My life as a cat
My life as a cat
DiaryINDEXpastwill


2003年07月30日(水) 8月に帰国決定!

ついに帰国決定。エアチケットもゲットした。マーティンも一緒に日本に来るといって昨日HISでわたしと同じ便のチケットを予約したようだ。

と、嬉しい帰国ではあるけれど、和食や東京での買い物なんかを楽しむのもきっとほんの束の間。1ヶ月も経てばまた普通の日本での生活に戻るのだろう。そこからが問題。やはり不安がある。パースののびのびしたところがわたしには心地いいけれど、日本にも手放し難いものはたくさんある。








2003年07月26日(土) カジノデビュー

もうすぐパースを去ってしまう友達カップルがわたし達をカジノに誘ってくれた。マーティンは「僕はドイツ人だから行かない」と言うのでわたしだけ連れて行ってもらうことになった。ここのカジノはカジュアルでスニーカーにジーンズでなければ入れるようだが、ドレスアップしている人も結構いて、それは粋で恰好いい。とりあえずはごく単純なゲームに挑戦。果物を選んで、ルーレットをまわし、その果物のところに来たら果物に応じてコインがもらえるというもの。わたしはこんなところでも堅実癖がでてしまい、2ドルコインばかりたらたらと賭けていた。30ドルの遊びと決めてきたのにすぐに25ドル負けてしまい、最後に5ドルコインが残った。あぁあっけないと思いつつ最後の5ドルを賭けたら当たり!また30ドルに戻ったが、結局またたらたらと賭けて当たったり取られたりで2時間遊んでマイナス15ドルで終了。まぁ1時間7,5ドルで遊べたと思えば楽しいもの。友達カップルは彼のほうが60ドル近く勝った。

終った後、3人で軽く食事を取りながらお喋り。彼は「カジノって自分はすごく楽しめるわけじゃなくてただお金を稼ぐために来るから2時間以上時間を費やして負けるのは嫌で適当にやって勝ったところで終わりにする」と言う。彼女はけっこう熱くなってしまうタイプで「カジノが好きだからお金を沢山失ってもそれだけ楽しめるからいい」と言う。「もっとやりたい」と愚図る彼女に「もう駄目。今日は帰る」言う彼。カップルは均衡が取れている。


2003年07月23日(水) 長い旅と小さな旅

夜遅く、ふと思い立ってキングス・パークへドライブした。ちょっと外れの駐車場に車を止めて、夜景を眺めながらマーティンは鳥の話をしていた。

「ヨーロッパにいるある種の鳥は夏の間はヨーロッパの涼しい地域にいて冬になると暖かいアフリカに移動するの。で、また遅い春にヨーロッパの自分の巣に戻って来るんだよ。その時にね、ローマを通るんだけど、すごくたくさん糞落とすから、傘が必要だって問題になってるんだよ」とか。鳥の移動のスケールの大きさに胸がときめいた。

「わたしはMy life as a catなんて題名で日記書いてるけど、鳥に生まれたかったな。人間はちょっと面倒が多いから、綺麗な鳥に生まれて、たまに木の枝にとまって、綺麗な声で歌って人間に「綺麗だ」と言ってもらって、あとは自由気ままに空を飛んだり水辺で遊んだりして暮らせたらいいのになぁ。巣はキングス・パークあたりに構えてね。」と夢の中へ想いを馳せて小さな旅をした。


2003年07月20日(日) 誕生日の20kmサイクリング

Happy Birthday to me。 ということでまた年をとった。

きのう自転車を買ってもらってしまったから今日もサイクリングに行くしかない。フリーマントルへの20kmサイクリングにトライ。わたしの家から完全にサイクルパスがあるので、パス内を走るのみ。昼間の12:30にスタート。スワンリバー沿いに生息する鳥を見ながらひたすらペダルを漕ぐ。わたしは1時間くらいのんびり走ったところで既に疲れていた。が、マーティンのメーターを見たらまだ半分も来ていないと知って大きなショックを受けた。1時間半経つ頃にはへとへとでわたしは完全に無口になっていた。が、彼は依然スイスイとペダルを漕ぎ嬉しそうに振り返っては"Are you happy?"と投げかけてくる。「イエ〜ス。アイア〜ム」と力無く答えると"Good!"ととても満足気だった。

そして3時過ぎに、やっとフリーマントルに到着。2時間半も走り続けてしまった。こんな道のりをマーティンは1時間半〜2時間で往復していたことに驚き。わたしは足はガクガク、なれないサドルにお尻はギクギク。そしてお腹はペコペコ。イタリアンレストランに駆け込み、わたしはブルーチーズソースのニョッキをマーティンはシーフードリゾットをオーダー。普段は7割くらい食べると満腹になってしまうのに、今日はあっさり平らげ仕上げにティラミスまで完食。

帰りはへとへとなわたしの為に電車に乗ってシティまで行くことになった。そこからフェリーに乗り換えてスワンリバーを渡り、10分くらいサイクリングして家に到着したのは6時半。激しいバースデイだった。


