てくてくミーハー道場

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2012年07月12日(木) KOKAMI@network vol.11『リンダ リンダ』(紀伊國屋サザンシアター)

実は、第三舞台には乗り遅れたくちで、鴻上作品に思い入れを持ち損ねた人間である(あつくんが出るからって理由で『天使は瞳を閉じて』を観に行ったぐらいのもんである)

しかも、ブルハ(ザ・ブルーハーツ)に入れ込んだ世代よりちょっと(“ちょっと”だとぉ?!)上なもんで、

初演は観ておりません。



今回も、開幕直前まで特に興味持たなかった。

でも、どこからか(出所は秘密・・・てほどのもんじゃないが。ひとさまのブログである)

「前回は“諫早湾”だった主人公たちのターゲットが、今回は“浪江町”になってた」

という情報を得て、モヤモヤと「これは、ふぐすま出身者として、観に行かないといけないんじゃないだろうか」と勝手に思って、観に行った。

ごめんね、過敏で。

自分は故郷のためにろくに手助け的なこともしていないくせに、誰か(特に社会的に影響力のある人)が今のふぐすまをどう表現するかに、非常にビンカンになっているぼく。

そんなよこしま(?)な態度で行ってしまったのですが、そっち方面(つまり、福島第一原発事故に関連する社会的な云々についての鴻上さんの政治的な思想)は、思ってたよりさらっと・・・というか、そんなことに関して言いたいわけじゃないんだよ的な処理だった。

“今”だからフクシマの話にしたけど(そういや『天使は瞳を閉じて』も、“核”についての話だったんだよな)、鴻上さんが言いたいことは、

「人間が何かを『守る』だの、何かと『戦う』だのってことを考えると、人は『正義』っていう名詞をつけてその行為に酔ってしまう」

ってことなんだろうな、と、うっすらと(あまり自信がないので)受け取った次第。




ただ。 Σ( ̄△ ̄;)わ、びっくりした

この芝居(いや、“ミュージカル”なのかな? やはり)の「力」の90パーセントは、ブルーハーツの楽曲の「力」だとしか思えない。

こう言ってしまっても、鴻上さんは(表面上は)悔しがらないだろう。

本人がブルハ信者だと明言してるし。

でも、それじゃ表現者としては屈辱すぎやしないか?

いや、この芝居をブルーハーツ楽曲のカタログミュージカルにしようと思い立ったご自分の発想力に感心していらっしゃるかもな(すいません、決して皮肉ではないのに皮肉っぽい書き方してしまって・・・捻くれ者の自分が憎い)

まぁとにかく、ブルハ世代ではないぼくでさえ、ほとんどの曲を知っていたという事実がすごいよな。

実は、「リンダリンダ」は、当時ぼくが普通に聴いていたラジオ番組で「今月のイチオシ曲」みたいな感じでパワープレイされてた曲だったんだけど、その番組ってのが、ブルーハーツはおろか、ロックとはかすりもしないジャンルの歌手のかたがパーソナリティをやってたんである。

なんでそんなことになってたかというと、多分(ちゃんとは覚えてないが)その番組のスポンサーが徳間だったからじゃないかと。

まぁ、そんなことはどうでもいいとして、その時、自分の意思とは無関係に初めて聴いた「リンダリンダ」のとてつもない歌詞とリフに、さすがのジャニオタ(笑)も衝撃を受けました。

「すげえバンドだなあ」と感心し、『ミュージックステーション』で初めて生歌を聴き、本人たちを見て、

「う〜ん、ジャニオタのおいらは、このあんちゃんたちを“男として”かっこいいとは微塵も思わないが、中高生たちがものすごく崇拝しそうだなあ」

と思いました。

タモリに「じっとして歌えないの?(唖然)」と訊かれて、

「ムリですぅ(ニカッ)」

と答えたヒロトを、うっかりかわいいと思ってしまったけれども(^^;)←いいじゃねえか、別に





芝居を離れて、「ジャニオタの私とブルーハーツ」の話になっちゃってるな。

まぁその後、ぼくがブルーハーツの楽曲に触れるのは、もっぱらジャニオタとして(「アンダルシアに憧れて」「人にやさしく」「夢」「終わらない歌」「チェインギャング」などなど)になるわけだが。(そういや『人にやさしく』って松岡充が出てたんだった。こんな昔から縁があったのか)

もちろんそうでない曲もある。たとえば「青空」は、今井雅之の代表作である『THE WINDS OF GOD』の最後に流れる歌として覚えたし。

「ああ、すごい歌詞だなぁ」と思いながら聴いてた。

こんだけ歌詞に力があるからこそ、カタログミュージカルの題材になるんだけど。

話は芝居の内容に戻るが、要するに鴻上さんの「物事は一元的には捉えちゃダメだ」という姿勢と、ごちゃごちゃこねくりまわさずにばしっと言い切るブルーハーツの楽曲が、別段相反せずに成立していたとこも良いと思ったなぁ。

「キスしてほしい」の一番を女性キャストが歌い継ぐところなんかも、グッときたし。





出演者に関して。

今回言及したいのは二人だけになっちゃいます(思いがけず長くなったし)

大高洋夫さん。

全共闘世代のギターテクニックが光ってた(苦笑)



松岡充。

SOPHIAって、解○してないよね?!

し、してないよね?(←ファンの神経を逆なでするな!)

だ、だって、ぼく、ここ数年この人のこと、舞台でしか見ないよ?(←それはお前が舞台しか見ない人種だからだろ)

つうか、ぼくが観るタイプの舞台にちょろちょろ出現するってのが、かつてのみちゅるさんを思うと、意外というか。

シンガーとして、おかしなこだわりや頑なさがないことはすばらしいことだと思うが、このように“出来合いの歌”ばかりを歌ってるみちゅるさんを観るSOPHIAファンの方たちの心理状態を余計なお世話で慮ってしまうのですが、ぼく、逆なでしてますか?

・・・すみません(なら、書くなよ)

いえね、ヒロトとある意味真逆の歌い方する人じゃない?

そんなみちゅるが歌う「チェインギャング」(この曲のヴォーカルはマーシーだろが!)が趣深かったです。



こんな感じです。

・・・あっ、録画した『深呼吸する惑星』、ちゃんと視なきゃ(←おいこら!)


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