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2003年06月30日(月) |
友人のマリッジセレモニー |
あれだけ何度も告知したのにマーティンは予想通り、わたしが朝、ドレスアップしメーキャップしてたら「どこか行くの?」と言ってくれた。呆れて言葉が出ない。そんな風だったのに、車に乗り込んだらシーフードを食べれることが楽しみになってきたようで「飲茶の歌」を歌いながら会社に向かっていった。
今日は友達の小さなマリッジセレモニー&お食事会。新婦は日本人、新郎は香港の人。新郎新婦の両親とパース在住の友達だけでマリッジセンターで行われた。二人で婚姻届にサインをして指輪を交換するのを見るだけ。でも小さなセレモニーのいいところは、両親がカメラ片手に注文つけてみたり、キスを交わしてる最中にストップかけて写真撮ったり、"リングの交換もう一回して!"なんてリクエストがでたりするところ。アットホームで楽しい。
そして一同お食事会へ流れた。食べ始める前に結婚生活のベテランの神父のスピーチがあった。これだけは忘れちゃいけない3ワード。1,Please 2,I'm sorry 3,Thank you。うんうん、シンプルだけど本当に大切な言葉。いくら慣れ合いになってもこれは必ず言うべきこと。
さてお食事会はすごかった。オージーと結婚しこちらに30年前から住んでいるという野村沙知代さん張りの激しい女性の名言オンパレード。「あんた、3年付き合って結婚してくれない男はいつまで待ってもダメよ。別れたほうがいいわ。」とか。「銭よ、銭」とか。「イタリア男はスゴイわよ」とか。次から次にこの純白な儀式にそぐわない発言を連発。食事中の一同を咽させた。
中国と日本の結婚の儀式には少し違いがあって、みんなの中に戸惑いの空気もあった。中華料理のコースの途中で長い焼きそばがでてきて、これは末永くと言う意味で食べるのだそうだが、それを知らなかった日本人のテーブル一同は「早く切って」とさっさと長いヌードルを断ち切ろうとしていた。
なにはともあれおめでとう。末永くお幸せに。
2003年06月24日(火) |
名前入りのカレンダー |
マーティンに「スロヴァキアらへんで一番多い名前は?」と聞いたことからこんな話を教えてくれた。
あの辺りの国(チェコ、オーストリア、ドイツ、スイスなど)のカレンダーには全ての日365日分に名前が入ってるのだそうだ。例えば「7月1日の名前はトーマス」「7月2日の名前はミッチェル」みたいな感じで。で、たいていの親はカレンダーの中から自分の子供の名前を選ぶ。すると子供は自分の誕生日プラス更にそのカレンダーの自分の名前の日にプレゼントをもらったりして一年に二度祝ってもらえる。ゆえに子供が産まれた日の日付の名前をそのままつけてしまったりすると子供は「わたしは一回しか祝ってもらえない」なんて嘆くのだそうだ。これが大人になると自分の名前の日に酒を飲んで飲酒運転する人が多いことから特にたくさんいる名前、例えば「ジョセフの日」にはポリスがたくさん検問にでて沢山のジョセフ君達を捕まえるそう。
ってことはあの辺りの人の名前はだいたい男女合わせて365通りしかないのだろうか。
そしてわたしが日本人を名前によって若い人かお年寄りかを大体識別できると話すと彼にはなかなか理解してもらえなかった。例えば「とき」とか「はつ」「たん」「きくじろう」という名前からはお年寄りを想像し「ともこ」とか「なおこ」「みほ」「けんじ」とかは20歳くらいから40歳くらい。「ことり」「さくら」「えま」なんていう名前だと20歳以下を想像してだいたい間違いないというような。
神奈川県の大和市が職員を採用するのに試験をして同点だったら非喫煙者を採用するという方針を決めたことに対してのアンケートがMSNニュースで行われていた。今のところ賛成者が60〜70%くらいと反対を上回っている。
「これは差別で「同じ点数だったら女より男を採用する」と言ってるのと同じだ」。という意見も。
女だから男に迷惑をかけるというわけではないからそれは差別に過ぎないけれど、喫煙は人に迷惑をかけるという点で同じ土俵には立てない。
賛成者に多かったはの「喫煙時間は働いていなくてさぼりだ」という意見。でも非喫煙者もコーヒーのんびり飲んでたりするんで(わたしのこと)それはまぁまぁという感じ。
けれど喫煙者のために喫煙ルームを設けなければならないという点ではみんな非喫煙のほうがいいだろう。
でも一番納得してしまった意見は、「こんなことに意見交換するのはあまりにも次元が低い。喫煙者のマナーがよければ問題ない。一度海外に行って見てくると良い」というもの。海外とはアジアではなくて欧米のことを指すのだと思うが。日本人のマナーの悪さはこちらと比べてダントツだ。
