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2013年02月23日(土) |
Gucci cafe |
このブランドの良さはわたしにはよくわからないが、カフェくらい一生に一度見学に行くのもよかろうね、と踏み込んでみた。フランスのカフェのガッソンは男性しか見かけなかったが、ここもそうしているらしい。すぐに"2名さまですね"と示す指先の妙にしなやかなモデル歩きのガッソンが出てきて、席に案内して、椅子を引き、膝にナプキンをかけてくれる。スウィーツがとても充実していて、すごく迷う。どれも美味しそう。結局クアトロフロマッジョ(4種類のチーズ)にした。フランス語を覚え始めるとイタリア語もあれこれとわかるようになる。同行した友人にメニューに書いてあるイタリア語を訳してあげたら、
「なんか、知識の香りがしまっせ」
と褒めてくれた。こういう小さな褒め言葉が嬉しくて、しばらくはまたはりきってテキストを広げるのだろう。
クアトロフロマッジョはとても斬新でインパクトのある味だった。ゴルゴンゾーラのジェラート、パルメザンのガレット、タルトのチーズはなんだったか。。。そしてその上にはマスカルポーネが乗っている。アクセントにイチジクのソース。ワインを飲みたくなるような濃厚ないい味だった。しかしコーヒー900円はいただけない。家で飲んでるようないたって普通のコーヒーだったもの。
久々に会った友人は、4月から通信教育にてMBAを取得することにしたのだと意気込んでいた。働きながら勉強をするということは簡単じゃないけれど、心から応援したい。いやでもみんな年をとる。肌はたるんで体力も衰える。しかし、いつも目標を据えて、何かをやり遂げようとする心意気のある人達はやはり年のとり方が違う。年を重ねれば重ねるほど価値のあがる人でありたいとつくづく思う。
2013年02月14日(木) |
Sweet Valentines Day |
トリュフを作って大好きな人達にあげた。まずはいつもあれこれと教わっている職場の"先生"。シャイな彼は顔を赤らめていた。次は奥さんを亡くしてさびしいのだろう、いつもわたしと自動販売機まで散歩するのを楽しみにして、コーヒーを奢ってくれるおじさん。"家に持って帰って味わって食べる"と大事に抱えて帰った。そして、フランス語の勉強に付き合ってくれるアメリカ人の同僚。彼のにはがんばってフランス語で書いたメッセージカード付き。"Wow! Thanks a lot!"と満面の笑顔をくれた。最後は美味しい酒と楽しい時間を提供してくれる一旦リタイアした元上司。"あんまり驚かすと心臓が止まっちゃうよ〜"だって(笑)。若い男の子からおじさままで、いくつになってもこの日に思いがけずチョコレートをプレゼントされるのは嬉しいのでしょうね。今年は"Only One"はいなかったけれど、"大好きな人にチョコレート"を、と考えた時、あぁ、あの人も、この人も、と迷えるのだから、わたしはとても恵まれているのでしょう。男の子達の喜ぶ顔につられてこちらまでにんまりしてしまう、とても幸せな日でした。
潮来へ行ってきた。すみれの季節はもちろんいいけれど、こんな冬の風景もなかなかだ。大地震の被害を受けて、防波堤は工事中だったけれど、野鳥は厳しい冬を生き抜くために、食料を求めて、餌付けの許されたこの場所にやってくる。この鳥達の楽園は、世界から隔離されたように長閑で平穏な時間が流れていた。
帰り道、おなかを空かせて、国道沿いの"ピザ・パスタ"という文字がどっか〜ん屋根に書かれたロッジのような喫茶店に飛び込んだ。"店長"と呼ばれるおじさんがと高校生のアルバイトのような女の子がふたりで切り盛りしている。店長がシェフで女の子がウエイトレスだ。
「ベジタブルドリアの野菜は何が入ってますか?」
と女の子にたずねると、キッチンへ行って店長に聞いている。
「色んな野菜だよ」
と店長がぶっきらぼうに答えているのが聞こえてくる。女の子が戻ってきて、
「ナスとほうれんそうと・・・・・色んな野菜が入ってます」
と自分の知ってるかぎり一生懸命答えてくれる。それを頼んでみた。ちょっと偏屈な感じの人が客商売をして、倒れない理由は、"味がいい"こと以外にない。でてきたドリアは本当に"色んな野菜"が入っていてとても美味しかった。ナス、ほうれんそう、玉ねぎ、ポテト、ブロッコリー、パプリカ、しめじ。食後のコーヒーも挽きたての豆で入れてくれる。デザートのブルーベリータルトまでぺろりと食てしまった。この小さな旅の思い出は、美味しい食事のことと共に刻まれた。