2003年07月19日(土) Swan Riverに沈む夕日

明日がわたしの誕生日なのでマーティンが自転車を買ってくれた。前日の今日に渡してくれちゃうところがなんともムードのない彼らしい。それでも「明日は君のためにケーキを買って、、、、君の顔目掛けて投げるよ。ウエッヘッヘ」と楽しそうだった。

夕暮時、早速サイクリングに行った。パースの街中を流れるスワンリバー沿いにはサイクルパス(自転車用の道)がずっと続いていて、わたしの家からは坂道を下るとすぐにサイクルパスに入れる。この瞬間の景色に息を呑んでは体が熱くなる。シティの11個ある高いビルに夕日が当たって、そのビルの背景は紫色に染まっている。

橋を渡ると今度は高級住宅地と川の間のサイクルパスに入り、さらに行くとクルーザーがたくさん止まっているハーバーへでる。以前このあたりでキツネを見かけたせいか、散歩している中型犬が全てキツネに見えてしまう。

人々の家から流れてくる夕飯の匂いにわたし達も早く温かい家へ帰ろうと心をはやらせ夢中でペダルを漕いだ。


2003年07月18日(金) ここが変だよ、外国人

日本人の女友達と4人、韓国料理屋にワインを持ち込んで夕飯を摂りながらのお喋り。4人ともパートナーの国籍や生い立ちが違うので、必ず文化の違いの話になる。マリちゃんの香港から来たパートナーは、「食べた後床にゴミを捨てちゃう」とか「油をトイレに流しちゃう」「食べ方がすごいがさつで汚い」のだそうだ。うん、中国人のイメージそのもの。対照的にドイツ人のマーティンはそういうところは厳しく教育されて、ゴミをゴミ箱以外に捨てるなんてことは断じてない。法律をきっちり守るドイツ人気質。ヴェジタリアンのヤエちゃんのオージーの彼は夕飯時に自分用にエクストラでソーセージを焼いて食べているそう。オージーは肉が好き。しかしこれは良いアイディアだな。

それでもヤエちゃんの彼を除いては「人の話全然聞いてないんだよ」というのと「無邪気に約束破るよね」というのは3人合意。ホント、ガイジンって変よねと話しているとマリちゃんが「でも、わたし最近気付いたの。」という。

「彼らが変なのではなくて日本人が世界の中で特殊なの」

えーー!そうなの?でもよくよく考えてみれば、、、。うん、きっとそれは正しい。


2003年07月17日(木) Spirited Away

このごろの宮崎アニメはあんまり良くないなぁと思っていたけれど、これは久々の傑作ではないか?マーティンにとっては初めて見る宮崎アニメ。最初は「うまくコンピューターグラフィックスと組み合わせて描いてるなぁ」とかそんなところばかり気にしていた。わたしはもう久々に見る綺麗で鮮やかなグラフィックにひたすらうっとり。

鑑賞後マーティンはすっかりアニメに入り込んでしまい、大根を顎の下に持っていっては「大根の亡霊」と言い、わたしがちょっと怒るとわたしを指差して「あ〜油ババだ」と言い、わたしが沢山ごはんを食べてると「豚に変えられちゃうよ」と言うようになってしまった。


2003年07月15日(火) おかげさまで一周年

このホームページを作り始めて一年が過ぎた。去年の丁度今頃、幸せそ〜な顔で写ってる子供の頃の写真をたくさん見つけて、自分のアルバムのような物を作ろうと思いたって旅の思い出話、宝物、大好きなお菓子、本、、、、色んな物を詰め込んで自己満足で初まった物だったのにいつのまにか毎日カウンターが動いてるのを見るのが楽しくなった。

インターネットってすごいと海外暮らしをしてから痛感している。これが唯一わたしと日本を繋ぎとめている糸みたいでこれが切れてしまったら本当に異邦人になってしまいそう。

このホームページを通して出会った方々とインターネットに感謝。


2003年07月10日(木) 大きな傘

夜遅く、ふと思い立って行きつけのベトナム料理屋さんにお茶を飲みに行った。ベジ生春巻きをつまみにベッタリと甘いベトナミーズコーヒーを飲んでパースの寒さから逃れるべく眠らない東南アジアの気分に浸る。外は雨が降っていて車に乗り込むまでにマーティンがビーチパラソルのような大きな傘を広げたので驚いた。東京で使ってたらさぞかし邪魔だと思われるに違いない。「本当何でも大きいものを選ぶんだな」と思ったら可笑しくなった。

今日もいまいち天気はすぐれなくて、それなのに傘を持たずに買い物に出かけてお店をでたらすごい土砂降りだった。雨宿りをしてたけれどなかなか止まなくて、仕方ないので弱まったところを見計らって家に向かって歩き出した。しかし3分後くらいにはまた雨足が強まってくる。今更引き返すわけにもいかず、諦めてシャワーを浴びてるんだと自分に言い聞かせてとぼとぼ歩いた。途中で向こうから同じような境遇のおじさんが走ってきて"Have a good day!"とわたしに叫んで行った。髪から水が滴ってきて、あーあの大きな傘があればなぁと巨大な傘を恋しく思った。


