歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2008年08月29日(金) 相談にのることは苦しい

僕自身、歯医者ということが関係しているかもしれませんが、歯医者でない友人、知人から歯のことや体のことで相談を受けたことがあります。中にはかなり深刻な場合もありまして、非常に慎重に言葉を選びながらできる限りの答えをしたことが何度もあります。

自分の歯や体の悩みというのは、いくら知人や友人であってもなかなか言えない内容であることが多いもの。そんな悩みを僕に打ち合えてくれるというのは、ある意味僕が歯医者という医療人として認められ、信頼されている証かもしれません。非常に有難いことではあるのですが、その一方で非常に責任を感じます。医療目的として医療関係者に相談したり、紹介する以外は決して他人に漏らすことができない内容だからです。

皆さんご存知だとは思いますが、医療関係者には患者さんの医療情報に関して守秘義務があります。僕もこの“歯医者さんの一服”で書く内容も患者さんを特定しないように配慮して書いているくらいで、医療情報の取り扱いにはかなり配慮しています。

これは医療人としては当然の話だとは思うのですが、時に精神的なストレスも感じます。自分が相談にのることにより少しでも相談者の苦痛を取り除きたい気持ちはいつも持っているわけですが、その反面、その苦痛が蓄積していると何だか自分自身が苦しんでしまうような錯覚に陥ることがあるのです。適度に気分転換をはかりながら、この手の錯覚を発散するようにしているのですが、それにしても他の方の悩み、苦しみの話を聞くことは想像以上に大変です。

たまに友人、知人にこれら悩みを話したくなる衝動に駆られる時がありますが、これも必死に抑えます。何かアドバイスをする時や専門家同士の情報交換の場合、これら悩みは本人を特定しないよう配慮しながら話すことはありますが、他人の悩みは自分が墓場に入るまで持っていかないといけないと思うと、気が遠くなることもあるのです。



2008年08月28日(木) ためしてガッテン 常識逆転!自宅で虫歯を治す方法 について

昨日、夕食の後何気なくテレビを見ていると、この番組が放送されていました。この日のテーマはむし歯に関することでした。興味のある方は再放送があるのでそちらを見て頂きたいのですが、内容を要約すれば以下のようなことだったと思います。

・むし歯は歯の外側から起こるのではなく、むし歯菌から出た乳酸が歯の表面の隙間から内側に染み込み、内側から起こる。
・ただし、初期むし歯の状態であれば唾液中のカルシウムにより歯の内側から起こっているむし歯は修復される。
・歯には口の中のpHが5.5以下であれば歯が溶けてしまい、むし歯になりやすくなる。
・だらだら食いをしていたり、寝る前に食事をしていると、口の中の唾液が少なくなるため、唾液がむし歯菌によって作られた酸を中和したり、唾液中のカルシウムによる修復が起こりにくくなり、結果としてむし歯になる。

結論としては
むし歯を予防するためには唾液中に含まれるカルシウムが歯に働きやすくなるよう、間食を避けること。そして、定期的な歯磨きと定期的に歯医者を受診し、専門家によるチェックを受けること

だったように思います。

以前であれば、むし歯というのは歯に残った食べ残しによりむし歯が発生する。むし歯が発生すれば直ぐに処置をすることが大切だということが言われていたのです。
ところが、長年の研究により口の中の歯は唾液中のカルシウムと常に新陳代謝することがわかってきたのです。すなわち、いつも同じように見えていた歯に唾液中のカルシウムが入り込み、むし歯になりかけていた部分も修復されることがわかってきたのです。この微妙なバランスが崩れた時、むし歯が生じる。これが今のむし歯の定義になったと言っても過言ではありません。

こうした研究結果からむし歯に対する予防法も変わってきました。これまではむし歯にならないような歯磨き方法に重点がおかれてきたのですが、今ではむし歯にならないような口の中の環境を維持することに重点がおかれてくるようになったのです。
具体的には唾液が出やすいように、よく噛み、咀嚼すること。だらだら食いや間食を極力避け、一日三度の食事を取ることなども指導の対象になったのです。
もちろん、歯磨きの重要性は以前とは変わっていませんが、歯磨きも唾液が少なくなる時間帯、特に就寝時には行わないと、むし歯になりやすいのです。

ちなみに、唾液の働きによるむし歯予防ですが、これはあくまでも初期むし歯と呼ばれている状態において有効です。番組でもフリップが出ていましたが、一度穴が開いてしまったむし歯の場合には唾液による修復は不可能です。歯医者で治療を受けないといけません。
また、番組では3ヶ月〜6ヶ月に1度の定期検診、メインテナンスの重要性が紹介されていましたが、まさしくそうで、歯の健康を守るために、一人でも多くの人がかかりつけ歯医者を見つけ、受診して欲しいと思います。

歯医者というと痛くなってから行く所だと思っている人が多いと思いますが、今では痛くなる前に行く所になりつつあります。結果的に、歯の治療費が少なくすみ、歯の健康も維持でき、全身の健康維持にもつながるのです。



2008年08月27日(水) 徹夜が体に堪えるようになりました

先週末、僕はある集まりで某所に泊まってきました。集まりには同好の志がたくさん集まり、土曜日から日曜日にかけて一種の合宿のような催し物となりました。土曜日の夜はといいますと、深夜まで酒を呑んでの宴会。お互いに酒を酌み交わしては冗談を言い合ったり、日頃言えない本音が出たりと非常に楽しい一時を過ごすことができました。実際に僕が寝ようとしたのが夜中の3時だったことからもこの呑み会がそれなりに盛り上がったことが想像つくのではないでしょうか?

