My life as a cat DiaryINDEX|past|will
日本の大好きなものの一つ、それは日本酒。そして小皿料理をつつきながらの居酒屋での一杯や温泉あがりの一杯、そんなとき日本は最高!と思ってしまう。
日本男児にはなかなか真似しづらいレディースファースト文化。もちろんそれをやるだけなら簡単だけれど、日本男児なるものやっぱりちょっと気恥ずかしい!?
東京の片隅で慎ましやかに暮らしている親友には5年前に別れてしまった忘れられない人がいる。去年の初夏日本に帰国した時に手紙を書いてもいいだろうか、迷惑ではないだろうかと相談され、わたしは近況を話す程度の手紙ならばいいのではないかと返答した。
昨日は1日中まったりと村上龍の古い古い小説「コインロッカー・ベイビーズ」の「上」を読み終えたところでムショウにオムライスが食べたくなった。コインロッカーを胎内としてこの世に生を受け、生まれながらに罪を背負い心に狂気を秘めたキクが大好物のオムライスを食べるシーンだけはほんのり暖かい。やがてはオムライスを知らないアネモネという美少女と出会い、彼女へのクリスマスプレゼントに「オムレツの全て」という本を選びその中のオムライスのレシピの箇所を赤丸で囲み、アネモネが本の入った包みを開けるのを見届けられないまま2人は離れ離れになってしまう。そして残されたアネモネはキクの残した包みを開けてひとり哀しくオムライスを作る。
こちらで大学に通っているSayuさんと飲みにいってきた。今日は気候も涼しくてキャミソール一枚の肩にヒンヤリした風があたるのがなんとも気持ちよく、またまたワインが進んでしまいそうな日だった(ここは年がら年中そんな日ばかりなのだけれど。。。)。夕方に待ち合わせて白ワインを買って日本人女子好きで有名なイタリア人がやっているレストランへ。わたしはここのピザが大好き、そして友達が"きもい"と言うこの中年イタリア人もわたしは嫌いじゃない。日本人女子が来ると嬉しそうにキッチンから身を乗り出して、食べ物をサービスしてくれたり、何かお土産をくれたり、とにかくハッピーなようで、その単純さが可愛らしいと思っていたりする。ワインを飲んでSayuさんの学校のことや、ビザや永住権のこと、宗教観念のこと、、、おしゃべりしてもくもく食べて2人で2人前平らげた。これはなかなかの量なのだ。おなかも膨れたところでパブに移動。火曜のパブは金曜のように騒々しくなくて良い。ゲーム好きのSayuさんがかつて働いていたという恋愛シュミレーションゲームなどのサポートセンターへコールしてくるオタクな珍客の話はなかなか面白かった。今日は本当におなかが膨れてしまったので酒とコーヒーという組み合わせはわたしの中ではありえないのだけれど最後はカプチーノで締めくくった。こちらのコーヒーというよりミルクというようなカプチーノなら酒とでも飲めるようだ。
仕事に左右されて将来の計画が漠然としていたマーティンに何か違うものが見えてきたのか、ここWAに家を買うと言い出して昨日は北へ約30km、モデルハウスを見に出かけた。わたしはあまり興味がなく、ただ車に乗って着いていったのだけれど、着いてビックリ。パースの土地の開拓は今、目まぐるしくて、狂ったように開拓されてぐんぐん新しい住宅が立ち並んでいく。こんなに人口が増えて水は賄えるのだろうか、乾ききった砂漠に無理やり緑を生やして潤しているかのように見えるこの新興住宅地を見て呆然とした。真新しくてインテリア雑誌から飛び出したようなモダンでスタイリッシュなドリームハウスといったようなモデルハウスが立ち並び、見学客や不動産屋が静かに物件を見てまわっている。オーシャンビューはないものの、もう波の音が聞こえそうなくらい海はすぐそこで、その入り江はプライベートハーバーのようになっていてプライベートクルーザーが停められている。なんて贅沢な暮らしぶりなのだろう。わたし達もモデルハウスに踏み込み、ワイドなキッチンやほどよく陽の差し込むリビングルーム、日本人が好むような小さめのバスタブのついたバスルームに楽しい想像を膨らませながら値段を聞いてまたビックリ。極一般的なホワイトカラーの会社員として計算してみても少なくて5年、長くても8年あれば土地と家が自分のものになる。平均的な日本人が小さな土地をあくせく働いて一生かかって自分のものにすることを考えればやはりここは世界一ライフがイージーと言われるオーストラリアなのねと再認識。こちらの人は平均して3度家を買い換えると言われている。マーティンもここに一生住む気ではなく、一度買って、またその土地を転がして。。。という気でいるようだ。