2003年07月06日(日) Fremantle-COMO Tour

風邪の予防に果物を摂ろうとわたしが住んでいるサバーブから車で20分のところにあるフリーマントルという港町のマーケットまででかけた。みかんやオレンジ、バナナ、リンゴ、、、、たくさんの果物を買い込み、メキシカンレストランで夕飯を済ませ、ドライブがてら遠回りをして海岸線を通って帰ろうということになった。

まずはコテスロービーチ。インド洋に面していて波が荒いけれど夕日が綺麗、海岸線に沿ってカフェやパブも立ち並んでいて夏の間はサーファーや海水浴の人々で賑わう。マーティンは車を停めて「あっちに船の灯りが見えるでしょ。ビューティフル!」と喜んでいた。内陸部育ちの彼には感動的な風景なのかもしれないが、千葉県育ちのわたしには普通の景色だった。

海岸線をダーっと走り、次はクレアモント。ここのランドマークのようなホテルの一階のBarを舞台に1996年からこの近辺で白人女性の連続殺人事件が続いたらしい。被害者は8人にものぼり、いずれも白人女性でこのBarもしくはホテルを出た後に行方がわからなくなったり、、、。何人かは近くの茂みなどで遺体で発見されたりしたけれど犯人はまだ捕まっていない。しかし依然このBarの人気は途絶えていない。

そこも過ぎるとあとはスワンリバー沿いをダーっと通ってマーティンはスピードカメラが設置されている場所をみごとに当ててCOMOの家に到着。

(写真:Fremantle Market)


2003年07月05日(土) ハッシュドポテト

マーティンと喧嘩した。新しい部屋を見に行こうと約束していたから早起きして支度したのに本人は眠たかったようであっさり行かないと言われたので少し頭にきていた。その他にも些細なことが積み重なって爆発。一人でシティまで飛び出してしまった。そしてずっと本を読みふけっていた。カフェは空いていたけれど土曜日の繁華街は賑わっていてこれから夕飯を食べに行く人達が楽しそうに窓の外を通りすぎていく。カフェをでても冷たい風がピープー吹いていて「あぁ日本に帰れば暖かいだろうな」と考えた。他に行くあてもなく3時間後くらいにあきらめて家に戻ったが、誰とも喋りたくないので部屋にこもっていた。するとマーティンがわたしの部屋をノックした。返事もせず無視していたら遠慮がちにドアを開けて「君のために夕飯作ったの。」と言ってハッシュドポテトのようなものを差し出す。「要らない」と言おうと思ったが、彼が料理をすることなんて滅多にないから食べてみることにした。美味しい。「まぁまぁかな」と言ったら「良かったー!さっきヨーロッパまで電話してママに作り方聞いたんだよ」と言う。ディナーなんて言うんで他にも何か作ったのかと思ったらハッシュドポテトだけだった。いっつもこんなことで許してもらおうとするんだ。そしてご機嫌取りはするけれど、反省はしない。当人はわたしが「まぁまぁ」だと言ったのが嬉しかったのか「フライドカリフラワーも食べたい?」と言ってさっさとマーケットに材料を買いに行ってしまった。溜息をつきながらキッチンにコーヒーを入れに行くとなんと皿洗いしてある。これも彼が滅多にしないお仕事のうちの一つ。今回は本当に反省したんだろうか???


2003年07月01日(火) 日本語を教える

日本人だからと言って人に日本語を説明するのは難しい。それでも日本人としてのプライドからついつい潔く「解からない」とは言えずダラダラ自分でも理解できない説明を続けてしまう。

今日も「行きます」っていう言葉はフォーマルですか?インフォーマルですか?と聞かれて、「うーん、どっちでしょうねぇ」と一緒に悩んでしまった挙句に「わたしが会社にいてどこかのお客さんやボスに電話でそう言う時は"うかがいます"って使うけれど、同僚だったら"行きます"っていうかなぁ。」と答えた。

日本語(俗語のみ)を覚えたがる友人にもよく「ねぇ、また何か教えてー」と言われる。この人にまっとうな日本語を教えても喜ばないので考えるのだけど自分自身が使わないのでなかなか思いつかない。じゃぁ、これはどうだと「かなりキテル」というのを教えてみた。「これははっきり言いにくいことを曖昧に言いたい時に使うの。頭を触りながらこれを言うと"禿げてる"って意味ね。例えば「昨日の合コンどうだった?」って聞かれて「かなりきてる」って答えたらすっごく良かったかすっごい駄目だったかどっちかなのね。シンガーでもすっごいヒットしたりしてる人のこともこう言ったりする。でも8割がたdisgustingの意味ね。」と説明した。先週は最近流行ってる「ビミョウ」っていうのを教えて今週は「かなりキテル」。さて次回は「ぶっちゃけ」なんてのも教えてみようか。

それにしてもこんな言葉を教えるのはいいけどやはり彼らが日本人と同じニュアンスやタイミングでそれを使うのは難しい。彼は「あなたはブスですね。わたしはゲスです」なんて言って「この使い方あってる?」なんて聞いてくるので、間違ってはいなけど、そんなことをマジメな顔して言うような人見たことないよ、と笑ってしまった。


Michelina |MAIL