邦題:「東ベルリンから来た女」を観て来た。まだベルリンの壁が東西を隔てていた頃のお話。西の恋人以外、誰も信用して頼ることのできない孤独な状況下、自分の仕事を全うすることで、必死に自分の尊厳を守って精神を支えようとするかのようなバルバラの姿が切なかった。映画の解説には彼女が"小さな町に赴任してきた美しい女性"と表現されているのだけれど、わたしはその表現は適切でないと思った。表情が暗くて、いかにも多くの苦悩を抱えているような雰囲気。小さな町に赴任してきた時点では"美しい"なんていうさらりとして艶やかな印象はない。しかし映画が進むにつれて、そのやせこけた体の中に燃え盛る熱い情愛や温かさが見えてきて、映画が終わる頃には彼女の体の奥底に隠されていた美しさに魅了されている。二人の"いい男"に愛されるバルバラだが、さすがその資質があると思わせてくれる。
西の男は東にメルセデスで乗り入れ東の女と恋に落ちる。東の女は西の男と一緒になるためにゴムボートで荒い海を渡るしかないなんていう辛い話だが、そんな過酷な世情の中でも、人を労わり愛する気持ちを失わずに生きていく男女の姿が心に訴えるものがあった。とてもいい映画だった。
鬱病にならないためのポイントはそこなのではないだろうか。自分の欲するものが明確で、それに向かっている人は死ぬ気で頑張ればいい。そういう人はその道中にどんな試練があろうと鬱病になどならないのではないか。例えばどうしても行きたいところがあって、旅行資金を貯めるために死にものぐるいで働いている人が鬱病になってしまったなんていうのは聞かない。しかし、目的もなく無闇に頑張っている人は、辛かったら逃げたほうがいい。職場でも鬱病になってしまう人は少なくない。そして、そうなってしまう人に共通するのは、養うべき家族がいない、働かなくても食べさせてくれる家族がいる、頑張り屋で、そこに目的が見出せなくても頑張ってしまうということだ。戦うべきところと逃げるべきところはうまく見極めないといけない。
餃子の皮はやっぱり手打ちのぽってり・もちもちがいい。今日のは小麦粉とお湯のみの皮。具は花椒をきかせたにらと炒り卵。酢醤油や自家製ラー油(これも自家製がいちばん!)で食べた。食欲でちゃうねぇ。大変満足なランチでした。
i-phoneのディスプレイにヒビが入ってから2ヶ月経過。3GSだし、いいかげん買い替え時か。検討の結果ディスプレイを修理するより、機種変更してしまったほうが得だということで5に変更することに。重い腰をようやく持ち上げてsoftbankへ出向いた。さすが、softbankですよ。社員はよ〜く教育されていて、どんな質問にもはきはきとしっかり答えてくれる。でもね、このややこしい料金プランやらオプションやら、いくら彼らの説明がよくたって、聞いてるうちに訳わからなくなってくるんだな。電話が生き甲斐で、朝から晩まで電話にはりついてるような人はいいんだろうけど、わたしのように通話できればそれでいい、というような人には苦だね。で、あの手この手でいろんなオプションをつけられて、解約しにくいシステムにしてある。例えば契約時に3つのオプションに加入させられる。加入して利用するのは3ヶ月間フリー。でもこれをその場で断ると逆に1500円チャージされるという。だからわたしも加入した。で、フリー期間が終わる3ヶ月後に解約すればいいんだけど、結局絶対使わないだろうオプションのことなんて3ヵ月後には忘れてる。代金はクレジットカード支払いだから、忘れたまま使いもしないのにお金だけ払い続けるのが目に見えてる。だからわたしはすぐに解約しようとフリーコールに電話をかけた。でもガイダンスから目的地へ、さらにオペレーターにもなかなか辿り着けないようになってる。解約するのに30分かかった。フェイスブックと似たようなもんだ。しかし、わたしのような働き盛りはともかく、年金暮らしのお年寄りなんかは"いい客"になってしまうでしょうね。便利なツールを手に入れるということはそれと同等のストレスも手に入れるということだね。だってなければ故障や紛失のストレスだってないものね。
2013年02月01日(金) |
Good luck! |
数年前購入した日本製のワッフルメーカーは、良い仕事をする。焼きたてのベルギーワッフルを頬張る幸せはアマゾンでたった2000円くらいで手に入れた。これは良い買い物だった。今日はこれまたお気に入りの明治屋のあまおう苺のジャムを乗せてみた。ワッフルのバター味が奥ゆかしくなってしまうけど、なにせこのジャムが美味しくて、うっかりするとボトル半分くらい舐めてしまうんだな。甘く幸せなアフタヌーンティーの時間だった。
久々に届いたチャズからのメールには、今月末に東京を去る、遂にロンドンの大学に通うことになった、と書かれていた。あぁ、さすが有言実行の人。彼はたしかわたしよりちょっとお兄さんだからもう40歳くらいだろうか。世間では"おじさん"と呼ばれるような年だけど、夢や希望に満ち溢れていて、彼と話していると、淀んだ世界がぱっと洗われるような気分になったものだ。物質的に豊かな六本木の高層ビルの暮らしを享受しても、決してそれに溺れることなく、新たな自分の道を切り拓こうとする勇敢さをいつまでも持ち続けていて欲しい。男女としては成立しなかったけれど、彼との日常会話の中にわたしはどんなに多くの人生の教訓を得たことか。またいつか世界のどこかで、おいしいものを食べながら、面白い話を聞かせて欲しい。