さなちんさんに闘志を燃やして、じゃなくて、仕事もしているのに朝お弁当も作ることを尊敬しつつ、自分の朝の怠けぶりを反省し今朝は頑張ってお弁当を作った。黒豆ベジバーグ、カリフラワーとポテトの炒め物、ゆで卵、玄米ごはん、冷蔵庫一掃メニュー。ところが!出来上がる前にマーティンが会社に行ってしまった。言い訳すると決してわたしがもたもたしていたわけじゃなく、彼がいつもよりも早く家をでると言い出したのだ。もう!!でもわたしが機嫌を損ねると面倒なのでわざわざ弁当を食べに帰ってきた。しかし、以前イギリス人の奥さんが旦那さんにサンドイッチを持たせることをすごく自慢げに話していたくらいこちらの人は買って食べるのが普通のようだ。そこにこんな日本人の作る数種類の惣菜の入ったお弁当を持っていくとヒーローになれてしまうらしい。彼も一度作ってあげたら色とりどりで繊細なJapanese lunch boxが大好きになってしまった。そして箸箱からとりだした先の細い日本の箸で食べることもまた一興。和風な自分を大いに楽しめるようだ。それでもわたしは怠けてせいぜいサンドイッチしか作らないのが常なのだけれど。。。
こちらの女性は重ね着が好きで、同じノースリーブでもちょっとずつ形の違うものを重ね着しているのがパース風。郷にしたがって自然と売られているものを買ううちに手持ちのキャミソールが増えて自然と現地の女性のように重ね着するようになってしまった。けれどわたしは日本人がする「重ね着」というものがどうしてもお洒落に対して気張った感じに見えて、さりげなくないのがあまりクールではないと常々思っていて、こちらの女性のそれは違和感がなくて、鏡の前で熟考したのではなく、適当にクローゼットから引っ張り出したようにさりげなくて恰好いい。日本人のほうがよほどお洒落に対して関心があって貪欲であるのに、残念ながら比較的無関心なこちらの人は元から洋服に対するセンスが備わっているのか自然と着こなすだけできまって体型にもピタリとはまってしまうのだから到底かなわない。大抵365日洋服を着ている日本人なのに、それでもやはり洋服は西洋が発祥で、彼女達が和服を自然と着こなすことができないように、洋服に対して西洋人にはかなわないと再認識した。
昨日は静止していても汗をかくほど暑くて、日が落ちるのを首を長くして待って、プールへ向かって走った。いつもは立地のせいで体型を見れば一目でヘルスコンシャスだとわかるようなジェントルマン風しかいないこのプールが子供の遊び場になっていて面食らった。辺りが暗くなっても帰る様子もみせない子供達をよけながらひたすら泳いだ。夜も暑さと泳ぎすぎた故の空腹感でなかなか寝付けなかった。
こちらのバレンタインは男性が女性に花を贈るという習慣なのだけれど、わたしは日本人らしくチョコレートのお菓子といつもより手の込んだ夕飯を作ることにした。メニューはムサカとグリークサラダ、オリーブブレッド、トマトパスタ、そしてデザートとして、あまり甘い物を沢山食べないマーティンのために極々小さなホワイトチョコレートのプディンに決定。朝から食料の買出しに走り、家路に着こうとランチタイムのバスに乗り込むと、幸せそうな顔で花束を抱えた男性が隣に座っていて、そのムードに感染してわたしまでハッピーな気持ちになった。
気だるい午後にだらだらとサウス・パースのジェッティまで散歩に出た。日曜はサーフキャットを楽しむ人やピクニックの人が沢山いてその雰囲気だけで楽しい。Boat Shedというカフェに入ってリバー・ビューの窓際でSticky Puddingという粉の多いプディングにカラメルソースやアイスクリームや苺が乗っているのをシェアしながらコーヒーを飲んで、スワン・リバーで遊ぶ人々を眺めながら「お互いの老後がどうなっているか」などというこの午後にピッタリの話題でだらだらと過ごした。窓辺から見えるのは綺麗な空と楽しい水辺と、そして!何度もカヤックから横転して水に落ちる中年男性3人組の姿。これがなんとも滑稽で窓辺の客からくすくすと笑いが漏れていた。なぜ横転してしまうかというと彼らの体型が明らかにカヤックに見合わないので、カヤックは彼らの体重に耐えられないからである(笑)。