そんな楽しい呑み会の後に問題が起こりました。酔っ払ったまま自室にもどった歯医者そうさんでしたが、既に自室では3人の男性が寝ておられていました。翌朝はそれなりに早い。残り少ない時間だけでも一寝入りしておこう。そう思った瞬間でした。僕の隣で寝ていた人が突然物音を発したのです。

グゥ〜!

そうです。いびきだったのです。この強烈に大きないびきは僕の酔いを醒ますのに充分過ぎる大きさでした。

これはしまった!

と思った瞬間でした。僕の反対側の布団からも

グゥ〜!

別の男性の方からのいびきでした。僕は両サイドに強烈ないびきをかく人の間に挟まれた位置に布団があったのです。どこか他の部屋に退避しようかと思ったのですが、既に深夜遅く他の部屋は鍵がかかっておりました。呑み会が行われていた部屋はまだ何人かが残り激しく議論を戦わせていただけに僕がゆっくり休むことができません。

結局のところ、僕は一睡もすることなく翌朝を迎えることになったのです。

かつての僕なら一晩くらい寝なくても平気でした。もちろん、睡眠を充分に取っている場合に比べれば多少の疲れは感じていたでしょうが、若い頃は全く気にならなかったものです。ところが、齢40歳を過ぎてから僕は徹夜の後はかなり苦労するようになりました。40歳になってからも様々な事情で寝ずの晩を過ごしたことはありますが、翌日はかなり体力を消耗します。しかも、疲れが翌日のみならず翌々日までも残るようになりました。体力がピークの頃とは随分と衰えたことを感じる瞬間でもありますが、今回もそうでした。月曜日の診療のみならず昨日の診療も何となく体がだるく、本調子ではありません。土曜日から日曜日にかけて全く取れなかった睡眠を、自宅の寝室で取り戻そうと、日曜日、月曜日と充分な睡眠を取ったつもりですが、それでも昨日、火曜日になってもまだまだ体力が回復せず、今朝になってようやく本調子に戻った感がします。

幸い、昨日は患者さんのキャンセルが相次ぎ、診療の負担がいつもより少なかったことが幸いしたかもしれませんが、42歳の歯医者そうさんにとって徹夜がかなり体に堪えることを身を持って知った、今日この頃。



2008年08月26日(火) 小回りが効く歯医者

当地では、7月から8月にかけて暑い、猛暑だといっていた暑さでしたが、お盆をピークに暑さがましになったというか、若干涼しくなってきたように思います。過ごしやすい気候になってきたのは有難いことですが、いつもの時期だとまだまだ暑かっただけに拍子抜けというべきか、物足りない感もないわけでもありません。暑い時は早く過ぎ去って欲しいと思っていたくせに、いざ気温が下がると何だか夏の終わりを思い、名残惜しくなってくるようなところがある。何だか勝手なものです。

暑い夏場では、うちの歯科医院では診療開始前から冷房を効かせていましたが、今では診療途中の時間帯から冷房を効かせるようにしました。昼過ぎになると暑くなり、患者さんに不快な思いをさせますし、歯科治療の効率も下がります。それでも、診療開始してからしばらくの時間帯は冷房を効かせなくても問題がないようになりました。従って、夏場、診療開始前に行っていた冷房装置のスイッチオンを最近しなくなりました。 
この作業、一般家庭においても行っている当たり前の作業ではありますが、これが大きなビル、施設になるとなかなか臨機応変に対応することが難しいのが現状です。中央管理で冷房、暖房を操作していると、微妙な気温変化や時間操作をすることが難しいのです。大きな医療施設、大病院などはそうで、全館にわたって管理しようとしても、なかなかうまくいかないのが現状なのだとか。ある大学関係者の人の話では、4階建ての建物で冷房を効かせても、全館同じように冷房が効くわけではないとのこと。1階では冷房が効きすぎ、4階では冷房が効かない。2階と3階がちょうどいいなんてことが起こりうるのだそうです。最新式の建築物ではかなりこのあたりの調整がうまくいくような場合もあるのだそうですが、過去に立てられた施設の空調は使い勝手が悪い場所が多いのだとか。

そういった場所に比べれば、うちの歯科医院では小回りが効くといったほうがいいのかもしれません。弱小零細歯科医院ではありますが、こと温度管理に関しては微妙な変化に何とか対応し、患者さんに迷惑をかけない。こうしたところ、町歯医者、田舎歯医者の思わぬ利点なのかもしれません。



2008年08月25日(月) 歯医者家族の保険治療は可能か?

先日、僕は嫁さんの歯の治療をしました。実は以前から治療を施していた歯があったのですが、仮歯のまま放置していたのです。早く被せ歯を作ってセットするべきだったのですが、相手が嫁さんということで安心しきっていたのか、そのままにしていたのです。お盆頃、嫁さんが仮歯が割れたと言ってきたことから放置していたことを思い出し、さすがにこれではまずいと思い、歯型を取り、きちんとして被せ歯を作り直すことにしています。嫁さんには悪いことをしたなあと反省しております。

さて、歯医者はどんな健康保険に入っているかご存知でしょうか?歯科医師会に入会している歯科医師ならば各都道府県単位に歯科医師国民健康保険組合というものがあり、そこに歯医者本人と家族、場合によっては従業員が世話になっているのです。
それでは、歯医者の家族が自分の診療所で歯の治療を受けた場合、保険が使えるか?とことになりますが、これは原則的にできません。歯科医師国民健康保険組合では、自らの歯科医院で治療を受けた家族の治療費に関しては保険請求することができない決まりになっているのです。そのため、家族の治療に関しては全て歯医者が自費で行わないといけないということになっています。

