こぞのさくら...

 

 

光景 - 2005年08月25日(木)

ふたつの枕の間に突っ伏していた頭を

腰をひっぱられる動きに合わせて

重たげに持ち上げると

ささやかに揺れる胸の谷間の向こうに

ふたつ重なるカタカナのハの字。




よく降るね - 2005年08月20日(土)

こんな日は

すべての音源オフにして

強くなったり弱くなったりする

雨音だけを聞きながら

裸になって

ひとつの布団

うしろから抱かれて

ガラスににじむ街頭の灯り

ぼんやり眺めて

挿入されたまま

眠りたい。






南の国のあなたへ - 2005年08月15日(月)

あなたを好きだった私はもうここにはいないし、

あなたが好きだった私ももうここにはいないよ。




すごく気持ちいいと - 2005年08月11日(木)

すごく気持ちいいと、顎が自然にあがってしまう。
乳首に吸いつく彼の唇や、その隙間からちろちろ覗く桃色の舌先を
もっとちゃんと見ていたいと思うのに。


すごく気持ちいいと、目が自然に閉じてしまう。
挿入する瞬間の結合部や、快楽で歪む彼の顔を
もっとちゃんと観察したいと思うのに。


視覚からの刺激を断絶されて、光の洪水に溺れる代わりに、
両足を大きく広げて溢れる想いを暗闇に解き放つ。




抜きたくないのに - 2005年08月10日(水)

彼の腰を腿の間に挟んで、ゆっくり腰を落とす。
まっすぐ落とすとうまく入らないから、先端を当てたあとは、少し腰を後ろに引いて、ゆっくり落とす。
ここには骨がない、なんて事実を忘れてしまうくらい固くなっているから、手を添える必要がない。

すっぽり収まったあとは、体をぐうっと垂直に起こしてみる。
密着度がより高まって、きっちり90度に結合しているふたつの体を上から見下ろしながら、まるで自分自身がペニスの一部になったみたいな錯覚に囚われる。

両ひざを軸にゆっくり腰で円を描く。
自分への刺激が彼への刺激になる。
眉間に皺を寄せて快楽を享受している彼の顔をもっと見たいと思うけれど、下から伸びてきた腕でささやかな胸を揉みしだかれると、顎が自然に上を向いてしまって、全然観察できない。

立て膝の体勢から、挿入したままひざ下を前に抜いて、体育座りのような姿勢になる。
体勢を変える途中で、内部の背中側やお腹側が次々に圧迫されて、悲鳴のようなあえぎ声をあげてしまう。

私の両手首を背中でしぼりあげながら、彼が腰をあげて突いてくる。
下にいるのに責めている興奮。
上にいるのに責められる興奮。
ふたつの興奮が結合部付近に磁場を作って、脳がしびれる。
脳のしびれが体にも伝わって、それぞれのパーツが痙攣を始める。

フィニッシュが近いことをかすれた声で私に告げると、彼が腰の動きを早める。

一緒に逝きたい。
いつ逝くの?
逝きそう。
抜きたくないよ。
でも抜かなきゃ。
逝くよ。
逝く。
私も。

一番奥まで深く差し込んだあと、体を大きく跳ね上げる。
糸を引く私の粘液に続いて、彼の粘液が数回に分けて勢いよく飛びだす。
最後に内壁を擦った刺激の余韻を感じながら、玉のような汗をかいた彼の胸元に崩れ落ちる。
普段の倍速以上になった互いの鼓動を擦り合わせながら、唇、重ねる。





夕涼み - 2005年08月09日(火)

とりとめのない会話をしながら、
とりとめもなく歩く。

微かに潮の匂いが混ざった夜露が、
髪を肩をつないだ手を濡らしていく。

ひと気のない芝生の向こうに広がる港湾に、
ベイブリッジがぼんやりと浮かんでる。

同じ景色を眺めながら、
同じ空気を深く胸に吸い込む。
ちょっと手を引くと、ちゃんと唇がおりてくる。

一歩進むごとに少しずつ現実から遠ざかって、
一歩進むごとに少しずつ気持ちが軽くなる。

一歩一歩ふたりの空気が深まっていくのを感じながら、
今夜もゆっくり抱き合おう。





徒然 - 2005年08月08日(月)

「咲以外とできなくなっちゃったかも。」なんて言われたら、束縛するつもりなかったのに逆に束縛したくなっちゃった。変なの。

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「次」はいつかわからないけど「次」は必ずある。
そう思える幸せ。

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口うつし、してもらうばっかりだったけど、こないだしてみた。
優しい気持ちになった。

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欲しがりません。勝つまでは。

逢いたい気持ちは大切に大切に鍵かけて箱にしまっておこう。
ときどきこっそり鍵開けて覗いてみたりなんかしながら。







浴衣で - 2005年08月07日(日)

