僕らが旅に出る理由
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2008年07月20日(日) スコール

実家に一泊してきました。
私の故郷は大阪から北へ電車に乗って1時間ほど、山々を分け入っていった処にあります。だからトンネルを抜けるたび、目に見えて山が近くなり、田んぼが増えてくる。

私は自分の故郷が好きです。
緑が多いというのはそれだけで心が安らぎます。
自分の生まれ育った土地だと、その自然に自分が育てられたような気持ちも持ちます。
山の感じも、関東とはやっぱり違うのです。私は神戸の出身ではないんですけど、今回神戸について六甲山見たら、やっぱり実家の山に近くて、妙に嬉しかったです。

今回、途中の駅で、激しい雨が降ってきました。
蒸し暑く、一日どんより曇った日で、とうとう我慢しきれなくなったかのような強い雨が、思い切りよく、水けむりをたてて降りました。
一瞬開いた電車のドアから、もわっとした空気と一緒に、霧で吹いたような雨が漂ってきました。
スコールだ、と思いました。
小さな駅のすぐ近くまで暗い色の林が迫って、ずぶ濡れに濡れて重そうに俯いていました。
降りる人も乗る人もなく、静寂があたりを支配していました。
まるでどこかのジャングルに迷いこんで、雨宿りしている小動物のような気分になりました。

温暖化が進んだら、このあたりも段々熱帯のような気候になっていくのでしょう。
時間の列が乱れて、何百年か先のこの場所を、一瞬見たのかも知れません。


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