当たり前といえば当たり前かもしれません。僕のような場合でも自分の嫁さんから治療費を取ったり、保険を使うということは心情的にはばかれます。自分の子供の治療も何度か行ってきましたが、これに関しても歯の治療は全て僕もちです。
ただし、今回の後期高齢者保険制度で不思議なことが起こりました。歯医者の家族の中で後期高齢者、すなわち75歳以上の家族に関しては保険請求をすることが可能になったのです。元来、75歳以上の歯医者の家族は歯科医師国民健康保険に入っていたわけですが、後期高齢者医療制度に伴い、歯科医師国民健康保険に入っていた75歳以上の方は全て各都道府県単位の後期高齢者広域連合に移ってしまったのです。歯科医師国民健康保険組合員ではなくなったため、これまで自費で治療をしていた75歳以上の歯医者の家族は保険請求をすることができるようになったというわけです。また、何らかの事情で歯科医師国民健康保険組合を離れた場合、例えば、各市町村単位の国民健康保険組合に移った歯医者の家族も自分の歯科医院で行った治療費を保険請求することが可能になりました。

おそらく、どんな歯医者の家族も身内から治療費を取ったり、保険請求をするようなケースは限られてくるとは思いますが、制度的には後期高齢者医療制度の設立により、歯医者の家族の治療であっても保険請求ができることになったのは、なんとも不思議な感がします。



2008年08月22日(金) 仕事の引き際を考える

今月初め、僕が所属する地元歯科医師会の先輩の先生、H先生が急死されました。今年に入ってから体調がよくなく、自分の診療所を休診とし、治療に専念されていたのです。伝え聞く話ではかなり体調がもどってきて、間も無く自宅療養ができるとの話だったのですが、病態が突如急変し、帰らぬ人となったのです。

僕は通夜に参列させてもらったのですが、H先生と親しかった先生から話を聞くと、H先生は以前から60歳を過ぎれば徐々に持ち患者数を減らし、そろそろ完全に歯科医院を閉院しようとしていたそうです。ご子息もいたようなのですが、ご子息は歯科医師になることはなく某企業で務める会社員なのだとか。跡継ぎもなく、趣味人であったことから歯科医院を閉院後は、趣味に生きて悠々自適の生活を過ごそうとしていたのだとか。
その途中、思わぬ大病にかかり、病気療養中だったのだそうです。

このことを訊くと、僕はいつまで仕事をすればいいのだろうか?と考えてしまいます。個人開業の歯医者の場合、会社や役所に勤務している方と同じように定年というものがありません。基本的には自分の意思で好きな時に引退することができるのです。極端な話、命ある限り引退しなくていいのが個人開業医であるわけですが、それ故、仕事に一途な人が多いのも事実です。

僕の親父などはその典型です。今年喜寿を迎えたうちの親父ですが、昨年、大病をしたこともあり、以前に比べれば勤務時間は大幅に減少しましたが、それでも一日に必ず診療所に出て来ては患者さんの治療をしています。昔からの馴染みの患者さんが中心ではありますが、それでも、好きなことを言いながら悠々自適に治療をしている姿を見ていると、これは下手に引退勧告をしない方がいいなあと思わざるをえないのです。

退職後の一日の過ごし方がわからず、四苦八苦する人が多いという話を聞きます。昨今の少子化のことを考えると、将来、社会を背負う人たちの数が少なくなってくるのは事実です。現役時代、仕事に専念してきた人はどうも自分の仕事を取り上げられると、もぬけの殻になってしまうような人が多いことを考えると、多少給与が低くなったとしても、死ぬまで働くというライフスタイルが、結局のところ、健康維持にいいのかもしれない。
地元歯科医師会のH先生の葬儀に参列して、そのようなことを感じた、歯医者そうさんでした。



2008年08月21日(木) 遺伝のいたずら 過剰歯

先日、ある患者さんのレントゲン写真を撮影してみたのですが、僕は一瞬目を疑いました。それは、前歯にあるべき歯が一本多かったからです。通常、前歯は真ん中の歯である中切歯、その隣の歯である側切歯、それから犬歯の三種類からなります。上下左右合わせて合計12本あるのですが、この患者さんに関しては上の左の前歯に一本多く歯があったのです。こうした歯は過剰歯と呼ばれます。読んで字の如く、通常の歯数よりも多く発生した歯のことで、奥歯や上の前歯に見られることがあります。
どうしてこのような過剰歯ができるのか?理由はわかっていません。歯科関係の文献によれば、いくつか原因が挙がっていますが、どうも遺伝による影響が強いようです。過剰歯は一種の遺伝のいたずらかもしれません。

この過剰歯は何も支障がなければそのまま経過を診ていくのですが、歯並びに支障が生じたり、腫れや痛みが生じた場合は抜歯の対象となります。この患者さんの場合、数日前から痛みが生じたということでした。レントゲン写真で確認すると、このまま放置すると隣の健康な歯に悪影響がでることが考えられました。僕は患者さんに説明して抜歯を勧め、患者さんの了承を得てから抜歯することにしました。
幸い、抜歯は比較的短時間で終わったのですが、一部粘膜を剥離して抜歯したため、縫合糸による縫合で傷を寄せなければなりませんでした。