「わかってるよね」

そう言って彼は私を後ろに向かせ、裾を跳ね上げた。白地に群青色の桔梗の花が宙に舞う。

下着をつけていない生肌が空気に晒され、直前の甘いキスと布ごしのヒップへの愛撫ですでにたっぷり濡れた股間がひやっとする。

まだ彼に少しも触れられていないソコに、私もまだ少しも触れていない彼のアソコが一気にずぶりと侵入してくる。
思わず体をのけぞらせると、腰に巻かれた帯が背中に食い込む。
彼が体を密着させて、襟首から唇を這わせる。
そのままの姿勢で腰を抱かれたまま移動した先には大きな全身鏡。
うわぁ…これって…すごく…

「いい眺め」

私の心の声の続きを彼が代弁する。

パリッとした印象のシャツとパンツ姿に眼鏡をかけたままの仕事帰りの男と、湯上がりでもないのに頬を紅潮させ、きっちり結ったはずの髪が乱れ落ちたその前髪の間から恍惚の表情を浮かべている女の対比がいやらしい。
これって、私…?

ファスナーの間から不自然に飛び出た異物で私を突きあげながら、合わせに手をかけ、片方の肩を剥き出しにする。そこから差し込まれた指先が乳首を探りあて、摘みあげる。もうひとつの方にも触れて欲しくて、突かれる度に小さな悲鳴をあげながら、もう片方の肩は自らはだける。

帯がしゅるしゅると音をたててずり落ちる。
赤い蛇のように床に這う帯を鏡ごしに見つめながら、鏡に額をつけ、腰を突きだし、欲しがる。欲しがる。






潤う - 2005年08月06日(土)

雨上がりの道。
夜空に響く下駄の音。

昼間の重く暑くうっとおしい空気がなかったことみたい。
爽やかで涼しくて。
地面に落ちた水が蒸発するいい匂い。


私も今日は雨上がり。
軽やかで清々しくて。
ちょっといい匂いもしてるかも。





告白 - 2005年08月05日(金)

慣れない朝早めの出勤で、昼過ぎ2時頃、激しい睡魔に襲われる。
作業中の席を外し、部屋の後方に並んだクライアントソファに身を沈める。
しばらく目を閉じているとあの夜のことが瞼の裏にまだまだ鮮明な色彩とともに蘇ってくる。

―――――――――

どん突きの壁まで辿り着いた彼の先端が、まだその奥への入り口があるんじゃないかと言わんばかりに、ぐりぐりと押しつけられる。
私も入るものならもっと深く、生命の源の秘密が隠された部分まで導きたいと、腰をあげて、結合部分を強く密着させる。
あえぎ声ともため息ともつかない、のどの奥から絞り出されたくぐもった互いの声を聞きながら、深まる接点からくる快楽の波をたゆたう。

ん…い、きそう…

う…俺もだよ…

んあ…はぁぁ…

中に…だすよ…

あぁっ…ん…き…て…あ…でも…

不安…?

ん…わかん…ない…

突然大きく突き動かされる。
出たり入ったり出たり入ったりの激しい刺激に全身がしびれる。
気づいたら叫んでいた。

きて……っ! 中に……っっ!!

それを合図に子宮が手招きしてるみたいに、彼のペニスをずぶずぶと奥までくわえこみ、その動きが更に速まる。

い………っっ…

崩れ落ちてくる体を受け止めながら、境目が曖昧になったふたりがひとつになった部分の温度を感じる。

―――――――――

ああ、またリアルに思い出しちゃった。悶々。
ひとりで…しちゃおかな。
部屋の扉を閉めて、中から鍵をかける。
蛍光灯を消して、ダウンライトの照度を落とす。
扉にはカラオケボックスみたいな縦長のガラスがはめこんであるから、そこから死角になる位置に移動して、すでにたっぷり濡れそぼった茂みの間に中指をそっと這わせる。
ずるりと体を落とし、足を伸ばして、指の動きだけで汗ばんできた体を支える。
声をあげることなく、そっと静かに果てるオフィスの午後。





パラノイア - 2005年08月04日(木)

デートの前に「生理が近いから胸がおっきいよー」と冗談で言ってたからだろうか。

唇を重ねたままブラジャーを片手で器用にはずしながら、「ほんとだ」といつもよりかなり乱暴に胸全体を掴んで、大きく揉みしだく。その荒々しさに少しとまどいながらも、どきどきする自分がいる。

親指と人差指の間に飛び出た乳首が乳輪ごと彼の口に吸い込まれる。普段は乳首の先端を中心に責められることが多いから、そんな風に大きく吸われるのは新鮮で、胸に押し付けられた口の中で唾液まみれになっていく乳首に意識を集中してうっとりとなる。
そのまま彼はその片方の胸から離れようとしない。
まるで私の体の中で触れていいのはそこだけだと言われたみたいに、ずっと片側の胸だけを愛撫し、口中で乳首を舐めまわし、転がし、吸い込む。私が彼の下半身を口に含むときのように、そのただ一点だけをずっと執拗に責め続ける。

