こぞのさくら...

 

 

濡れなかった。 - 2006年01月31日(火)

私としたことが。

普段、そこに直に触れられる頃には、すっかり準備は万端で、指をあてた相手がそれに気づいて、その瞳の色がふわっと明るくなるのを見ると、恥ずかしい気持ちの中にも実はどこか誇らしい気持ちがあったりなんかして、自分でもその瞬間が一番好きだったりするのに……ダメだった。

優しくくちづけされて、腰を抱かれて、胸のふくらみを手のひらで包まれ、つんと尖ったその先端を舌の上で転がされて、ちゃんとあったかくて、ちゃんと気持ち良くて、ちゃんと感じていたのに。
しかもその日は、私が抱いて欲しい、抱かれたいとそう望んだ結果だというのに。

指先で丁寧に愛撫されても、柔らかな唇でじっくり刺激されても、いつまでたっても私の枯渇した泉はぺたぺたと粘着力の弱いスティック糊みたいで、この思いがけない自分の体の反逆に、動揺し、戸惑って、なんだか無性に情けなくなって、お酒を飲み過ぎていざという時勃たなくなった男の人も同じような気分なのかと、このベッドの上にいるのがいたたまれなく、穴があったら入りたいと思った。

それでも何とか内部にわずかに片鱗を見せ始めた欲望の源を大切に大切に塗り広げて、ゆっくりと少しずつ、本当に少しずつ彼自身を迎え入れる。
処女喪失のときでさえ、濡れて濡れて相手を驚かせてしまったくらいなのに、まさに今日が初めての営みであるかのように、恐る恐る合わせる腰の動きもどこかぎこちない。

次第に、徐々に、潤ってきた。
その感覚に心から安堵し、その感覚が私に自信を取り戻してくれる。…けれど、はじめのショックが大きかったせいか、いつものように快楽に溺れることがなかなかできない。

メクルメケナイ。

彼が果てたあと、うつぶせのまま枕に顔を埋めて、
「ごめん。なんだか濡れなくて。」
とつい言い訳をしてしまう。
「そんな落ち込むなよ。」
と彼がポンポンッと髪を軽く撫でながら続けた。
「あんま濡れると気持ちよすぎて、ほら、いつもすぐ俺が先に逝っちゃうからさ。」

…ありがと。優しいね。あんまり優しくて違うとこ濡れちゃうよ。
そんな顔見られたくなくて、体を起こして首に腕を思いっ切り絡ませて、ぎゅうっと強く抱きしめた。抱きしめたのに、もっと大きなものに抱かれてるって思った。



愛、かな。
愛、だね。




何故だか - 2006年01月30日(月)

ココロがざわざわする。

ここじゃない。




ジコチュウシンテキレンアイタイシツ - 2006年01月29日(日)

どれがウソでどれがホントかなんてことはどちらでも良くて、

自分の気持ちほど不確かなものはこの世になく、

かと言って他人(ひと)の気持ちなんてわかる筈もない。

生きてる実感、味わいたいだけ。

それだけ。




今日みたいに天気がいい日には - 2006年01月28日(土)

青空のもと。

あなたと。

たまには。

寒いねとか言いながら。

鼻の先ちょっと赤くして。

路上駐車の車のサイドミラーに反射する陽射しに目を細めながら。

枝先がふくらみはじめた街路樹の下。

えんじ色の石畳。

手繋いで。

歩幅を合わせて。

ふたりの影がついてくる。

ほら。

散歩とか。

してみたいじゃない。





頂上 - 2006年01月27日(金)

ぽとり、ぽとりと茂みめがけて白い泡が落ちてくる。
目的地に溜まった泡は、自身の重みで、黒く絡み合った茂みの線と線の間を縫って、じわりじわりと私の内部へ繋がる場所へ近づいてきていた。