このような遺伝の悪戯による歯の影響というのは時々あります。過剰歯とは逆の場合、先天欠如歯なんて場合もあります。これは上の前歯や下の小臼歯、最近では親知らずなどがない場合も見られます。
また、いつまで経っても永久歯が生えてこないため、レントゲン写真撮影してみると後続の永久歯がないような場合も少なからずあります。このような場合、少しでも長く乳歯を保つようにしますが、乳歯を抜歯せざるを得なかった場合は、入れ歯かブリッジ、自費診療であればインプラントという方法で永久歯が生えてこなかったスペースを埋めるようにしないといけません。そうしないと、歯並び、噛み合わせ狂ってしまう可能性があるからです。
遺伝のいたずらは気まぐれですが、たまたま遺伝のいたずらに引っかかった人はアンラッキーとしかいいようがありません。しかし、適切な歯科処置で遺伝のいたずらによる悪影響を防止することは可能なのです。



2008年08月20日(水) 歯ブラシの交換時期

先日、ある知人から歯ブラシの交換時期について尋ねられました。一体どれくらいの期間ごとに歯ブラシを交換したらいいのか?目安を教えて欲しいということでした。

これまでこの日記でも何回か書いてきたこととは思いますが、このような大切なことは定期的に書いても支障はないと思います。

基本的に歯ブラシは1ヶ月に1回交換することを目安にして欲しいと思います。交換期間が早いか遅いかは人によって感じるところは違うとは思いますが、これまで患者さんと話をしてきた経験では、大半の人が歯ブラシの交換期間が長いように思います。2〜3ヶ月に一度や半年に一度、1年以上交換していないなんて人もいました。

歯ブラシは毎日使用するものですが、歯ブラシの毛には知らず知らず様々な雑菌、食べかすなどが付着します。交換して間もない歯ブラシでも野菜や肉などが毛にまとわりついていることがあるくらいです。
基本的に歯ブラシの毛は常に清潔であるべきものです。歯磨き後、しっかりと流水下で洗い毛に何もついていない状態にすることが基本です。実際は目に見えない部分では雑菌などが付着するものですが、これらは仕方がないこととはいえ、少なくとも目で見える範囲ではきれいにするのです。先に書いた野菜や肉などが歯ブラシの毛についた場合、僕は歯間ブラシを用いて取り除きます。ただでさえ毛には雑菌が付着しやすいのに、野菜や肉などが付着するとそこに雑菌が付着し、増殖します。非常に不潔になるのです。これは避けなければなりません。

流水下で洗った歯ブラシは、日陰で干すようにしておきましょう。日向で干すと乾燥が速すぎるように思います。かえって毛の傷みが早いように思います。
歯磨きの毛が開いてきた場合は、これは直ぐにでも交換して欲しいと思います。通常の歯磨きでは1ヶ月程度で毛が傷んでくるものですが、直ぐに傷むような場合、これは歯磨き方法に問題があることが多いもの。近くの歯科医院へ行って、歯科医師や歯科衛生士に適切な歯磨き方法を指導してもらった方がいいでしょう。

何の問題のないように見える歯ブラシでも交換して1カ月経てば、新しいものと交換しましょう。目に見えない部分は雑菌などが繁殖し、非常に不潔ですから。

かつて、歯ブラシがもったいないからといって同じ歯ブラシを複数の人で使用しているという話を聞いたことがありますが、これは論外です。歯ブラシは一人一人専用のものを用いましょうね。最近の歯ブラシはいろいろありますが、平均すれば200円程度ではないでしょうか。4人家族で1000円弱。これが高いか低いかということになると議論のあるところかもしれませんが、歯の健康を考えれば1カ月あたり1000円の出費は決して高いものではないと思うのですが。



2008年08月19日(火) 暴走族が少なくなった訳

そう言えば・・・。昨日の夜ふと感じたことがありました。それは

“暴走族が来ていない!”

うちの当たりは田園地帯ではありますが、自宅のすぐ近くに道路があります。車が通る音が良く聞こえるのですが、夜にもなると交通量が少なくなり、実に静かな夜を迎えています。ところが、夏の夜の定番になっていたかもしれませんが、この暑い夏の夜、必ず聴こえていたのが暴走族のバイク音でした。何台ものバイクが連なり

“ブ〜ン、ブンブンブン・・・”
と大きな音を立てながら、我が物顔に走っていたのです。寝床に入りいざ深い眠りにつこうとした時や寝ている最中の眠りが浅くなった時、大音響のバイク音を聞かされると睡眠のリズムが崩されたようになり、その後の睡眠がうまく取れなかったことは一度や二度ではありません。その影響は翌日に持ち込まれ、何となく体がだるい一日を過ごさざるをえなかったのです。全くもってうっとおしいとしかいいようのなかった、暴走族。

ところが、この暴走族がこの夏ほとんど自宅前を走らないのです。実に静かな夜を過ごしていたのです。僕にとってこれは非常に歓迎すべきことですが、どうして暴走族が走らなくなったのか?
その最大の理由は燃料費の高騰でしょう。昨今の原油高でバイクの燃料費も値上がりが続いています。一方、暴走族はといえば、金に余裕のある暴走族はあまりいないことでしょう。以前であればいくら夜の間走り続けたとしても、何とかお金を工面して燃料費を確保し、日頃のうっぷんを暴走で解消できたのでしょうが、最近の原油高はおそらく暴走族の想像をはるかに越える勢いで上昇していったのでしょう。そのため、暴走族は走りたくても走れない。そんな状況に自然と追い込まれていったのではないかと想像するのです。

いずれにせよ毎晩平和な夜が訪れることはうれしいことですが、その反面、ストレスを暴走で発散できなくなった暴走族の面々はどうしているのだろうか?とも感じます。暴走するのではなく、何か別の犯罪的なことに手を出し始めたらと思うと、思わず治安の悪化を心配してしまう、歯医者そうさんでした。



2008年08月18日(月) 身も心も大きくなった!?