いつもは私の反応を冷静に窺いながら、バランスよく、流れるような動きで、全身をくまなく愛撫して感じさせてくれる彼が、偏執的に胸から離れない。これが彼との初めてのセックスだったら、下手くそな人なのかと思ってしまうぐらい、全身の体重で私を押さえつけて、胸を乳首をくちゅくちゅを音をたてながら吸い続けるさまに、どうしようもなく興奮してきてしまって、くちゅっと吸われるごとに、私の泉がじゅんと溢れる。

くちゅっ じゅん くちゅっ じゅん。

押さえつけられているのを確認したくて、わざと体を動かして逃れてみようとすると、やっぱり逃してくれない。その窮屈さが束縛が嬉しくて、私の声色にせつなさが加わる。

胸だけでイってしまいそう。

そう思ったとき、彼の口が胸から外れて、私の舌を少し経由して、今度はもうひとつのふくらみに向かう。
大きく開かれた彼の口を見ながら、フェラチオされるのってこういう気分なのかなぁと思った。
鷲掴みにされ吸いつかれるのは胸でもペニスでもなく、心臓(こころ)なのかもしれない。




抱 - 2005年08月03日(水)

彼が服を着たまま、ベッドにゴロンと横たわる。
私も服を着たまま、反対側からよつんばいでゆっくり近づくと、彼の腕が自然に開かれ、私は私のために用意されたその特別な枕にすっぽりと頭部をおさめて、足を伸ばして全身を彼のサイドにぴったり密着させる。

少し上を向いて、Yシャツの襟から覗いてる形の良いのどぼとけに軽くキスをすると、枕にならなかった方の腕が私の背中にまわり、きゅっとなる。
鼻いっぱいに彼の匂いを感じながら、広い胸板に自分の腕を大きくまわす。
そのままのどや顎や耳たぶや頬や目尻や唇にキスを続けると、私の背中の真ん中できゅっとなっていた腕が更に強くぎゅうっとなって、私も体の隙間がもっと埋まるようにまた更にきつく抱きしめ返す。

腕の力で会話、できるね。

言葉は簡単なことを複雑にするけど、"体は複雑なことを簡単にしてくれる。

そんな気がした。




休日出勤 - 2005年08月02日(火)

朝からトラブル続きで、愚痴を言う相手もおらず、午前中にしてすっかり弱り果ててしまって、ため息まじりに客用ソファに腰をおろしたとき、ふいに彼のことを思い出した。

あぁ、声が聞きたいなぁ。。

でも休日の朝から電話なんてかけたら、しかも別に特に用があるわけでもないし迷惑だよなぁ…でも先にメールでかけてもいいか聞くくらいはいいよね?…あぁ、でもやっぱりそれも変だよなぁ…でも…と頭の中でループしながら、たった一行「今電話しても大丈夫?」と書いたメールの送信をためらっていたそのとき、携帯の液晶にメール受信中のアイコン。そして続けて現れたのが、彼の名前。
思わず驚きのちっさい声がでてしまった。

イシンデンシン。

メールの内容は事務的な返信のようなものだったけど、そんなことは私にとってはこの際関係なく、落ち込んでた気持ちが一気に晴れた。トラブルもすぐに全部解決するような気がした。実際はそんなに世の中甘くなくて、終日(そして今日も)解決できなかったけれど、とにかく気持ちだけは前向きになれた。

ああ、ほんとにいつも助けてもらってるなあ。彼にそのつもりはないかもしれないけれど、私も生活の楽しいオプション、ぐらいの気持ちだったんだけど、寄りかかるつもりもないのに、いつの間にか支えになってるんだなぁ。ありがたい。な。




マッサージしてあげる - 2005年08月01日(月)

「リンパマッサージ。」
そういうと彼は私の鎖骨のあたりに手を添えた。

最近新しく始まった仕事で疲れ気味の私を気づかってくれてるんだろうな。
でもホントは彼の仕事の方がずっと大変そうなのに。
私がしてあげなくちゃいけないくらいなのに。

そう思ったけど、カラダを重ねた後の気だるさと、ここのところの寝不足のせいでベッドの上で仰向けになった体は思うように動かない。
すっぽんぽんのまさにマグロ状態の私のカラダをマッサージと言うより、軽く撫でてくれる感じで、そうっと優しくゆっくり丁寧に、鎖骨を腕を胸を胴体を足を、彼の手のひらがするするとすべる。

全裸のふたりだけど、えっちな気分にならないのは、いつもの愛撫のように緩急自在変幻自在な触れ方ではなく、均一に手のひらからでる気を私にゆっくり浸透させてくれているような、誠実で真面目な彼の一面を見るような、なんというか「安心」というオーラで全身を包んでくれるような触れ方で、はじめ一方的に触られていることが少し恥ずかしかったけれど、裏返しになるように言われ、今度は肩や背中や腰やお尻や太ももやふくらはぎの裏を、やはり同じくメトロノームを最遅に設定したくらいのスピードでさわりさわりと撫でられているうちに、このままとろけてなくなってしまうんじゃないかって思っていたら、すこんと落ちてた。いつのまにか。無防備なカラダをさらけ出したまま。

カラダもココロもとろとろじんわり。








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