こぞのさくら...

 

 

鏡を見れば - 2006年05月30日(火)

額に大きな吹きでもの。

化粧のはげた色のない顔。

不細工。細工落ちてんだから仕方ない。

甲殻類のような感情のない目。

いつもにこにこしてるねって、それだけが取り柄なのに、一日何度も声を荒げる。

荒む。あ、すさむってこういう字書くんだ。

どんよりした空に夜に切った足の親指の爪みたいなほっそい赤い月がかかってる。

一緒にいたいと独りになりたいの狭間で鎖骨の辺りがぜこぜこと苦しい。

不快で不愉快だから分速は10センチ。

楽しいと走りたくなる。その反対。




そういえば - 2006年05月29日(月)

満天の星を見たなんていつのことだろう。

気づけば大好きだったプラネタリウムにもいつの間にか全然行かなくなっていた。

水平線や地平線との境目もわからないくらい闇より暗い漆黒の空一面にきらきらゆらゆら光の粒がひしめく様を

膝を抱えて
膝頭を枕代わりに

大きな手で髪をくしゃくしゃってされながら、

背中をとんとんよしよしってしてもらいながら、

カラダ全体で慟哭しながら

眺められたら。






元々 - 2006年05月28日(日)


君は私のモノではないし、私だけのモノじゃない。

私は君のモノではないし、君だけのモノじゃない。

だけどやっぱり
だからやっぱり

君には幸せになって欲しい。
祈ることすらおこがましいと人は言うかもしれないけれど、
今日一日降り続いた霧雨が君にとって優しいといいなと願うのは、
明日は晴れるといいなって思う気持ちを10回くらい重ねた程度の小さな小さな願いで。

小さいよね。
小さいでしょ?

だから叶えてよ。そこの万能の人!
雨雲の隙間から覗き見してないでさ。

地面に落ちて雨露を必死ではじいてる赤いハートを拾って、胸の内ポケットへそっとしまってください。

私はそのポケット持ってないから。




みず たまり - 2006年05月27日(土)

感じると足の指先と膝の裏が伸びる。
それは立っている時でも同じ。
下から指を挿れられて、じゅぷじゅぷと刺激されると、
快感で足先が伸びていくのがわかる。
必死で彼の首にぶら下がりながら、つま先で自分の体重を支えて、生まれたての仔鹿のように、体全体を細かくぷるぷると震わせる。

不自然な形に折れ曲がった足。
内股の曲線をなぞるように伝い落ちるいく筋もの線。

立っている体勢が辛くて、屈もうとするけれど、彼の空いている方の腕が私の腰に絡みつき、しっかりと支えてそうさせてくれない。
広い胸に寄りかかり、目の前にある乳首に唇を這わせると、頭の上からくぐもった声が聞こえ、挿入される指の本数が一本追加される。
立ち昇る鳥肌につられてあがった顎は彼の鎖骨にあたり、私は上を向いたまま喉仏に向かってせつない吐息を吹きかけ、甘い叫びを投げつける。

「ん…ふぅ……っ…ぁ………あっっ」

次の瞬間、粘度の違う液体が一気に彼の指先を包み、覆い、深い泉に沈没させる。
割れた花瓶からぼたぼたと水が零れ落ち、冷たい白いタイル貼りの床は、ふたりの快楽が生成したなまあたたかいものでみるみるうちに天井のダウンライトを反射するほど満たされた。




きゅんてなる瞬間 - 2006年05月26日(金)

「んはぁ…っっんっ…」

「バックが好き?」

「や…んっ…どっち…も…ん…あ…っ」

「じゃあ…」



交合したまま腰に手を添えられて表に返る。



「顔見たいからこっちで。」




セックスのときは。それだけは。 - 2006年05月25日(木)

あなたのことしか考えてないし、

あなたの声に呼応して濡れるし、

あなたの指先で気を失いそうになる。

あなたを受け入れているときは、

それを含めてそういう形のひとつの生き物になる。

私のすべてがあなたのすべてになる。

打算と虚飾と言い訳で構成された他のパーツの小賢しさに比べて、

私のカラダの

私のヴァギナの

私の子宮の

なんて誠実で愚かなことと言ったら!






