てくてくミーハー道場
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| 2010年01月19日(火) |
宝塚歌劇団花組特別公演『相棒』(日本青年館大ホール) |
ご存じのように、わたくしミーハー中年ておどるの生活は「歌舞伎」「ジャニーズ」「宝塚」のローテーションで成立しておるのですが、年末年始はぐっとぐぐっと「ジャニーズ」(つうか、はっきりKinKi Kids大中心)に偏るわけです。
でも、正月といえば一年の中で「歌舞伎」の上演も最も多くなる月。
数年前から首都圏以外の公演は極力ガマンしているぼくですが、それでも今月は4か所にはせ参じなければいけない(誰も頼んでないぞ/いつも言うが)予定なのだが、今のところまだ一か所も行ってない。
熱が冷めたわけではないのだが(だから、これからの数日で行く気マンマンなのだ)、「チケット確保大変順」にすると、つい歌舞伎は後回しに(←失言)そりゃあね、先月のクドカン脚本作みたいに、確保大困難な公演もあるにはあるのだがね
え、えーと・・・てなわけで、しっかり去年の発売日前から手配していた公演に行ってまいりました。
『相棒』って、実を言うとぼくは夕方の再放送で1、2回しか視たことがない(木村佳乃が出てた)
なので、テレビドラマに対してほとんど思い入れがない。
だから、ヅカ側スタンスにいる人間として、濃い『相棒』フリークの人たちに怒られたらどうしよう(←お前が心配する必要はない)と思ってた。
作・演出が「オヤジ専科」の石田昌也センセイなので、正統派ヅカファンからは「例によって下品だわねイシダは」と言われそうだったが(おいこら)、ぼくはこの人のしょーもないオヤジ作劇は実は嫌いではない。
それでも時に、素顔は麗しいお嬢様集団のジェンヌたちが無理して石田製オヤジキャラを演じてると、若干いたたまれなくなるのだが(相変わらず口が悪いな)、幸い本作の主人公・杉下右京は「オヤジキャラ」ではない。
ただ、なんつっても「水谷豊」ありきのキャラクター造型だからなぁ・・・。
そう思ってたら(ぼくの近くに座ってる人たちに限ってかもしれなかったが)、
「台詞回し、上手くマネてるね〜」
「思ってたより違和感ないね」
「ダンスする右京さん、かっこいい!(笑)」
と、おおむね好評な感じのご感想。(良かった(*´-`))
右京さん以外のキャラは、これまたスーツのおっさんばっか大量に出てくるので、初めてタカラヅカを観る人のデンで「誰が誰やら」になる危惧満載だったが(若干そういうところはあったみたいです)、ドラマでもキャラの濃い小野田官房長の「杉下ぁ〜」てなしゃべり方やら(はっちさん、スゴし!)、内村部長のオヤジくささやら(さすが貫禄のホシさん)、見た目“まんま”の米沢守やら(本日、ご本人様(六角精児氏)ご観劇。みつる決死の本人いじり!/笑)、トリオ・ザ・捜一もウケてたし、なかなかやるな、のタカラヅカでした(もちろん、「やっぱ・・・ヘンだよ」と思った人もいるとは思うが)
何より、角田課長(まっつ熱演)が登場一発、
「暇か?」
と発したときの場内の沸き様に、「そ、そんなに良かったですか?(*´-`)」と、恐縮してしまったヅカ側観客(だからお前は代表か?)でありました。
神戸尊に関しては、ぼくは一回も視たことなくて(すいません)そうちゃんはいったいミッチーのマネでなくちゃんと「かんべたける」になっていたのか確認のしようがないのですが、隣の人(『相棒』ファン)に訊くと、
「細かいところ、うまく盗んでた」
そうです。(約一名の評価ですんません)
かように、ドラマ世界をうまく再現できてたかどうかは何とか合格だったのでほっとして、肝心のストーリーはどうだったかというと(このストーリーも、以前に放送されたエピソードが基になってたらしい)、『相棒』を知らないぼくとしては、まぁまぁ面白かった。
ただ、話がおしまいになりかけたところで、いきなり臓器移植のプロパガンダ的な展開になったことには、かなり鼻白んだよ。
なにがしたいんだ、石田君(←怒ると「センセイ」から「君」に二階級降格)
臓器移植に対してほぼ肯定派(条件付きで)のぼくでさえ「ナニコレ?!」と思ったのだから、慎重派や反対派のお客さまには、「今までのいい話、全部だいなし」と映ったんじゃないでしょうか。
その前に、「あの教派?」的な組織が「臓器移植だの血液製剤の開発だのは神への冒涜〜♪」とかって歌い出したりして、いかにも「臓器移植に反対するのは過激なカルト教団」てなことを言いたげな展開(ただし、後に「そういう宗教団体を騙った単なるテロリスト集団」というタネ明かしはしてる)にしたりして、石田君の作劇には、常にヒヤヒヤさせられる(ぼくは、キムシンほど嫌いではないのだが)
あと、あやね(例によって、充実してきたとたんに退団発表するジェンヌのパターン/惜しい)が演じたヒロインの名前(芸名にしても本名にしても)の付け方、安易というか無神経というか・・・よく分からないよ石田君て人は(嘆)
とまぁ、ちょいちょい背中がヒヤリとするような部分は散見されたが、とにかくプロローグの(本物の)テーマ曲に乗せた総踊りがお釣りがくるほどかっこ良く、ここだけで観た甲斐があったというものだ(そ、それだけ?)
だって、連続ドラマが苦手なこのぼくに、
「こんど『相棒』オンタイムで視てみようかなぁ」
と思わせたぐらいですから(そう言っといて、既に20日放送分を視逃してるが←有言不実行人間の典型)
いやそれより、この作品の元ネタらしい『新・Wの悲喜劇』(「新」の方だそうだ)をレンタルした方がいいかな(その時の右京さんの“相棒”は、まだ亀山君だったはずであるが)
さて、次回の花組はかつて宝塚歌劇団の最大スケール作品と呼び名も高かった『虞美人』を上演いたします。
するってえと。
馬(本物)、出るのか?!(@_@;)大注目だぁ〜!(注目するとこ、そこ?/呆)
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