てくてくミーハー道場

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2017年04月11日(火) 『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』(シアタークリエ)

日本では2000年9月に初演されていますが、当時ぼくは本命さま断ち(あえてしていたわけではなく、リアル生活事情がそうさせた)をしてたほど遊興を制限していたので、この作品も見逃しています。

今となれば残念無念なことですが(なにせ、市村正親 as SNOOPYだったので)、今回の再演を観ることができて、カタキを討てた気分です(大げさ)

ところでこの作品、世界初演は1967年とか!

そんな古い作品だったの?!と驚きですが、原作の漫画自体、余裕で半世紀以上生きているぼくでも物心ついたときから知っていたほど歴史があり、連載開始は1950年だそうです。

ただし、生まれつきファンシーなものが大の苦手だったぼくは、学校のおともだちがスヌーピーのキャラクター商品を嬉しそうに愛用しているのを見ても全くうらやましくなく、漫画自体も読んだことありませんでした。

ところが、大学のときに仲間内で原語版『ピーナッツ』を読むことが突発的に流行り、英語のマンガを読む、という行為が、大学デビューしたての地方出身の18歳にはカッコ良く感じられ(恥)思わずぼくもはまってしまったことがあります。まあ、1年で冷めちゃったんだけど。

その時に、この作品の、キャラクター自体の子供向けっぽさと乖離した哲学性に感心させられました。

そう、こんなふうにぼくは理屈っぽい学生でした。まさにチャーリー・ブラウンのように。



ミュージカルの話に戻りますが。

でも、もともと4コマ漫画じゃん?

これをどうやってミュージカルにすんの? と不思議な気持ちで観に行ったところ、いわゆる“スケッチ”という手法。

エピソードを淡々と並べたものが延々続いて行くんだけど、そのエピソード間にとりたてて関連性はなく、かといってブツ切れな印象もなく。

原作を読んだことがあるとはいえ、すっかり具体的な内容を忘れていたぼくにはどのエピソードも新鮮で面白く。

開演時刻が迫っていたので職場を慌てて出て途中コンビニでヤマザキのランチパック(ピーナッツクリーム)を無意識に買って(ほんとだよ!別に「これから『ピーナッツ』原作のミュージカルを観に行くんだなあ」と意識していたわけではない!・・・ひょっとしたらサブリミナル←)劇場ロビーでほおばったわけだが、最初のエピソードが、いきなりチャーリー・ブラウンが、

「ランチにピーナッツサンドを食べる人間は云々」

と厭世的になるやつで、思わず客席でゲホッとなってしまいました(^^ゞ



さて出演者については、アッキー(中川晃教)ぐらいしか顔と名前が一致しなかったんだけど(村井良大くんや東山光明くんが出てる舞台は観たことがあるのに、あまり鮮明に思い出せていない。高垣彩陽さんと古田一紀くんは初見、田野優花ちゃんはたぶんテレビで見たことがある・・・みたいな)、出演者みなさん不自然に子供を演じている感じがなく、それでいてのびのびとしており素敵でした。

特に高垣さん(as ルーシー)が歌がめちゃめちゃ上手で思わずパンフレットのプロフィールを熟読。

へえ、メイン活動は声優なのか。

ぼくはかつてテレビで偶然、ゲーム『ガールフレンド(仮)』のCMを視て、出てくる女の子たちの声が全部同じに聞こえたほど最近の声優さんたちに疎いので、まったく存じ上げませんでした。

今後も、舞台でお目にかかったときのみ注目することでしょう。すまん。こういうやつだ。



内容に話を戻すと、ぼくは『ピーナッツ』愛読時代、ウッドストックが一番好きなキャラクターでした。なので、どうやって出てくるのかなー? もしかして出てこないのかなー? とドキドキしていたんですが、これがかなり予想外の登場(笑)で、ぼく的にかなりウケました(^-^*)

だけど、一番印象に残ったのは、やはり音楽。

特に、ラストに歌われる「Happiness」にびっくり。

ええっ?!この曲って、この作品のナンバーだったのか。

ていうか、なんでぼくこの曲知ってたんだろ?いつ覚えたんだろ?

それぐらいポピュラーな曲ですよね。

なんか、すっかり心が浄化されました。


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