けだもの - 2006年05月24日(水)

部屋に入るなり後ろから抱きつかれ

服の上から胸を鷲掴みにされ

スカートを捲りあげられ

耳の穴に舌先をねじこまれ

ストッキングを引き裂かれ

パンティを横にずらされ

尻の割れ目からいきり勃つものを突き立てられ

襲われる悦びを享受する。





おんなじ - 2006年05月23日(火)

触られているのは剥き出しのふくらんだ乳白色の玉だけど、

反応してるのはその数センチ下の縦長の口。




触っているのはふやふやの心許ない皮膚に包まれた玉だけど、

反応してるのはその十数センチ上の縦長の口。




ふたりとも暗い穴をぽっかり開いて、

なす術もなく、ただ潤い満ちてゆく。




垂涎とろり。




記憶の改ざん、いっちょあがり - 2006年05月22日(月)

人生最悪の別れ方をした彼が夢にでてきた。

なんだかいい感じに仲直りをする場面だった。

ご丁寧にキスまでしてた。

私はちょっと拒否したりしてみたりなんかして。

でもすごく嬉しかったりしたりなんかして。

目覚めたとき、普通なら「なんだ。夢か。」って、
がっかりするところなんだろうけど、

現実にあった過去の出来事だと勝手にオトシマエつけることにした。

どの道もう会うことはないんだから、好きにさせてもらおう。

また一週間が始まる。




眩シサハ時ニ心ニヒリヒリト染ミ入ル - 2006年05月21日(日)

雨ノ日モ
晴ノ日モ

水溜リ見ナガラ
日溜マリノ中デ

君ノコトヲ
私ノコトヲ

幸福ヲ
平穏ヲ

想イツツ
願イツツ

泣イテ
怒ッテ

笑ッテ笑ッテ

暮ラシテ
生キテル




理由 - 2006年05月20日(土)

舌を絡ませなかったのは、
止めることができなくなりそうだったから。


溢れる欲望も暴走する妄想も無責任な感情も。




とりあえず良かった。けれど。 - 2006年05月19日(金)


シットしてしまったことを言ったとき、
喜んでもらえてるうちが華。だよね。


こんな風にしてるけど、
ほんとは人一倍シット深くって重くってめんどくさい女でさ。
隠すの大変なのよ、これがまた。案外ね。あはははは。




煩悩がペルラ着て歩いてる。 - 2006年05月18日(木)

がまんしてがまんしてさ

ちょっとだけちょっとだけねって

少しだけ隅っこかじってみたら

更におなかすいちゃった

なんてことしょっちゅう。




話してるうちに - 2006年05月17日(水)

なんだか目の前が急に見づらくなったなぁと思ったら
透明の液体が網膜に張り付いていたからだった。

あれれ?
ナイテルノ?
ダレノタメニ?
ナンノタメニ?

びっくりして目をぱちくりしたら
冷めかけの珈琲にはいっちゃった。

しょっぱくなるんだと思ったらね
甘くなってたよ

ふしぎ。

じんせいってふしぎ。




雨ふりそう - 2006年05月16日(火)

君と繋がってる小さな四角い電波発信機の送信ボタンをポチッと押して見上げた空はどこまでもどこまでも灰と白のまだら模様が続いているけど空と私の間の空気には夏のにおいがしてだから私は気温とは関係なくスプリングコートを脱いで肘にかけ七部袖の腕を大きく振っていつもより大股に横断歩道を渡った。




初めてじゃない気がする。 - 2006年05月15日(月)

前へ前へと進んでいるのに

取り残されているようなこの感覚。





土曜日 - 2006年05月14日(日)