毎日暑い日が続きますが、皆さん如何お過ごしでしょうか?僕はお盆休みを取りましたが、何処に出歩くというわけでもなく、家の中でデスクワークに励んでおりました。

いつも仕事場である診療所は冷房をつけながら診療をしているわけですが、仕事場ではない自宅には冷房がありません。幸い、我が家は周囲を田畑に囲まれた田園地帯にありますので、夜になると気温が下がり、比較的過ごしやすくなるのですが、昼間は都市部と変わりない暑さです。せっかくの休みではあるのですが、実際に昼間を過ごすとなると、家の中は結構な暑さの中で過ごさざるをえず、これは体力を消耗します。何とか扇風機などを使用しながらお茶を濁すようにして過ごしてはいるのですが、おかげでこの1ヶ月で体重が2〜3キロ減ってしまいました。
周囲からは

「少しスリムになったんじゃない?」
とか

「精悍な顔つきになったね」
なんて言われるのは良いほうで、

「やつれたんじゃない?」
とか

「どこか病気になったんじゃないか?顔色が悪くなっているし」
など言われる始末。
顔色が悪いのではなく日に焼けたんだと言っても口悪い友人は信じてくれないのが悔しいところですが。

そんな中、先日、ある友人が我が家を訪ねてきました。元々恰幅のある友人なのですが、実際に会うのは数年ぶりだったでしょうか。額に大量の汗をかき、ハンカチで拭きながらやってきたのです。

「久しぶりに会うけど以前と変わらず元気でエネルギッシュやなあ。」

友人曰く

「最近の暑さにはまいるけど、元気さだけは僕の取り柄だからね。おかげさまで夏ばてなどもせず頑張っていますよ。」

「僕なんかこの暑さで食が進まないことがあるんよ。胃がもたれる感じがあるんだけど。」

「食欲は全く落ちませんよ。暑さ、寒さなんて関係なし。いつもご飯は美味しく頂いておりますよ。」

「それにしても以前よりも更に体重が増えたんじゃない?」

「滅相もない!体重が増えたんじゃありません。一回り大きくなったんです。身も心も全てが一回り大きくなり、ジャンボになったんですよ。いやいや、一回り大きくなった。何て良い響きのする言葉だろう?体重も増えて、人間としても大きくなる。一石二鳥とはこういうことだね。」

友人の体重アップ自慢を聞いていると、ただでさえ暑い夏が更に猛暑のごとく暑くなってきそうです。いい加減に勘弁してくれよな。



2008年08月13日(水) 日記盆休み

今日からうちの歯科医院ではお盆休みです。正月やゴールデンウィークと異なり、お盆休みは祝祭日ではありません。長年の習慣で旧盆の13日から15日まではお盆休みと称し、休みを取っている個人診療所が多いようです。うちの診療所も田舎にあるものですから、お盆の頃はスタッフの方も家庭の中で何かと忙しくされています。この時期、患者さんの来院も限られていることからうちの歯科医院では、お盆の時期は休みを頂いている次第です。

うちの歯科医院のお盆休みと連動するというわけでもないのですが、この“歯医者さんの一服”日記もお盆休みにしたいと思います。猛暑の中、仕事をしてきたもので少し日記から離れていたい気持ちが強まったためです。心身ともリフレッシュしたいと思います。

再開は来週の月曜日8月18日を予定しております。それまでごきげんよう。



2008年08月12日(火) 我が”コピー機使用”闘争

昨日の昼休みの時間帯、僕はある書類をコピーするために近所のショッピングモールに出かけました。このショッピングモールの一角に置いてあるコピー機を利用するためです。

コピー機は世の中に数え切れないほどありますが、コピー機のメーカーによって微妙な印字の差があります。使用頻度やメインテナンス、使用する紙の状態によっても影響されるかもしれませんが、印字された文字が精巧で印刷所で印刷したような出来栄えのようなものがあると思えば、印字が悪く、フォントによっては文字が潰れてしまうようなコピーの代物もあります。

僕が近所のショッピングモールのコピー機を利用するのは、印字の出来栄えが非常に良いからで、大切な書類のコピーが必要な場合、必ずと言っていいほど利用します。
このコピー機の出来栄えは知っている人は知っているようで、かなり多くの人が使っているようです。僕が利用しようとすると、かなりの確率で先客がいます。こればかりは仕方のないことだとは思いますが、問題はコピー機を利用する人のマナーです。

多くの部数をコピーすれば、当然ながらコピー機を利用する時間も増えます。自分一人だけで利用するなら問題はありませんが、公共の場所に設置してあるコピー機の場合、不特定多数の人が利用するもの。しかも、同時に利用するとなると、場合によってはお互いが気を遣い合う必要があると思うのです。僕などは、コピー部数が多い場合、待っている人がいるとすると、待っている人に声をかけ、先にコピーしてもらうようなこともしています。これが公共の物を使用するマナーだと思うからです。

ところが、世の中には自分勝手な人がいるのは事実で、昨日は、ちょっと気分を害してしまいました。

僕がコピー機の前に行くと、既に先客がおりました。先客は高齢の男性で、何かの本をコピーしておられました。僕が待っていると、この男性が僕の姿に気がついたようで、声を掛けてきたのです。
「わしは後1時間くらいコピーするから、あんた、先に買物して時間を潰しといてな。」

