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2008年07月30日(水) |
How close can I get to you |
ランチタイムにNHKでやっているコロンビア大学のESLはなかなか面白い。生粋のイギリスの血を引いたという感じの服も体系もカントリーな中年女性が先生。あまりにも健全な雰囲気のクラス。しょっちゅう大きなマイクが画面に映ってしまっているというのもまた文化祭の素人芝居のような平穏さ。
今日のトピックは各国の文化や風習の違いを話しながら"Should"と"Have to"、"be supposed to"の違いを理解するというもの。その中で先生が"How close can I get to you"と言って生徒にずんずん近寄って行くと、ターキッシュやハンガリアン、コリアン、チャイニーズ、、、みんな1m圏内にくるとのけぞってしまう。が、ブラジリアンガイだけ先生の肩に手を置いてWelcomeの姿勢だった。さすが、来るもの拒まず、去るもの追わず文化。わたしの知っているブラジリアンなども、どんなに愛し合ってるカップルに見えても次の日にあっけらかんと"My ex"などと言っていたもんな。あったら嬉しいけど、無ければ忘れようみたいな、執着というものが全く見られん人々だったな。ちなみにアメリカでは自分の腕を前に伸ばした長さが人と向き合って話すのに適正な距離とされているらしい。
他人と接する時の距離というのは大事だ。パースの男友達の家には気軽に踏み込んでいくわたしも、相当親しいか特別な感情がない限り、東京の男友達の家には行きずらい。ベッドもキッチンテーブルも全てが一部屋に収まっているというのは異性の客としては相当居心地の悪いものだし、パースの距離感に慣れてしまうともうここでは全てが近付き過ぎのように感じてしまう。
この猛暑で今日もエルちゃんの息づかいが荒い。厚い毛皮を持って生まれたヨーロピアンの彼をこんな夏の猛暑厳しい極東まで連れてきた父が疎ましい。虐待などしていないけれど、苦しそうで居た堪れない気持ちになる。いつもこういう血統証付の犬をヨーロッパから引っ張ってくるのは自称犬好きの父だ。こういった犬達はそもそも人間の利益の為に無理なかけ合わせの中で生まれているから、体が弱く、皮膚病にかかったり暑さで死んでしまったり、短命だ。2時間おきくらいに水に氷を入れてあげる。だから父が帰ってきて、氷水を飲みたい時にもうない。
「あなたの愛犬が飲みました。」
と母に冷たく言われては、言い返す言葉もないらしい。このか弱い人口犬のエルちゃんと裏腹に野生動物はたくましい。庭の百日紅の小枝に停まってピーチクお喋りする緑色の鳥達は帰り際に抜け落ちたエルちゃんの毛をくわえて飛び去る。どこかに巣作りをしているのだろう。と、ふと歯医者の帰り、鳥の巣を見つけた。中から4羽の雛が顔を出して、目をぱちくりさせて同じ表情でこちらを見てる。お母さんがどこかから餌を運んできて、夏バテ知らず、食欲旺盛な4羽はひたすら嬉しそうにモグモグモグモグ忙しく食事をしていた。
本を見ていつもと一味違った焼きナスを作ってみた。ソースは粉唐辛子、しょうゆ、レモン汁、酢、ごま油、すりごま、砂糖。刻んだみつばとしょうが、炒ったパインナッツを乗せたらソースをかけて出来上がり。味のほうは、特筆すべきことなし。好物の焼きナスだもの、どんなにしてもひたすら美味しい。ただのしょうが醤油のほうがごはんは進むけど、これはこれで悪くない。見た目がいいからちょっとしたもてなしに使えそう。それにしても我が家はナスだらけ。近所の人々が毎日どっさりくれるのだ。どこを開けてもナスがでてくる、ナスに埋もれて寝てるとでも言いたいくらい。夏はいつもこんなんだから、お店でナスの値段を見て驚いた。3本で200円するのね。このナス地獄(天国!?ともあれ!)が終わると次は梨地獄がやってくる。
ベッドに入ると、こつこつとJoy Kogawaの"Obasan"を読んでいる。19世紀の終わり頃シップビルダーとしてヴァンクーヴァーに渡った男達、そこに生み出された日系家族、著者は三世である。か細く、しかし強靭に繋がれた日本の血、否応なしに注がれ続ける西洋、属する場所を見つけられないまま、社会の荒波にのまれ、その中で頑なに何かを守りながらも、同時に静かに心を開く人々の繊細な心境がいじらしく切ない。Ojisanが焼き続けた石のように硬いBurreddo(bread)は彼らの象徴のようだった。
竹島をめぐる韓国過激抗議。アピールの仕方を大きく間違えているのではないの?自分に火をつけたり自分の指を切り落としたりするのは勝手だけど、これは間違っている、絶対。この国の人が何かに抗議する時はどうしていつもこんな幼稚なやり方をするのか。
久々にパスタ。今日はなんだか気が向いて、ちゃんとトマトピューレの裏漉しして、丁寧に作った。バジルがなかったから代わりに紫蘇を、チリもきかせてピリリと。近所の畑ですくすく育った旬の野菜をかき集めてグリルしてのっけてできあがり。コーンも沢山頂いたのでスープにした。材料は玉葱とコーンと水だけ。とろみはお米で。全部煮えたらミキサーにかけてまたちゃんと裏漉し。オリーブオイルと塩をふっていただきます!やはり真剣につくるといつもよりずっと味が良い。大満足。