柔らかいシャワーみたいな雨が一日降ってた。

濡れてもいいなって思った。

両手を広げて音もたてずに濡れてもいいなって思った。

って思った。

想った。




黄昏 - 2006年05月13日(土)


今しがたまで

全身から雌のにおい

まき散らしていた肌に

夜の空気が混ざり始めた風が

開け放った窓から撫で通る。

汗ばんだ皮膚の温度が一気にさがり

私はふるりと肩をすぼめ

ももの間に両手を挟む。

鳥肌がたちそうになっているそこかしこに

あたたかい手のひらが

そよりそよりと背後から。

色彩を失っていく空の色と

揺らぐ木の葉のてっぺんを眺めながら

私はお尻をちょっとうしろにつきだして

あなたの体温を枕代わりに

肩口にさしかかった中指の

第二関節にかぷりと噛みつき

夜はこれからと合図を送る。







5min - 2006年05月12日(金)

「5分で逝ってくれるならね」

帰らなければいけない時間まであと少しだというのに、わがままを言ってもいいかと断りをいれながら「したい」と彼が言った。
その言葉にはじめのセリフを笑いながら茶化すよう言ったのは私だけど、そんな私のジーンズの中の下着はそのセリフの軽さとは裏腹に、すでにじっとりと重苦しい湿気を帯びていた。

それぞれに自分の腰から下のすべての着衣を脱ぎ捨てる。
どさりふぁさりと布地の重量に合わせた音をたてて、次々と服が床に積み上がっていく。

私はベッドによこたわる。
彼はベッドに膝をついてあがる。
私は腰を浮かせてその位置を中央にもっていく。
彼は私のひざ頭を手に取りゆっくりと大きく開く。
私は自分のひざ頭に置かれた彼の手に自分の手を重ねる。
彼は膝を割って入ってくる。
私は深呼吸をし股間を弛緩させる。

流れ作業のような合理的で無駄のない動きの連続。
前戯はなかった。
なのにあてがわれた先端は、どちらの手を添えるまでもなく、ずっぷりと姿を消していった。

奥まで連結させた部分を支点に体を起こし、着衣のままの上半身を抱きしめる。シャツの首筋にキスをすると、彼は広がり私は縮み、支点は更に強固にふたりを支える。

どちらのものかわからない深いため息が、交互に聞こえる短い吐息に変わり、びくんどくんびくんどくんと外壁も内壁も痙攣させながら、共に頂点へ向かう。

息をはずませて「5分もたなかったよ。。」と彼が照れ臭そうに笑いながら壁にかかった時計を見上げた。
その顔がなんだかとっても愛おしくて、ティッシュでその先を拭おうとしていた手を制し、割れ目からにじむ液体に舌先を這わせて、喉をよく知ったその形に開き、再びぬるりと唾液の泉にすべてを受け入れた。




こっそり教えたげる。 - 2006年05月11日(木)

えっちのとき、言われて一番嬉しい言葉は、

きれいだよ でも

きもちいい? でもなくて





「やばっ・・・」


だったりするんだよ。







【追記】もちろん・・・の後に続くのは(イきそう)であって
    (でちゃった)は勘弁です。笑




「見てごらん」 - 2006年05月10日(水)

もう幾度果てたかわからない。

けだるく横たわる背中に手を添えられ、抱きかかえられて上体を起こす。

「ほら」

視線の先には、黒々と絡み合うふたり分の深い茂みの下に、驚くほど大きくその歪んだ口を開けて、熟しきってはち切れそうな果実をくわえこんでいる私の分身。

果実を支えるたくましい幹が大きくしなって引こうとするのを、すがるように強く挟み込むから、その度に唇が紅くめくれあがり、中からぬらぬらと液体が溢れて吐息より大きな音をだす。


醜くて美しい
憎くて愛しい


私の分身。






bitch - 2006年05月09日(火)