仰向けになっている私の両膝に手のひらを乗せ、それを開くようにして体を起こしたまま間に割って入ってきている彼の口から次々と生み出されるその泡は、彼の細いあごを、幼い頃に作ったという小さな赤い胸の傷跡を、引き締まった腹筋の前を長い糸を引きながら、ゆっくりと一直線に降りてくる。
大切な部分には少しも触れられていないのに、ほんの数グラムの重さを感じて、吐息が漏れる。

彼がおもむろに体を沈めた。
手を添えられた膝が自然に広がり、そのために用意された空間に顔を埋める。
唾液が再び彼の中へ戻っていく。私の体液を伴って。

茂みの中の肉の部分にぺったりと舌が張り付き、中心を避けて左右の丘をゆっくり登る。
中心の頂上はきっと桃色に大きく膨れ上がり、麓の泉はこんこんと粘度の高い水を生成し続けているというのに。

頭の下の大きな枕の縁を握っていた両手を外し、へその下の彼の頭を抱え、髪を握る。汗ばんでいるのか、湿気を帯びた毛髪の感触に胸がきゅうとなる。
すでにじっとしていられなくなっている私の腰を押さえつけていた彼の腕に力が入り、一旦離された肉片が、待ち望んでいたポイントにしゃぶりつく。
声にならない悲鳴をあげ、気持ちいいのに何故か体はそこから逃れようとする。逃れようとすればするほど強く吸い付かれるのを期待しているのか、その期待を裏切らない彼の舌を、彼を独り占めできる今この瞬間を、誰だか何だかわからないものに感謝しながら、白い光が溢れていくのを全身で味わう。




オヤジな気持ち - 2006年01月26日(木)

目的の店へ向かって肩を並べて(と言っても、私の方が10センチ以上背が低いから、文字通りに、というわけにはいかないけれど)歩いている途中、わざと歩みを遅らせて距離を取り、全身の姿を斜めうしろから眺める。

今日はお気に入りの女のコとデート。

和製のバービー人形みたいだと、初めて彼女に会った時から密かに思っているのだけど、本人に伝えたことはない。
すらりとしなやかに伸びた四肢に肩甲骨あたりでさらさら揺れる漆黒の髪、色白の小さな顔にぱっちりと大きく理知的な瞳と程よい厚さの色っぽい唇。

美しい人やモノっていうのは、もうそれだけで、そこに存在するというだけで価値がある。
そこに内包されているものが滲みでて魅力となるわけだけれど、もし彼女に魅力がないなんてのたまうヤツがいるとしたら、グーパンチものだし、少なくとも私はその人と仲良くなれない。
天はニ物を与えまくるのだ。

「あれ?」
私が横にいなくなったことに気づいた彼女が不思議そうに振り返る。
「足、いつ見ても綺麗だね。」
ほんと綺麗。
真っすぐで細くて長い足に、蔓科の植物の柄の入った群青色のストッキングがよく映える。
謙遜して顔の前で手をひらひらと横に振る動きさえも、蝶々みたいに優美でうっとりと見とれてしまう。

街の喧騒を抜けて、坂を下ったところにある彼女ご推薦のクレープの店に連れて行ってもらう。
お互いに会っていなかった間の近況を語り合いながら、マーガレットの絵柄が描かれたカラフェに入ったシードルを差しつ差されつ。
バターの香りが食欲をそそる焼きたてのクレープを頬張ってほろ酔い。いい気分。

食べたり飲んだりしゃべったりで忙しい上品なコーラルピンクのグロスを塗った唇や、「おなかいっぱい」と体を反らして胃をさするVネックのセーターの小ぶりで形の良い胸に、時折どぎまぎしながら視線を宙に泳がせる。

昼間なのに結構いいペースでお互い飲んで、昼のバーゲンが終盤になってる夕闇せまる街へ繰り出す。
ハンガーにかかった服を次々と体に当ててみている彼女を遠目にこっそり盗み見る。
あ、それ、すごくよく似合うよ。
「お金そんなにないし〜」と残念そうに服を元に戻す彼女に「ああ、私が大金持ちのオヤジだったら、欲しい服なんて全部買ってあげるのに!」と言うと、思わず目を細めてしまうくらいの眩しい笑顔でからからと笑う。

あぁ、ほんとだよ。
今日一日で一体何回私が男だったらって思ったことか!




