいのうえひでのり。面白くないわけがない。

実を言うとぼくは初演を見逃しており(あつくん人気+新感線人気でチケット買えなかった)、再演で観れたときには本当に嬉しかった。胸キュン200%のラストシーン(当時はまだ原作が完結していなかったので、「続編をお楽しみに!」みたいな終わり方だった。戸田山氏、苦労したんだろうな)は今でもありありと思い出せる。

さて、BBAの回想はこれぐらいにしといて、今回の『犬夜叉』についての感想に参りましょう。





すでに3作目の主演であるから、ぼくもキャン婆としてではなくシアターゴアーとして舞台俳優・喜矢武豊を評したいと思う。

いくぞ。耳ふさげ。(←エッ?)



役に恵まれている。

何しろ、本人のキャラクターにぴったりと合った役しかやってきてない(“あの”謎映画除く)

そういう意味では喜矢武さんを「一人前の」舞台俳優として扱うのはどうかな、と思わないこともない。

だが、(ここから甘い評価になっちゃうが)これほど犬夜叉という役を演じるにふさわしい身体能力、顔だち(全編カラコンしてたのにはびっくりした。こんなメイク(といっていいのか)方法、17年前だったら考えられないことだ。医療機器の進歩万歳!←)、そして、

実は前々からぼくもこのブログで主張している通り、舞台俳優にとって一番大切なスペックが、この“声”なのである。

セリフが棒だとか以前に、声が役に合ってないと、たいていぶち壊しになるのである。

その点、こういった野性的なツンデレキャラに似合った硬質なイケボ(これはあつくんにも言えた)を持って生まれてきた喜矢武さんは最初から有利ではあった(ただ、『犬夜叉』はアニメ化されているので、そっちの声に慣れてしまっている人たちから評価されるかどうか難しいところなんだが)

ただ、もちろん生まれ持ったスペックだけで乗り切れるほど舞台は甘くないので、いつも言うことだが、普段はあんなにカミカミの喜矢武さんが、こっちが舞台観ながら思わず心の中で唸るほど滑舌が良く、セリフの抑揚も確かなことに、毎度驚愕させられる(ほめてんのかディスってんのか、どっちなんだ例によって)

てきとうに見えて、本当にまじめな男なんだなと再認識させられる(←すっかりキャン婆の感想じゃねえか)




さて、実を言うと、16年(再演以来だから)も経っているので、ぼくはすっかりこの話の主筋を忘れてしまっていた。原作も熱心に読んでいないしアニメも視ていなかったし。

なので、ほぼ初期設定を知らずに観たことになるのだが、ストーリーは非常に分かりやすかった。

楓という“説明役”がいたからってのもあるが。

今回の脚本は松村武氏。カムカムには縁のないぼくでありますが、彼の作品は何本か観たことがあります。

多分。←え?

人気原作モノって、「これはもうみんな知ってるよね」の態で進むことが多く、不親切なこともあるのだが(「散魂鉄爪」なんて、なーんの説明もなく連発。これ、新感線だったら絶対に文字をスクリーンに映して脇役に説明させるよね)、それが意外に気にならなかった。観客に「まー、そういうことなんだろうな」みたいに思わせることがうまい脚本だった。


演出は茅野イサム氏。

善人会議(現・扉座)の役者さんだったが、現在では2.5次元作品の大御所演出家。

うむ、観客として彼の作品に全く接点なし(^^ )←なぜ威張った?

正直に申し上げて、この辺の「映像と融合した2.5次元作品の演出術」って、今や取り立てて特別感があるわけじゃないじゃん。白Aとかenraがやってるようなんだったら別だけど。

と思ったのも、おそらくぼくが見ていたのが「ライブビューイング」だったからかもしれない。

そもそも映像だからね。

銀河劇場でリアルサイズで映像と役者のカラミを見ていたら、あるいは違った感想を抱いたかも。

まあそれだったら、犬夜叉がカラコン入れてる(ぜいたく言えば、犬夜叉が人間になっちゃう場面ではカラコンもはずしてほしかった。ムリなお願いとは解っているが、ライビュ客のわがままである)ことにも気づかなかった可能性があるし、生観劇には生の良さが、ライビュにはライビュの良さがあるんだなと改めて分かりました。



喜矢武さん以外の出演者についてだが、乃木坂二人のことはぼくは全く知らず、いやしかし最近のアイドルは普通に基礎ができてますね。

「アイドルは音痴でダイコン」という時代は遠くなりにけり。

ただ、その分あんまりひっかかりがないというか、正直かごめちゃんも桔梗も、どっちがどっちをやっても(以下略!!)

・・・ふぅ〜危なかった。←

これ以外のキャストさんたちも、ぼくが知ってたのはコバケン(小林健一)と木村了だけで、先入観を感じずに済んだ一方、シンパシーもなく。

シンパシーとかは別に要らないとは思うのだが、アドリブのギャグがあったりするときに気持ちが薄くなるという悩みがある。あっそういえば、こういう小劇場的な作品のわりに、さほど“笑い”がなかった(それこそ、コバケンの登場シーンと、エロ坊主・弥勒の場面ぐらい)のを今思い出した。意外である。

かといってつまらんかったわけでもなく、ひたすらスピードのあるストーリー展開を追うだけで楽しめた。

世界観がしっかり構築されている作品の美点である。





そして今回千穐楽ということで、カーテンコールも特別に多かったらしいのだが、そこをちゃんと仕切る喜矢武さんの座長っぷりがこれまた頼もしく。

バンドの中では「わがままな末っ子キャラ」(月刊の心理テストをまだひきずっています(^^ゞ)なのに、カッコいいんだからもう。



そんなわけで、喜矢武さんは着々と2.5次元役者への道を邁進している気がします。

だが、やはり本業(=エアーギタリスト)は忘れないでいてほしい。

ぼくが喜矢武さんの芝居で一番好きなのは、何といってもゴールデンボンバーライブの演劇でやってるツンデレイケメンの不器用な告白シーンなのである。

「だから・・・そういうことだよッ!」(←何の演劇のどこのシーンか判る方は喜矢武ギャ検定2級合格)“2級”は適当です

q(≧∇≦)pきゃ〜!!!←冷静になれBBA



(ふと我に返り)あー、早く7月(「MUKASHINO KINBAKU」横アリ参戦します)にならないかなあ。

それまでにコレステロールを下げとかなきゃ(目標が変)

ウィンウィンライブは行けないけど。うじうじ(←自己ツッコミが追いつかない)


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