朝歯を磨いてる男にうしろから抱きついて「おはよ」と声をかけたその口で
夜別の男の固く光るものを愛しくほおばり、


昼また別の男にくまなく舐められたその指で
他の男に「抱いてほしいの」とメールを送り、


舌の根が乾かぬうちによその舌を欲しがり、


もう当分えっちはいらないと笑った次の夜には
悦びの蜜を滴らせながら足を広げ、


リョウシンノカシャクもなくいけしゃあしゃあと「幸せ」とほざく。


全部どれもが嘘じゃない。


打算はあるけど嘘はない。


何を求めて何が足りなくて今日もまた
一番感じる乳首をすすられのけぞり果てる。




街が動き出した。 - 2006年05月07日(日)


ほっとした。

日常が、日常だけがずっと続けばいいのにと思う。

特別なものなんていらない。

ただ「ただいま」って言って欲しかっただけなのに。




あいたい。 - 2006年05月06日(土)


眠っている。私のカラダ。

右手の人差指と薬指でふわりと広げて、中指を当ててみる。

触覚。

それだけ。

私は私をなぐさめることができない。

左利きの私は、元々は左手の指を使ってた。

けれどある日右手の指を使ってみたら、そのぎこちない動きが、

まるで自分じゃない人に触られているように感じて興奮した。

ことを思い出した。

丘を広げるために添えた右手の二本の指をそのままに、

左手の・・・・・薬指をあててみる。

ぴくん。

眠っていたカラダが反応する。

下からそっと探ると、たった一回の軽い接触ですでにコロンと固くなっている花心に巡り合う。

薬指の腹でその先端をゆるゆると撫で回す。

期待通りのもどかしい動き。

自分じゃない誰かの指、あの人の指。

眠っていたカラダの透明なマグマがふつふつと沸き上がり、

火口からとろりと零れてくる。

欲望のプレートが蕩けてマグマだまりを形成していく。


あふれる。

ほしいよ。

いれて。


だいてよ。

あいたい。




っくぅぅと大きな吐息を漏らして、

噴火して原形を留めなくなる私を妄想しながら、

時を、待つ。




語り部 - 2006年05月05日(金)


言葉じゃなくて、

文章じゃなくて、

カラダで恋を綴りたい。






ゴールデンウィーク - 2006年05月04日(木)

街は人で溢れかえっているのに、

私のまわりだけぽかんと透明なバリアーがあるみたい。

近くにいる女の子たちの話声もフィルターがかかったみたいに遠くに聞こえて、

鞄をぶつけていった男の人のうしろ姿もすぐに見失ってしまった。




静寂。






そして眩しい朝がきた。 - 2006年05月03日(水)

冷えきったカラダを眠っている人のにおいがするふとんの中に滑り込ませ、腰に手を当て、つま先を絡ませる。



んー




迷惑そうなその声さえもありがたいこんな夜。





よっぱらい - 2006年05月02日(火)


音楽に合わせて体を揺らして

眠くなったらごろんてして

でっかい交差点駆け抜けて

疲れたらおんぶしてもらって

ひとつのマイクに頬寄せて歌って

ソファの上に立ち上がって踊って

げらげら笑う口元に唇近づいてきて

周りの音が聞こえなくなって

夜の湿った空気が美味しくて

肩にかけられたタオルがあたたかくて

耳元で聞こえる私を呼ぶ声がくすぐったくて


ぐらぐら ぐらぐら
ふらふら ふらふら
ゆらゆら ゆらゆら

ここがどこだかわかんなくて

わたしがだれだかわかんなくて

でもきみさえいればあんしんで




赤い顔して大好きって言ってみた






be - 2006年05月01日(月)

線路際に咲いてたきれいな花を

根っこごと引き抜いて持って帰って自分ちの庭に植えた。

ら、

根はつかず、一日もたたずにしおれて枯れてしまった。

つまり、そういうことなんだ。









My追加

 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail BBS