オトメな気持ち - 2006年01月25日(水)

予定より少し早く到着してしまったので、メールで待合わせの場所を駅から近い喫茶店に変更してもらって、そこで待つことにする。
ウィークデーの夕方から夜に変わる時間。
一日を終えて帰宅前に一杯とくつろぐ人と、夜はこれからと街へ繰り出す前に一杯の人々で喫茶店はほぼ満席状態。
仕方なく中央の大きい円形テーブルに相席しようと、マフラーをはずし、コートを脱いでいると、ちょうど目の前の二人掛けの席がぽこりと空いた。ラッキー。

淹れたてのカフェオレに息を吹きかけて、温度調節しながらひとくちすする。ふぅ、やっとくつろげる体勢になったと小さなため息ひとつ。いつも持ち歩いている大きめの肩掛け鞄から、最近友人に借りたハードカバーの短編集を取り出す。
気づくとテーブルの上に置いた携帯がずるずると微妙に位置を変えている。メールの着信バイブ。
「今でた」という彼の会社からここまでは約20分。短編ひとつくらい読めるかな。そう思いながら、背表紙から繋がっているしおり用のクリーム色の紐をたぐり、ページを開く。

開いた。

開いたはいいけれど、困ったことにちっとも内容が頭に入ってこない。字面を目で次々と追うだけで、内容は理解できても集中できない。
デートの前にこんなに緊張するのは久しぶりだ。
緊張している自分を認めたくないから本を開いたのに、かえって逆効果だった気がしてきた。
官能表現の多いこの作家の文章は、視線を落とすだけで活字に印刷された性を彷彿させる単語が次々と視界に飛び込んでくる。


……愛撫……
                  ……サディスト……
    ……尖った乳首……
             ……唾液の跡……
        ……欲情の気配……
   ……絶頂……
                        ……痙攣……


ああ、だめだだめだ。もうやめよう。
眉間のあたりにもやもやと溜まってきたものを振り払うように、パタンと顔に風がかかるくらい大きく本を閉じた。ところに、待ち人登場。
姿を見た瞬間、心臓がきゅっとなったけれど、目線が合った時には、にっこりと片手をあげる余裕もあった。
よしよし、自分。いい感じ。
高揚する気持ちの半分を本と一緒に鞄にしまいこんで、ほどよく冷めてきたカフェオレを立ち上がりながら一気に飲み干して、彼の元へ小走りに駆け寄った。




知らぬが仏のススメ - 2006年01月24日(火)

ふたりのことは、ふたりの間の世界だけで完結させれば

二人称で認識できる事象だけに目を向けていれば

見栄も嫉妬もねたみもそねみもなく

ものごとはずっとシンプルで

向かう場所もあるべき姿も見失わないでいられる。

まわりのすべてを吸収して受容して理解しようとするから

心がすぐに飽和状態になって溢れる涙を止められないんだよ。









なんて口で言うのは簡単。




プレゼント(2) - 2006年01月23日(月)

L字の長い方がぬるんと泉に沈み、L字の短い方にほどこされた小さい粒々が、指先で開かれた中心の固くなった蕾に押しつけられる。

切れ長の形の良い目が、冷静に私を観察し続ける。
外側に向けた両方の手のひらで顔を隠すと、それを待っていたかのように、スイッチが端まで一気にスライドして、ビクンと大きく弾む肢体に彼の体が覆いかぶさり、直立不動の姿勢で包みこまれる。

夏の終わりのセミの鳴き声のような音を、ガクガクと震える体と彼の重みとの間で挟みこんで、逃れることのできない快感の中で、ただひとつ自由を与えられた口で、彼の唇を激しく貪りながら、再び「逝かされる」悦びを享受する。