僕は思わず感情的になってしまいました。1時間も公共のコピー機を利用する厚かましさ。なおかつ、僕に対し買物を先にしろ!と指図する大胆さ。

“あんたに買物を指示される筋合いは無い!”
と言いたかったのですが、そこは僕も大人。別の表現で言ってしまいました。

「僕は5部コピーするだけなんですけどね。申し訳ないですけど、今直ぐにコピーさせてもらえませんかねえ?」

この高齢の男性、僕の方をジロリとみました。明らかに“何を言っているんだ!”と言いたいばかりの視線でしたが、僕も負けていません。“早く代わらないとどうなってもいいんだな?”視線で対抗。ほとんどケンカごしでした。
この視線対決、間も無く決着がつきました。高齢男性が一言

「それやったら、あんた直ぐにコピーしてや、直ぐにやで。」

半ば強引に高齢男性が使用していたコピー機を利用した感は否定できませんが、遠慮していればいつまで経ってもコピーすることができなかった状況でした。早々にコピー機を利用し、礼を言って、その場を後にした歯医者そうさんでした。



2008年08月11日(月) 夜型人間から朝型人間へ

わざわざここで書くまでもないことですが、毎日暑い日が続きます。当地でも昼間の気温は35度を越え、じっとしているだけでも汗が出てくるような熱気です。僕の仕事は歯医者ですから、診療室内は冷房を効かせているのですが、それでも、体中が熱くなった患者さんの口の中を触っていると、非常に熱気を感じます。使い捨てグローブは、患者さん毎に交換しているのですが、治療している最中、手袋の中は汗まみれ。あまりに汗をかきすぎると、手袋から汗が滴り落ちますし、場合によっては治療に支障をきたす場合があります。そのような時、治療の途中で使い捨てグローブを交換することもある今日この頃。

じっとしているだけでも汗をかく暑さですから、体力も自ずと消耗します。そのため、これまで夜遅くまで起きていても比較的平気だった僕でしたが、最近は、夜も更けてくると瞼が重たく感じるようになってきました。そうすると、就寝時間も早くなるのですが、ここで思わぬことが。それは、起床時間が早くなったのです。概ね日の出とともに目が自然と開くようになったのです。当初はもう少し寝ようと寝床でゴロゴロとしていたのですが、一度目が覚めてしまうと再び眠ることもできず、結果として起きてしまいます。

そこで、気がついたのが早朝の時間帯のすがすがしさです。当地は山と田んぼで囲まれた田園地帯なのですが、昼間は暑くても夜になると気温が下がります。特に明け方となると、窓を開けていると結構涼しい時もあります。朝早く目が覚めるようになった今、僕は早朝の時間帯のすがすがしさに改めて気がつかされました。この時間帯を有効に使わない手は無い。僕は様々な雑用をこの時間帯を利用して行うようにしました。その結果、思っていた以上に仕事がはかどるのです。朝早く起きて体力が充分にあること、朝の限られた時間帯であることなどから、意外と仕事をしていても意外と集中するのです。

かつて、夏休みの早朝の時間帯といえば近所に朝のラジオ体操をしにいったものですが、厄年を迎えた今、改めて朝の時間帯の過ごしやすさに気がつかされた次第。
ということで、最近の僕はなぜか朝型人間になっているという話でした。ちなみに、この日記も早朝の時間帯に書いているのですよ。



2008年08月08日(金) 自分の発言に責任を持たない人々

仕事柄、僕は患者さんに対して言葉を慎重に選んで話します。患者さんの歯の状態や体力、生活習慣、性格、精神状態などを考慮しながら話すのですが、いつもコミュニケーションの難しさを感じています。何気なく自分がもらした言葉が患者さんにとって思わぬ精神的な傷を与えるような結果になったこともありますし、逆に言葉を選び過ぎたために肝心な点が上手く患者さんに伝わっていなかったこともしばしばです。そんな僕ですが、自分自身の対して心がけていることがあります。それは自分が発した言葉に責任を持つということです。

いつまでも若いと思っていた僕も気がついてみれば既に42歳を越える年齢に達しています。少なくとも新人歯医者ではなく、世間の目からみればそれなりに経験を積んだ歯医者であると見られているはずです。何気なく僕が話した言葉が、僕の言葉ではなく歯医者の言葉として周囲に伝わっていく。これは非常に責任重大なことだと思わざるをえません。好き勝手なことを言っていると、それが自分の発言ではなく、歯医者全体の意見として周囲に伝わり、評価されてしまうのです。自分の発言が好印象を与えればいいのですが、何事も悪いことの方が早く、確実に周囲に浸透していくものです。ちょっとした誤解に基づく自分の不適切な発言や話の流れを考えない一部の発言が周囲につたわり、それが歯医者全体の意見となってしまう。非常に怖いことです。些細な自分の発言が最終的には全国に10万人近くいる歯医者の言葉としてすり替わってしまう。そのことを考えると、少なくとも仕事場や公の場での僕の発言は慎重の上にも慎重になっていかざるをえません。

そんな意識を強く持ちつつある僕ですが、最近、自分の周囲を見てみると、これは歯医者である無し関係なくですが、好き勝手なことを言っているなあという人が目立ちます。仲間内ではまだいいですし、僕も酒の席で無礼講のような場合にはつい本音を言ってしまいますが、よく言えば歯に衣着せぬ発言、悪くいえば無神経な発言を平気で連発するのです。側でみていてハラハラしていて仕方がないのですが、当の本人はいたって気にならないというのか平気なのです。