友達のDaiさんのHPに気になる節約法を見つけた。
「冬場は冷蔵庫無しで生活してます」
以前ベトナムやインドネシアを旅行し、一般人にはまだ冷蔵庫が普及していなくて毎日買い物に行き1日分の食材を買ってその日のうちに使い切るというこの国の人々の暮らしが好きだと思った。けれど先進国で冷蔵庫のない暮らしというのは難しい。こういう国のマーケットというのはだいたい必要なものを必要なだけ手に入れられるようなシステムになっていない。そこでどんな風に保存しているかというのはDaiさんのHPをご覧ください。
今パースは冬。一度トライしてみようか、でもそんなことしたらマーティンに怒られるに違いないと思い恐る恐る"冷蔵庫の電源切ったら怒る?"と聞いてみたら、????と言う顔つきだったので説明したら「冷蔵庫のない暮らしなんてねぇ、簡単だよ。僕も昔貧乏だった時冷蔵庫買えなくて牛乳とか床に置いといたもん」という。「じゃー電源抜いてみてもいいんだね」と確認したら"No-------!!!"と怒られた。やっぱり駄目か、、、。
値段も高くなくて美味しいと評判のジャパニーズレストランに(スビアコのZENというお店です)行ってみた。天ぷらは衣もかりかりしていて、味は本物の和食、量のみオージーに合わせているという感じで多め、値段は日本で食べるのと同じくらいで満足。出汁がしっかり効いたうどんも美味しかった。
しかし店員はみんな日本人でわたしに向かって日本語で話してくるのだが、面白いことにマーティンが"ハイ!"と答えるのだ(もちろん通じてない)。"お下げしてよろしいですか?"と聞かれて"ハイ!"と元気なお返事をしている。店員は彼が理解してないことに気付いているのでニヤニヤと笑っていた。
2003年06月11日(水) |
賞味期限切れのお好み焼き |
お好み焼きを作ろうとアジアンマーケットで紅しょうがを、普通のオージーのマーケットで焼きそばを買って帰った。まず焼きそばを焼こうとふと袋を見ると賞味期限が一週間過ぎている。匂いをかいでみたらノーマルだったので我慢することにした。そして今度は紅しょうがを入れようと袋を見たらなんと賞味期限が1年過ぎている。匂いをかいだらノーマルだったので使うことにした。あぁでも嫌な気分。なんだかもやもやした気持ちでお好み焼きを作っていたらマーティンが会社から電話をかけてきたので、そのことを話すと"ふーん。気をつけてみたほうがいいよ。特にアジアンマーケットはよくあるからね、そういうの"という。客が気をつけなきゃいけないのか、この国は、、、。そしてお好み焼きが出来て、1ヶ月くらい前に購入したブルドックソースをかけようとして賞味期限を見たら、去年の秋に賞味期限切れてるじゃない!またまたソースも匂いはノーマルだけどもう気分はボロボロ。ここは、こちらが気をつけなくても売るほうが気をつけてくれる日本じゃないんだわっ。
2003年06月07日(土) |
Rabbit Proof Fence |
アボリジニ少女の実話を描いた"Rabbit Proof Fence"(邦題"裸足の1500マイル)を鑑賞。1930年代の西オーストラリアで、白人が原住民アボリジニに対して行った白人同化政策によって親から引き裂かれた白人とアボリジニの混血の子供のお話。ストーリーは混血の姉妹とその母親が狩をして平和に暮らしているところに白人がやってきてこの姉妹と母親を引き離し、姉妹を収容所に入れてしまうところから始まる。
この映画ではアボリジニがいかに自然を良く知りつくしているかということもよく描かれている。自然と融合し平和に暮らしていた彼らが何故白人と同化しなければならなかったんだろう。とても高慢。むしろ彼らの暮らしの中に学ぶべきところは沢山ある。現在この話の主人公の元となった姉妹も南オーストラリアのほうで平和に暮らしているようだ。実話なだけにハッピーエンドで良かった。
邦題「裸足の、、、」となっているけれど、現在もパースでは裸足で生活してる人が多い。アボリジニだけじゃなくて白人も裸足でスーパーマーケットで普通に買い物している。健康的で憧れるけれどわたしには出来ない。足寒いしね。
朝バス亭に立っていたら赤い車がブーっとクラクションを鳴らして通り過ぎていった。驚いて顔をあげてみると以前のシェアメイトのアランだった。懐かしい。