体を離し、あがった息を半ば放心状態で整えていると、横からくつくつと笑いが聞こえてくる。

「ほら、咲。」

直前まで私の中でうなり声をあげていたものが、その表面を粘液でてらてらと光らせながら、ふらんと目の前で揺れている。

「何?」
「壊しちゃったよ。たった一回で。あ〜あ。」

まるで小学生みたいなおどけた口ぶりで私の顔をのぞきこんで、嬉しそうにシリコンラバーをはずしにかかっている。

「あたしのせいじゃないもん。」

と彼に合わせて子どもみたいに口を尖らせてすねてみる。

コードと本体の結合部が断線していた。
ハンダ買えば簡単に直りそうだな、次のとき修理して持ってくるよ、と工作の時間の男子みたいに目をきらきらさせてる彼に、今度は私がくつくつとした笑いを忍ばせながら抱きつく。

断線、切れた線が、次に彼と繋がる線、きっかけになるなんておもしろい。
嬉しい気持ちを抑えきれずに、ね、ホンモノちょうだい、と彼の腰に足を絡ませて股間を押しつけた。





プレゼント(1) - 2006年01月22日(日)

「プレゼントがあるんだ」
食事の時に爽やかな笑顔でそう言われた。

今、全裸でソファに置いた鞄に手を伸ばしている彼を、立て膝の状態で口いっぱいに含みながら、きっと「それ」ね、と瞳を閉じたまま思う。窮屈な口内で歯をたてないように舌を動かすのは難しい。
その行為に夢中になりながらも、頭上から降ってくる音に聴覚を全開にする。

包装してある紙を破く音。
箱のようなものを開ける音。
それをベッドサイドの小さなダストボックスに投げ入れる音。
カチャカチャとプラスチックのあたる音。
少しの間の後、パチンと入るスイッチの音。
携帯電話のマナーモードの時と同じような、軽い振動音。

もう見なくてもわかる「それ」を手にした彼が、空いた方の腕で私を抱きかかえてベットへ誘う。

半透明のピンク色のシリコンラバーでおおわれた「それ」を目にするのは2回目。スイッチがスライド可変式になっている。
初めて見たとき、一番弱い振動でじっくり焦らされ、一番強い振動で何度も果てた。
けれど、「逝く」というより「逝かされている」感覚が、なんだかあんまり好きになれなくて、前に酔ったとき彼にもそんな話をしたかもしれない。

それなのに、私の唇は期待で乾いてきていた。
こっそり舌で唇を湿らせたつもりなのに、彼が顔を近づけてきて耳元で囁く。

「ね。欲しかったんでしょ?」

首を横に振ったけれど、反してゆっくり開いていく脚に説得力がまるでない。
もものつけ根に沿って、薄い刺激がじんわりと広がる。
乳首を強めに捻りあげられ、外側のひだをくるくると丸くなぞられて、自然にのけ反る喉から絞りだされる声がワントーン高く跳ね上がる。

甲をくるぶしをふくらはぎをひざの裏をももの外側をももの内側を撫であげる彼の滑らかな手のひらや指先の動きと、ひだの表面に感じる機械的な刺激とには違和感がある。その違和感さえも飲み込もうとしているのか、私の奥から溢れでてくる熱い液体がシーツの染みを大きくしていく。

(つづく)




静かな朝 - 2006年01月21日(土)

近くを通る高架の電車の音がいつもより遠くに聞こえる。



おはよう。
雪だよ。






北風 - 2006年01月20日(金)

「キスしていい?」

うなずく代わりに

あごをちょっと上げる。




ふたり - 2006年01月19日(木)

関係の基本はつかず離れず。

なのにくつろげる。

不思議で貴重でとっても大切。

眠くなってカラダを横にして背を向けると、先に眠っていたはずの彼の腕がおふとんみたいにもれなくくっついてきて私の腰に巻きつく。

肘に乗る手のひらの重さが心地良い。
くの字に貼り付いた体温が心地良い。
耳の裏にかかる軽い寝息が心地良い。
背中で静かに重なる鼓動が心地良い。

変な時間に眠ったから、眠れなくなっちゃった。

けど、そんなんもちょっと心地良かったりなんかしてみたり。

ボクはそう。
キミはどう?