夜にマーティンがワインを買いに行くというので気分転換に車に乗り込んで走っていると、スワン・リバーのほうで花火があがっているのが見えた。車で花火があがっている方向を追いかけたらサウス・パースのジェッティに辿り着いた。うちあげている人間が見えるほど間近だったのでなかなか迫力がある。川原に座って不意打ち花火を楽しんで、マーティンが大好きで以前よく飲んでいたあるワイナリーのグレナッシュを買って家路に着いた。"I haven't had this wine for a long time"といいながらとても嬉しそうに一口、口に含んだマーティンの顔にみるみる落胆の表情が浮かび、「駄目だ、返品してくる」という。どうも保存状態が悪く、味が変わってしまっているらしかった。そして交換してもらってきたのだが、やはりまた同じ。恐らく何度交換してもらっても、そのボトルショップで保存されていたものはどれも同じだろう。でもそんなワインを妥協して飲むことはできないと彼はちゃんと明日別の種類のワインと交換してもらおうとコルクを閉め直した。返品されたワインは捨てられてしまうのだろうか。もったいないなぁ。ボトルショップはその道のプロフェッショナルなのだからせっかく美味しくできたワインはちゃんと保存しておくのが使命なのに。
こんなサイトを見つけた。Korean,Chinesem,Japaneseの違いとは?わたしの印象ではコリアンは唇が厚い、キツネ目(でも整形してる人も多い)、チャイニーズは肌が綺麗、顔が丸い、日本人は服装、化粧、髪型にあまり個性がないとかそんなところかな。またアジア系と一口にいっても欧米育ちだとやはり体も態度もジェスチャーも大きくてもう違いがわからないけれど。Take the testというところから入ってテストをしてみたら10人正解した。7人正解というのが平均だそうだ。
友達に本を貸す約束をしたので本棚からどれがいいかなっと物色していると一度浸水してよれよれでかさかさに乾いた辻仁成の「サヨナライツカ」の文庫本がでてきて一揆に切ない過去が甦ってきてしまった。小説にでてくる詩の一部分、
ミケがいたシェルターへ行きVegan cat foodを見つけた。原材料はオーガニックで人間も食べることが出来るグレードの米や豆、コーン、グルテン、、、など。ガーリックも入っているけど大丈夫か?オーストラリア内で開発、生産されている製品のようだ。シェルターの人に「猫食べる?」と聞いてみると「ここの猫達は普通の餌をあげてるからわからないけど、一応トライアルとして置いてみることにしたの」と言われた。それじゃぁトライさせてみようと購入。1kgでA$13.
朝にマーティンが近所のコンピュータショップに行ってくるというのでまた何か買うのかと呆れていたら、先日買った超コンパクトなハードディスクがあまりにも安かったことに今気付いたので値段の打ち間違えではないかと思っている、もしそうなら僕は不足分を払わなければならないからと言う。え??そこまでする必要はないんじゃない?わたしだったらもしその場で気付いたのなら指摘するけれど、わざわざ自分で足を運ぶことはしない。それはあちらの責任で、間違えては困ると気付けば仕事に慎重さが生れるはずだと思うから。だいたいこちらはレジの打ち間違えが多すぎる。もっとも店も客もあまり気にしないのがパース流なのだが。それを言うと、「でも間違えた人は恐らくただのアルバイトだから店長に怒られちゃったかも。可哀そうだよ」と言う。「だから今回怒られて困ったらそれで慎重に仕事するようになって次は間違えないでしょ。」と言うと半分納得したようだが、やはり気がすまないらしく行ってしまった。はぁ、こういうところホントジャーマンっぽいよなぁと思っていたらすごくハッピーなムードで帰ってきた。それは大特価品だったようだ。しかし、これが説話ならば、わたしは貧乏なままで、彼の庭の木には金が生るに違いない。
石焼きビビンパップを持って友達の韓国人が住むシェアハウスに遊びにいった。オーナーの男の子は日本語がわかるので日本のテレビ番組のビデオを沢山持っていてそれを見ながらみんなで夕飯を食べた。メンバーはコリアンの男の子2人と日本人の女の子3人、アジアンルッキングが5人で日本のコメディ番組を観ているともうこの空間だけは「日本」だった。
昨日は夜更かししてしまった。ベッドルームの窓からはくっきりとオリオン座が見えて今にも手が届きそうな夜空に感動しながら眠りについた。
Michelina
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