てくてくミーハー道場

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2014年09月19日(金) 『Espoir〜希望をもって〜』(東京国際フォーラム ホールC)

こちらの会社がなければ日本のミュージカルは現在の隆盛を極めていなかったであろう(隆盛してるかどうかについては各自思うところがおありになるだろうけれども、ぼくは十分隆盛してると思っている)東宝芸能株式会社さんは、今年創立50周年を迎えられたそうです。

それを記念すると同時に、未だ復興半ばにある東日本大震災被災地の支援を目的に、このチャリティコンサートが開催されました。





阪神・淡路大震災のときにもよく言われたことだが、大きな天災などが起きた時に、「エンターテインメント」は一体人々のために何の役に立つのか。

ぼくはそれに携わる方じゃなくて、日頃からそれを享受している方だから、「そりゃあ、精神的支柱として、すごく大事さ」と言って、提供する側の人たちを励ましてあげたい。

ただ、「本当に、真実必要なものか?」と意地悪に問われれば、残念ながら即答はできないんだけれども。



つまりぼくが言いたいのは、「人はパンのみにて生きるにあらず」という言葉もある通り、昔から「食って寝なければ、人間は生物的には死んでしまうけれども、“人として生きる”ということは、それだけじゃない」ということに、昔から人類は気づいていた、ってことですよね。

そんなわけで(ふうー、前置きが長かった)、心の健康をいただく代わりに、いくばくかの“お気持ち”を置いて帰ってきました。

今回、チケット代の一部が寄附金として被災地に送られるってことだったんですが、終演後には出演者たちがロビーで待ち構えていて、さらなる浄財を徴収(こ、ことばに気をつけろ!)

ぼくは、身の丈に合ったお金を寄付することはやぶさかではないんですが、どうも、その、普段「ステージの上」と「客席」という関係にいる人たちが間近にやってくるのが、どうしてもこっぱずかしくて耐えられない(夢が壊れる・・・とかいうのとは違うんだよな。彼らだって、普通に生活している人間なんだってことはわかってるし。いやむしろ、テレビの中の偶像のようなタレントさんたちに比べて、ずっと現実感があるんだけど)

申し訳ないけど、そそくさと退場させていただきました。

浄財はまた別の機会に、別の方法でさせていただきます(あと、「こういうことに使ってほしい」という意思があるので、寄付する先を自分で決めたい)











公演そのものについて(やっと本題)

出演者は、何度もその歌声を聴かせていただいたことのある方々ばかり。楽曲も、全部一度は観たことがある作品の曲ばかりで、これはミューオタと自称しても良いんじゃない? あたし。と、面映ゆい気分になりました。



やはりその中でも、『エリザベート』は格別で、そういや先月シアタークリエで公演していた『ONE-HEART MUSICAL FESTIVAL』にも、たくさんトートが出てきたなあと(マテ・カマラス含む)

日本でのトート役って、考えてみればぎょーさんおいでなんですよね。しかも男女問わずにね。

『Espoir』にも、トートが二人出演(しかもそのお二人は、両方ともシシィ役も演っておいでになるという、この作品ならではの倒錯(コラ)っぷり)

各自それぞれに味があって甲乙つけがたいしお好みもあると思うんですが、ぼくはこれだけはしつこく言い続けようと思ってるんですが、「愛と死の輪舞」だけは、未来永劫一路(真輝)さんが世界一だと思うとります。

今回も、彼女が歌うのを聴いて、その思いを強くしました。



なんだろ、単純に、最初に聴いちゃったからそう刷り込まれてるだけなのかもしれないが、ぼくにとってはこの歌はイチロさんの“持ち歌”なのである。このナンバーの歌詞を、彼女ほど的確に解釈してる人はいないんではないかと思っている。

それともう一曲、イチロさんといえば『アンナ・カレーニナ』の「セリョージャ」

もーおばさん涙ボロボロでしたよ(T_T)



実はあと一曲、ぼくの涙腺を刺激しまくるナンバーがあるのですが、今回は残念ながらそれを歌った方の声のコンディションが今一つで、今日は泣けなかった。

ただし、その方は『ONE-HEART MUSICAL FESTIVAL』でもそのナンバーをお歌いになりまして、その時はハラハラと気持ちよく泣けたので、良しとします(←偉そう)



また『エリザベート』に話は戻りますが、冒頭では『天使にラブソングを』のナンバーで出てきたあさこ(瀬奈じゅん)が、めっちゃやたらふとましくなってて「おいおい」と思ってしまったんですが(その太さ(←こ、こら)で「私だけに」を歌われた時は、若干めまいが。いえ、歌はちゃんと歌えてたんだけど、そ、その二の腕はシシィじゃねえぞ!と、つい・・・)、最後の『エリザベート』メドレーのときに、今度はトートとして出てきたその二次元的な美しさに、あたくし射抜かれてしまいました。

今日出てるどの男性キャストよりかっこええじゃねえか!(←ヅカオタ)

やっぱね。やっぱ、日本人女性客にとっての“トート”は、あれじゃなきゃダメなんよ。うん。と、自己満足。





あと、記憶に残ったこと。

映画『舞妓はレディ』に主演している上白石萌音ちゃんが、生でその主題歌を披露してくれたのですが、まぁその上手で可愛いこと。周防監督作品なので、おそらくハズレではないのと思うので(なにその上から目線)、機会があったら観てみようかと思いました(←映画にはあまり食いつかないな?)

そういえばこのタイトル、なんか意味がぼんやりしててリズム感も良くないなーと思っていたんだが、『マイ・フェア・レディ』のもじりなのね。

主人公の女の子のきつい訛りを直すのがお話のメインになってる、とこの時初めて知って、なるほどそういう意味だったのかと。







あれれ、そういえば、ぼくは最近こういった「コンサート」にばっか行ってて、ちゃんとしたミュージカル(ごめんねタカラヅカは除きます)をしばらく観てないじゃないか(『ミス・サイゴン』行きそびれたし)

気付いてしまったら、にわかに空腹(心の)が襲ってきたぞ!

・・・何観に行こうかな。←


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