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「家電ってひとつ壊れると他の家電も伝染したように壊れるからね」
洗濯機が壊れて大変なんだと愚痴をこぼすと、母はへらへら笑いながらこんなコメントをくれた。一人分なら手洗いでもいいけど、2才児と病院勤めの夫のものまではきつい。2才児は布おむつをしながら走り回り、気付くと土の上に寝転んでたりする。食べ物を与えるとどうしたらそんな全身で食べようとするのかというくらい汚す。そしてそんな汚い身なりでママ〜と抱きつかれようものなら共倒れ。夫は病院は菌が蔓延してるからとかなんとか言って、その日仕事着の下に着用したものは全て洗いたい。気付いたらわたしはすっかり洗濯おばさんになってた。幸い毎日天気が良くて、洗濯物がきれいに乾く。洗濯物をためないようにと日に何度もこまめに手洗いしてたら、知らず知らずのうちにストレスがたまってた。ネットで食器を爆買い。しかもAmazon. jp。円安で日本の物が買いやすい。だけど理由はきっとそれだけじゃなくて、日本に帰りたい病を発症してるんだろう。洗濯機を修理に出して一週間何の音沙汰もないから、担当者にメールしたら、
「今週ヴァカンスなのよ。来週やるからね」
という返事。これで二週間待ちは確定。二週間待って直る保証もないからどうなるのか。そんなことを想像してまたAmazon. jpのショッピングカートにあらゆるものを放り込む。届け先は実家。母がせっせと開封しては、こんな物何に使うの?と呆れてる。洗濯おばさんが日常化してきた頃、今度はキッチンの水が流れなくなった。何も流してないけど、詰まってる。配管工に見てもらうと、水が流れるように斜めになるはずの管が水平になってるから流れにくいのだとのこと。応急処置をして帰っていった。
スーツケースを引いて、ヴェトナム人の店に安くて美味いヴェトナム産のコシヒカリ20kgを買いに出たら、帰りにスーツケースのキャスターがハウジングごと割れた。無理もない。23年あちこちに連れ回されて酷使され続けているサムソナイトは一度キャスターの交換をしただけなのだ。修理に出そうにも、フランスではこんな古い型のサムソナイトは見ただけでお断りされる。日本の会社に聞いてみると、即見積もり付きの返事を返してくれる。また帰りたくなる。スーツケースは大分修理費が嵩みそうだが、ボディはまだしっかりしてるし、何よりすごく気に入ってて愛着のあるもの。帰国時に持って帰って直すことにした。
こんな日はほっこり温かいスープでも、とハンドブレンダーを回してたら焦げたような匂いがしてきた。ロクちゃんが以前床に落としてヒビが入ってたのだが、いよいよ終焉らしい。同じ型のを再購入した。
すっかり母のジンクス通りになった。しかし、わたしにも別のジンクスがあった。"悪運の後には良いことがある"。
前の住人から買い取った不要な家具の中で一番大きくてロクちゃんの部屋を占領してたベッド2台が売れた。前の住人はスウェーデン人のカップルで、彼らが母国から持ち込んだ物はフランスでは人気が高く、けっこうよく売れて、購入に支払った金額は取り戻すことができた。だが、この大きなベッドがなかなか売れず、かといって捨てるには躊躇してしまう状態とクオリティの良さで、ロクちゃんには新しい寝床を用意してあげたかったけど、諦めてこれを使わせようかと考えてたところだった。ベッド2台がなくなった部屋はすっかり風通しがよくなった。やっと彼の部屋作りに取りかかれそうだ。まずは壁を塗って、ベッドフレームを購入しよう。心地良いマットレスとブランケットも。構想を練ってたら、すっかり気分は盛り返してた。
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ヴェジタリアンの魯肉飯。大豆プロテインとマッシュルームを自家製のプルーンソースで甘く味付けして。ご飯が進む味。ロクちゃんが剥いてくれたじゃぎじゃぎのゆで卵が愛おしい。