世間は食糧難だとしきりに騒ぐ。呆れるほど飽食のアメリカや日本であれがない、これがない、あれが高い、生活が苦しいなどと騒がれていることにはしらりと背を向けておきたいところだが、これが深刻化すれば、先に倒れるのは肉眼で見たことのない本当の貧困層や、干からびてひび割れた土地に暮らす人々なのだろうか。そんな土地で野生動物達がもうすでに沢山倒れて骨になっているのを見た。夕方のニュースは食糧難についての特集を流す。それなのにその後、家族が揃うゴールデンタイムは大食い女(わたしは本人ではなくそれを見世物にする下品さに虫唾が走る)と脂滴る白い肉を景品にしたクイズばかり流す。この国は本当には困っていない。
しかし、失われてゆく大自然の命のためにせめて贅沢は言いますまい。近所の農家が見た目が悪くて売れないけど、味は良いからどうぞとくれる野菜もありがたく食すことにする。
2008年07月11日(金) |
The New Yorkers |
The Husband Store or Wives Store
A store that sells new husbands has just opened in New York City, where a woman may go to choose a husband. Among the instructions at the entrance is a description of how the store operates: "You may visit this store ONLY ONCE! There are six floors and the value of the products increases as the shopper ascends the flights. The shopper may choose any item from a particular floor, or may choose to go up to the next floor, but you cannot go back down except to exit the building!"
So, a woman goes to the store to find a husband. On the first floor the sign reads: "These men Have Jobs". The second floor sign reads: "These men Have Jobs and Love Kids". The third floor sign reads: "These men Have Jobs, Love Kids, and are Extremely Good Looking."
"Wow," she thinks, but feels compelled to keep going.
At the fourth floor the sign reads: "These men Have Jobs, Love Kids,
are Drop-dead Good Looking and Help With Housework."
"Oh, mercy me!" she exclaims, "I can hardly stand it!"
Still, she goes to the fifth floor and the sign reads: "These men Have Jobs, Love Kids, are Drop-dead Gorgeous, Help with Housework, and Have a Strong Romantic Streak." She is so tempted to stay, but she goes to the sixth floor and the sign reads: "You are visitor 31,456,012 to this floor. There are no men on this floor. This floor exists solely as proof that women are impossible to please. Thank you for shopping at the Husband Store."
To avoid gender bias charges, the store's owner opens a New Wives store just across the street. It too has six floors. The first floor has wives that love sex. The second floor has wives that love sex and have money. The third through sixth floors have never been visited.