もっと自分の口から出た言葉には責任を持つ。この意識をもっと多くの人が持たないといけないのではないかと強く感じる、今日この頃です。



2008年08月07日(木) 持つべきものは友

先日、ある患者さんから相談を受けました。

「仕事の都合で関東方面に転勤することになったのですが、信頼できる歯科矯正医を紹介してもらえないでしょうか?」

何でもこの患者さんの子供さんが近所の矯正歯科医院で矯正治療を受けていたそうですが、この患者さんの転勤のため、矯正治療を受けられなくなりそうなのです。まだ、矯正治療を受け始めて1年経過したばかり。
矯正治療の場合、1ヶ月〜3ヶ月に一度は受診しないといけません。この患者さんの場合、関西に戻ってくることができるのは、せいぜいお盆の時期かお正月の時期だけとのこと。今までの担当医が治療を行うことは困難です。それであれば関東方面の歯科矯正の先生に治療の続きをお願いしないといけないのですが、かかりつけの矯正治療の先生はこの患者さんの転居先近くに知っている矯正医がいないとのこと。自分が紹介できないので転居してから自分で探して欲しい。紹介状だけは書いておくからとのことだったのです。そのため、ご自身の歯の治療の際、僕に相談を持ちかけたようなのです。

正直言って、このような相談は僕も困ります。今住んでいる関西方面であれば、何人か自分の知り合いの歯科医、歯科矯正医がいますから、ここへ行けば良いと勧めることができるのですが、全く自分が知らない土地となると話は違います。今回の矯正の先生が言われることもよくわかるのです。自分で探して欲しいとしか言いようの無い場合が多いのです。

今回、僕は何気なくこの患者さんに転居先を聞いてみました。すると、某市○○区とのこと。この住所を聞いた途端、僕は思い当たるところがありました。そして、大学時代の同窓会名簿を調べてみると、そこには僕の大学時代の親友の一人が開業しているではありませんか?患者さんには一度調べてみると返事しておき、診療が終わってから僕はこの親友のところへ電話をかけてみました。

「突然誰からの電話かと思ったらそうさんじゃないか?いったい何用だい?」
学生時代と変らぬ話し振りに思わず懐かしくなりながらも事情を話すと、

「うん、それだったら僕がいつも紹介する矯正歯科医院を知らせるよ」とのこと。

メールで知らせてもらった矯正歯科医の住所を見てみると、そこは、なんとこの患者さんの転居先と同じ町内であることがわかりました。なんという偶然でしょう?
僕はこの患者さんにこのことを伝えると、大変喜んで下さいました。

「先生、有難うございます。ここなら安心して通えるところです。何も知らない土地ですから、転居する前から貴重な情報を教えてもらえるのはうれしい限りです!」

後日、今回世話になった友人にお礼のメールを送りました。するとメールの返信で

「どうだい、持つべきものは友だろう?この借りは高いぜ(笑)」

この秋、僕は関東の某所で学会発表をする予定なのですが、学会参加の日の夜は、この親友に食事をおごることになりそうです。



2008年08月06日(水) お茶漬けを食べない理由

「そうさんが家でお茶漬けを食べたことをみた事がないわ。」

嫁さんの発言です。嫁さんと僕とが結婚して今年で13年目を迎えているのですが、そんな嫁さんが未だに僕が家でお茶漬けを食べた姿を見たことがないというのです。

確かにそうかもしれません。僕は家ではお茶漬けを食べません。家以外でお茶漬けを食べた記憶としては、数ヶ月前、ある会合の後の呑み会の席で食べたのが最後でしょうか。

僕はお茶漬けが嫌いというわけではありません。中学、高校生時代は毎日のようにお茶漬けを食べていた時期もあったくらいです。今でも家でお茶漬けを食べろと言われればいつでも食べることはできるのです。それなのに家で率先してお茶漬けを食べない理由は一体なにか?

それは僕にある種のこだわりがあるからです。お茶漬けはご飯の上にお茶をかけて食べるものであることはご存知のことと思います。ご飯に梅や海苔、昆布などを加え、お茶をかけると絶妙な味となって食べるところにお茶漬けの醍醐味があると言っていいでしょう。僕もその点は充分に理解しているつもりですし、決して嫌いなことではありません。
ただ、僕にはご飯を食べる際、あるこだわりがあるのです。それは、ご飯はしっかりと噛んで、咀嚼して食べるものであるというこだわりです。

幼少の頃、僕は母方の祖父母と一緒に暮らしていた時期があったのですが、一緒にご飯を食べる際、祖母はいつも言っていました。

“ご飯は何度もしっかり噛んで食べるものです”
このことは耳にタコができるくらい言われ続け、いつのまにか僕の深層心理に刻み込まれたといって過言ではないでしょう。ご飯はしっかりと噛む、咀嚼して食べるものという意識が幼少の頃に叩き込まれたのです。

その影響が今になっても生き続けているのです。ご飯を食べようとする時は、しっかりと噛んで咀嚼しないとご飯を食べた気がしないのです。
一方、お茶漬けとなると、これはお茶とともにご飯を胃の中へ流し込むところがあります。しっかりと噛もうとすれば噛めるかもしれませんが、お茶によって軟らかくなったご飯はついつい噛み、咀嚼することを忘れ、そのまま胃の中へ流し込んでしまうものではないでしょうか?僕にはこれが許せないのです。すなわち、ご飯は噛んで咀嚼して食べるべきものなのに、それを怠って流し込むように食べるお茶漬けに我慢できないのです。

非常に偏屈なこだわりであることは重々承知していますし、先にも書きましたように僕は外の宴会や呑み会の席ではお茶漬けを食べることもあります。ただ、外の場合はお茶漬けを拒むと座がしらけることを避けるために食べるところがあるのですが、家の中ではそのような遠慮も入りません。そのため、僕は家ではお茶漬けを食べない日々を過ごしているというわけなのです。ハイ。