つながってる。 - 2006年01月17日(火)

私の舌先と
あなたの先っぽ。

透明の糸で
ゆらりと。

どっちの糸かな。

下方に大きく
弧を描いて

ぽとりと落ちて
手の甲に。

ぺろりと舐めて
口のなか。

ね。
もう一回
つながろ?




パラレルワールド - 2006年01月15日(日)

最近すっかりナルシストな私は、ホテルの部屋に入ると、まず鏡の在り処を確認してしまう。

そのホテルはベッドの横に洗面所へ続く扉があり、そこを開くと、洗面台の前には天井まである壁いっぱいの大きな鏡があった。
その距離約1メートル。
更に1メートル深い鏡の反対側には、電球色の室内灯にぼんやりと浮き上がった白い体と、上気した女の頬。
女の背後からひとまわり大きく影のように覆いかぶさっている男の腕が、女の胸の前に回されて、クロスするように乳首を捻っている。
体育座りをした膝頭がぽっこりと鏡の下の端に映り、時折小さくピクピクと痙攣しているのが見える。

「もっと近くに寄ろうか」
視力のあまり良くない彼がもどかしく思ったのか、私の体を抱きかかえて、バスタオルを敷いた洗面台の上まで運ぶ。

一気に私と女の距離が近づく。
鏡に向かって大きく開脚した足。
何年も日光に晒されていない青白い内股が、オレンジ色の明かりのせいで血色良く映る。
私の肌よりワントーン暗い色の手が、胸をいつもより乱暴に鷲掴みにする。柔らかな脂肪がおもしろいように彼の手の中で形を変えるのを見ているうちに、内股の中心がきらきらと反射してきた。

鏡を通して視線がからまる。
これ見よがしに、自分の唾液で指を濡らした彼が、光る中心部へ腕を伸ばす。
濡らさなくても平気なのに。
ずぶずぶと消えていく指先を見届けたあと、私は再び目の前の女を視姦する。

女は半開きの口から白い歯をちらちらとのぞかせながら、眉間に皺を寄せて、せつない声をあげ続けている。
股間の指の動きより遥かに激しく少し浮かせた腰を前後に揺すりながら。



淫乱。




洗面台の前に立つ男の体に寄りかかるようにして、そののど仏に頭頂部を擦りつける。
乱れた髪が女の顔を半分隠すけれど、揺れる髪の束の隙間から、陶酔しきった瞳がのぞいている。
動きの支点になっている部分からの音が、じゅぷじゅぷからちゃぷちゃぷに変わったと思う間もなく、私の飛沫が女の股間に。女の飛沫が私の股間に。

片足を降ろしたところに何の抵抗もなく彼が入ってくる。
私は前傾姿勢で眼前の女と手のひらを重ね、キスができそうなくらい頬を寄せ、肉体の意識は確実に挿入された彼にあるのに、精神の意識はすっかりその女の淫猥な表情の虜になっていて、私が感じているのか、女が感じていることに感じているのかがだんだんわからなくなってきて、「一緒に逝きたいの」という言葉も彼に言っているのか、女に言っているのかも…ああ、もうどちらでもいい。逝かせて、誰でもいいから。

揺れる乳房。
共鳴する声。
私と女と彼と男。





「い…っ」 - 2006年01月13日(金)

「い…っ」
と私が声をあげるのは、

「い…っやぁん」
の「い…っ」だったり、

「(気持ち)い…っい」
の「い…っ」だったり、

「い…っく…っぅ」
の「い…っ」だったりするわけだけど、

いずれにしても、

「もっともっとあなたが欲し…い…っ」
の「い…っ」であることは紛れもない事実。




悔しいくらいに惚れてるわけで。 - 2006年01月12日(木)

恋愛は理屈じゃない。
わかっちゃいるけれど。

なんで好きなんだろ。
なんで嫌いになるんだろ。

「キッカケ」はきっとある。
なのに「理由」はどこ探しても見当たらない。


頭がいいから?
顔がいいから?
声がいいから?
いい匂いだから?
話が合うから?
落ち着くから?
優しくしてくれるから?
セックスが気持ちいいから?