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ジョークメール好きの友人が日々こつこつ届けてくれるうちのひとつ。これは笑ったわっ!あっぱれ、ニューヨーク。さて、このワイフを買えるデパートがTokyoにあったなら、
first floor : beauty
second floor : beauty and housework
となっていたことでしょう。マーヴは、first floorにLOVEがあれば僕はsecond floorには昇らないだろう、ですって。
今夜は勉強はお休み。世間並の派手さはないが、自室にてわたしなりの楽しい金曜の夜を過すことにした。ポテトチップスでもくわえながらシンプソンズでも観て愉快な世界にワープすることにしよう。
夕飯はつるりと冷汁。よく考えればただの冷えた猫飯だが、なぜこんなに美味しいんだ。ショウガとミョウガがアクセントになってきりりと味を引き締めているからか。美味しいものを作って食べる時間だけが楽しみよ、今は。迫り来るエクザムまで起算してみたらこのペースではまったく間に合わないことを知る。しかし長時間やればそれだけ身になるというものでもない。はぁ、もっと早くに気づいて焦るべきだったわ。
父親のPCの修理もわたしがやる以外にない。Windows Vista、動くの遅いし、使いにくい!携帯電話もPCも機能が多過ぎて鬱陶しい。少なくとも周囲にそれがいいと言う人を知らない。父のような使いこなせない老人を見ず、他社に勝つことだけを考えた完全営利主義が少し腹立たしい。人間界はたまにストレスだな。ミュンミュンみたいに愛情とごはんだけで愉快に生きていけるのが一番よ。
七夕。毎年努力次第ではどうにもならないことをひたすら星にお願いする。これが後々奇跡のように叶ったりしてしまうから今年もまた熱望。
今日はネットが繋がらなくなり復元のためルーターを買いに走った。ところがところが後から後からあらゆる問題発覚。一日かけてやっと生還しました。
先週末はベジ友と谷根千と呼ばれるエリアを散策。細路地をてくてくと、3歩進んで一休みを繰り返すような猫並小移動の旅。その気力の割に食欲旺盛。商店街の軒先にならぶエサにいちいち気を留め涎をたらす。夕方上野まで移動してハードロックカフェでオニオンリングを食べて帰ろうとしたら置いてないと言う。なにごとか!半分諦めて歩き出したが、運が向いたか執念がそうさせたのか、雑居ビルにアメリカンパブを発見。オニオンリングにありついたのでした。帰りがけにその階下で食べたアンズの入ったあんみつは美味しかったな。食運の良い一日だった。
そんなこんなでもう3日も勉強を休んだ。明日から再開。
2008年07月03日(木) |
God loves me |
独学は孤独。でも学校は"通う"ことに時間を費やす不合理があるし、仕方ない。買った水着はクローゼットで小さく丸くなって眠ったまま。これが終わったら必ず煌くビーチへ連れ出してあげるからね、と約束する。今日は鬱になり全く手につかなかった。この難関試験を突破できたとしてもその後日本にいるのかわからないということがやる気を捻じ伏せる。しかしこの問題ばかりは自力ではどうにもならないから、考えるだけ無駄。ただ突き進むべし。
妹の友達のユリちゃんのお父さんが亡くなった。ちょうど去年の今頃、不調になって軽い気持ちで病院に行ったら末期がんだった。たった一年の間に手術とか抗がん剤投与、入退院を繰り返して最後はぼろぼろになってしまった。週に一度は夕飯時にやってきて、ピザを作ると、ピザ屋のやつより美味しいと、ラーメンを作ると、ラーメン屋のやつより美味しいと言ってわたしを喜ばせてくれたユリちゃんは今日はもう悲しくて声がでなくなってしまった。どうして生命はこんなに痛いものなのか。
アレックスのメールはすごくfunny。マーヴの性格も相変わらずfunny。君の幸せが一番大事。だから君が不幸なら僕からリリースしてでも幸せになって欲しい。いつのまにかGodみたいな愛情に変わってしまったのかね。もう誰にも出会わなくていいから、今ある大事な人々はどうか取り上げないでくださいと願った。
夕飯はバンセオ。生地は上新粉とターメリックと青ねぎと豆乳。具はもやしと水菜にした。ちょっと味が軽やか過ぎるからソースはヌクチャムにした。次回はもっと具を充実させて(にらやマッシュルームなんかいいかも!)ベジ仕様ソースにしてみよう。
買い物に行ってレジ袋を断るとスタンプをくれる。10個で100円と交換。毎日夕飯後の散歩の途中、同じお店で買い物するからもらっておくのもいいかな。でも、こんな特典でもつけないとレジ袋断る人少ないのかな。メタボリックなんかも会社で管理されちゃったりなんかして、個人の自主性に任せていたら成り立たないというのは侘しい。しかし人間界はどこを見渡しても自主性だけでうまくまわるところなんてないのかもしれない。
あのイッコウさんが、
「わたしの家にはゴミ箱がないのよ。ゴミと共生するなんて耐えられないわっ。」
と言っていた。鼻をかむのもハンカチでして洗うらしい。わたしも何でもハンカチ使うけど、たいてい綺麗に着飾るタイプの人は自分の身辺の汚染には無鈍着だから意外だった。さすが女になることに努力を要したおかまの美意識は、そこら辺の一見キレイなオネエサンとは比べ物にならない。わたしは体型も髪も化粧もシャワーもいい加減だが、そういうタイプのキレイなオネエサンになりたい。