2008年08月05日(火) できる人は腰が低い

最近、何人かの同世代の歯科医の先生と話をする機会がありました。どの先生も40歳代前半ということは、ほぼ同じ時間帯に大学教育を受けた世代同士。話をしていても他の世代の先生とは異なり、どこか同じ釜の飯を食った同士的な雰囲気がありました。
そんな同世代の歯科医の先生が異口同音に言うには、自分が若いと思っていてもいつの間にか年を重ねてしまった、上の世代の先生が少なくなる一方、後輩の先生が増えてきている現実に驚きを感じる日々を過ごしているということでした。

客観的にみれば、僕のような40歳代の歯医者は、歯医者の世界では最も脂の乗り切った世代であるといえるでしょう。大学を卒業して10数年〜20年が経過した時期というのは、臨床経験をそれなりに積み、技術、知識もそれなりのものを持っています。医学の世界では最も仕事ができる世代であるともいえるでしょう。

僕が仕事ができるかどうかはわかりませんが、少なくとも最近出会った同世代の先生は非常に仕事ができる先生ばかりでした。日本に数人しかいない世界的な資格の持ち主であったり、某大学の准教授であったり、某病院の部長であったりする先生です。
しかも、どの先生にも共通する特徴があったのです。それは、腰が低かったことです。全くの初対面の僕に対してでも、率先して頭を下げて挨拶をし、僕の下らない質問にも懇切丁寧に答えながらも、物腰が柔らかい。先輩の先生に対しては礼儀を尽くし、後輩の先生に対しては絶妙のタイミングで的確なアドバイスを送る。どんな仕事でも断らずに期限内にしてしまう。いろいろな付き合いでも率先してでかけ、余程の事情が無い限り断らない。おそらく、上司からすれば、これほど仕事ができて使いやすい人材はないのではないかと思われるような先生ばかりでした。僕自身、相手と話をしていると相手の人となりや相手の能力がある程度わかるつもりですが、最近出会った同世代の先生方は非常にできる人だというのはよくわかります。下手に手を出そうものならこちらの身が危ない。そんなことを連想させるくらい切れ者ばかりだったのです。

このようなできる同世代の先生に会うと、僕も非常に刺激を受けます。普段、地道な診療を続けていく毎日ではありますが、同じ時間に僕と同じ世代の人があちこちで活躍していることを考えると、僕も負けてはいられない。自分の至らないところがわかりますし、時間を無駄にしないよう、僕も常に勉強していかないといけない。そのような思いに駆られますね。



2008年08月04日(月) やっと復活しました!

既にこちらの日記でも書いていたとは思うのですが、7月中旬のある日を境に全くADSLが使用不能となったのです。接続業者のサポートセンターに何度も電話を入れ、モデムの交換や電話局の局舎工事など手を尽くす限りは尽くしたはずなのですが、全くうんともすんとも言わず、お手上げの状態が続きました。

幸い、こちらの日記のアップは診療所のパソコンにモデムを接続し、ダイアルアップで何とかしていたのですが、贅沢なもので、回線が早いブロードバンドに慣れてしまうとダイアルアップは非常にストレスを感じました。
ADSLがだめなら他のブロードバンドがないものか?僕が住んでいる地区は都市部の校外にあるとはいえ、既にケーブルテレビや光ファイバーのサービスの予定が全くない田舎です。今時光ファイバーもADSLもだめだなんて?と思われる方もいるでしょうが、高速インターネットインフラが整っていない地区というのは都市部近郊の校外でもあるものなのです。
どうすればいいのか?インターネットができないとパソコンのメールもできません。今やパソコンを使ってのメールやインターネットでの情報検索は僕にとっては必要不可欠なもの。自分の貴重な道具を急に失ったかのような感じになってしまいます。このままでは仕事にも支障が出る。何とかいい手はないものか?藁をもすがる気持ちで某携帯電話のサイトをホームページを見たところ、つい最近、田舎であるうちの近辺が高速回線のサービス範囲になったことを知りました。

“これしかない!”

昨日、僕は某携帯電話会社の直営店へ出かけ、説明を受けました。説明を受けた僕は、自分の住んでいる地区が高速回線のエリア範囲内であることを確認した時点で早速申込をしました。そして、マイパソコンに設置したところ・・・
できました!回線速度では下りで2〜3Mbs程度ですが、ADSLの時には最高でも下りで700kbsしか出なかったことを考えれば非常に快適です。光ファイバーならばもっと早いのだろうなあと思いながらも、現状を考えれば僕のインターネットブロードバンド環境を再び、しかも、若干スピードアップして取り戻したことは大きな喜びです。
さあこれで仕事が再開できる!

案の定、メールは山ほど溜まっておりました。8割が宣伝でしたが、残り2割は仕事関係。しかも、数通は至急にレスを返さないといけない要件のメールでした。侘びの文を入れて早速レスを返したことは言うまでもありません。



2008年08月01日(金) サイト開設6周年

本日、歯医者さんの一服はサイト開設6周年を迎えることになりました。いろいろと紆余曲折はありましたが、何とか6年間日記を書き続けることができました。これもひとえに読者に皆さんのおかげだと感謝の念に絶えません。

僕が日記を書き始めてからの6年間、周囲ではいろいろ変化がありましたが、歯医者さんの一服は、これまでどおり、歯医者の日常雑感、歯や口の中の健康の大切さを書いていくつもりです。いつも駄文ばかりで申し訳なく思いますが、7年目に突入した歯医者の一服、何卒ご贔屓ほど、よろしくお願い申し上げます。


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