だから、何?






不?非?無?未?約束 - 2006年01月10日(火)

お約束
お約束
お約束。

約束ばかりの生活
約束ばかりの人生の中で。

約束しない関係
あってもいいじゃない。

と思うようになった。

のは幸せ?不幸せ?




貪欲 - 2006年01月09日(月)

粒を刺激されると、脚を閉じて逝く。
体を小刻みに震わせながら、臀部に汗を滲ませて。
時折、脳天まで響く快感に襲われて、体全体が跳ね上がる。
跳ね上がると、せっかくポイントを捉えていてくれた指先の位置がずれてしまって、私はもどかしく腰を動かして、再び元の位置に納まるのを焦がれ待つ。

泉を刺激されると、脚を開いて逝く。
水面が表面張力で浮くように、その指にまとわりついて。
立て膝にしていたはずの脚が自然に宙に浮きあがって、ぐぅっと鳥が羽根を伸ばすように横に広がる。
半分閉じかけた目で、足の指先が反っていくのを確認する。

とろり。

割れ目に沿ってあたたかいものがゆっくりとシーツに流れ落ちる。
分け入ってくる愛しいものが到達しやすいように下半身をよじって、奥まで到達する道へ誘導する。

あたってる。

そう思ったところから、更に深く入れることに気づく。
腕も足も舌も、全身を使って彼に絡みつきながら、それだけではまだ不安で、結合部分を意識的に締めつけて、息を少し止めてみる。

「…ん」

「ま…た」

「い…きそ」

呼吸を止めるごとに、意識が遠のくのと全身を凌駕する快感が一体化していく。次第に絡みつくのも締めつけるのも無意識になって、気づくと、果てている。時には。一緒に。嬉しい。瞬間。






記憶する体 - 2006年01月08日(日)

これが一般的に長い期間なのか短い期間なのかはわからないけれど、しばらく抱かれていない気が、私もする。

彼の顔も声もにおいも肌の感触もだんだん記憶の中で曖昧に…というより、輪郭を無くして、ひとつのイメージの塊になっていく。

いろんな思いを抱いて過ごす時間の距離を、シンプルな本能が一気に縮めるその時まで、ポーカーフェイスならぬポーカーボディで日々をたゆたう。




奏でる - 2006年01月05日(木)

「楽器みたいだ」って。


多重弦楽器だね。


押さえる場所とはじく場所の組み合わせで
いろんな音がでるよ。




たった数日 - 2006年01月04日(水)

そう、たった数日休んでいただけなのに、動き始めた街の何もかもが新鮮に感じる。

さっき最寄り駅の自動券売機で買ったばかりの新しい定期。

ホームで大量の白い息に包まれながら、大あくびをしている黒いコートのサラリーマン。

電車が発車するとき車体が発する、電気的な、でも音楽みたいに聞こえる「るるる〜」と半音ずつ上がっていく音。

見上げると、お互い何の脈略もなく自己主張を続けるカラフルな文字・写真・イラストの数々。

初めての景色じゃ、初めての刺激じゃないのに、鮮やかに私に飛込んでくる。

今年最初にあなたに逢うときも、顔とか声とか佇まいとか、おんなじように感じるのかな。


はじめまして。
今年のあなた。
改めてよろしく。




大吉でした。 - 2006年01月01日(日)

パワーストーンつきおみくじ。
紅水晶が入ってて、恋愛成就のパワーがあるそうで。
これ以上恋モード入っちゃったらたいへ〜ん!
と言いつつ、小銭入れにちゃんとしまっとくあたりが、
正月からOTOMEなのであります。

おみくじの言葉は…



 わがおもう
  港も近く
 なりにけり
 ふくや
  追手の
   かぜの
  まにまに



で、問題の恋愛んとこは「この人となら幸福あり」。
・・・・この人ってどの人だ?笑









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