わたしは二ヶ月間、アランのお父さんが建てた一軒家をアランを管理人として四人でシェアして住んでいた。13年前に香港から家族で移民してきたアランの家族はとても個性的だった。お父さんはイメージどおりの中国人で"マネーマネー、ビジネス、ビジネス、、"というような感じで他人は信用しない人だった。お母さんは13年こちらに住みながら一言も英語が喋れない(喋ろうとしない)人だった。そしてアランのお兄さん、この人も優しくて人当たりはいいものの社交的ではなくて"僕はまだすっごい英語が下手なんだ"などと言うので謙遜しているのだと思っていたら本当にあまり喋れないのだった。そして次男のアランが突然変異のように体型や思想も殆どオージーのように育っていた。英語もネイティブ並でアクセントはない。わたしは年下のアランが可愛らしくて大好きでいつもワインボトルを片手に彼の周りをうろうろしていたのだけど、ダイエット中のため酒は飲まないと言って水を飲みながら付き合ってくれた。思いがけず甦った楽しい過去の記憶だ。
カフェで雑誌を眺めながらひたすらマーティンを待っていた。1時間半経ったが依然マーティンは帰ってこない。さすがに飽きてきて溜息をつきながらコーヒーを飲んでいたら、ふと隣の席に座っていた白人の男の子が話している言葉が日本語だということに気付いた。向かいに座ってるのは日本人の女の子。ついつい盗み聞きしてしまった。どうも二人は知り合ったばかりのようで、女の子は必死に慣れない英語を喋り、男の子は彼女が言おうとしていることを日本語で問いただしてあげたりしていた。お互いに自己紹介をしながら無理やり笑ったりして場を和ませようと頑張っているのがよく分かる。初々しいこの2人を見てハラハラ、ドキドキし、"羨望の眼差し"じゃなくて羨望の耳を傾けて気付いたらもう二時間近く待っている。さすがにもうこのカフェを出て通りでふらふらしていようと思って外にでたところでちょうどあちらからマーティンが来た。"ごめん。何してた?"と聞くので"盗み聞き"と答えたら"ゲッ。趣味ワルイ"と言われた。
2003年06月03日(火) |
Le Grand Bleuとジャック・メイヨール |
夜は寒くって、家で暖かいミルクコーヒーを飲みながらDVD鑑賞ばかりしている。今日は意外にもマーティンがLe Grand Bleuなどという大衆受けする物を借りてきたので久々に観かえした。わたしにとっては擦り切れるほど見た大好きな映画だ。
子供の頃、ガキ大将的で負けず嫌いなエンゾに性格的にとても似た父親の海好きのせいでいつも海で遊んでいた。独学で危険な目に合いながらダイビングを学んだ父は海のことなら本当に知らないことはないというくらい詳しい。波のことや海の生物のこと、、あらゆることを知っている。そんなことからこの映画の中に自分の子供の頃の姿を見るのだ。
面白い話があるのだが、実物のジャックは大変な日本びいきで毎年南房総に遊びにきていたという話がある。わたしが子供の頃に遊んだ海、そして父親がダイビングを覚えた海だ。
この映画は実際のジャックメイヨールやエンゾの話をアレンジして作ったもので実際のエンゾは"俺はこんなんじゃない"と怒ったなんて話もあるけれど、この映画で描かれているジャックの孤独はリアルだった。最後にジャン・マルク・バール扮するジャックは恋人とおなかの子供も置いて、イルカと海に帰ってしまう。海は母の胎内のようだけれど、おととしのクリスマスに現実世界のジャックは母の胎内でなく自宅の庭で孤独に逝ってしまった。この映画はジャックの拭えない孤独を見透かしていた。
(写真:Cuppuccino street,Fremantle)
とは活け花のイタリアン的呼び方らしい。ヨーロッパの方では日本の庭は素晴らしいと評判でみんな"ボンサイ(盆栽)"なんて言葉も知ってるようだ。
わたしは元々あまり花に興味があるほうではなくて、もらったら嬉しいという程度。日本にいた時はあまり貰う機会もなかったけれど、ここに来てからマーティンがよく買ってきてくれる。ありがとうと言っていつもただグラスに入れて飾っていたのだけれど、なんだかそれじゃぁちょっと可哀そうだなぁと思いはじめて、花瓶を見に行った。小さい花用のものや丈の長い花用、一輪挿し、綺麗な模様の物、、、たくさんあるんだなぁ。一つ、とっても綺麗な赤いガラスの花瓶を見つけたのだけど、赤い花瓶って花より存在感がでてしまわないのかなぁとか考えてしまう。考えれば考えるほど迷ってしまい、これはちょっと家に帰って勉強してから出直そうと思い買わずに帰った。家に帰るとわたしがグラスに入れた花があまりにもセンスなく飾られていて、綺麗な花に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。"ごめんね、センス無くて。今度は素敵な花瓶に入れてあげるから"と話しかけたら微かに花達が笑ってくれたように見えた。