引っ越し、なのです。 何だかんだと悩んだり、イライラしたり。 一人でぐるぐると悩んで、周りにちょっと相談したけれど。 やっぱりちゃんと湯船のある家が良いし。 荷物も増えて手狭になっていたし。 華が良いと言う通りに、してみた。 明後日が引っ越し。 明日は鍵を受け取って、片付けと買い物だけ。 正直、荷造りは進んでないんだケド。 段ボールが積み上がっていて、気が滅入るんだもの。 これ以上に積み上げるのが怖いんだもの。 でも、あと食器と調味料とかと。 身の回りの小物とか、布団とか。 まあ、数時間で何とかなるものだと思うので、明日。 フェレットを飼い始めることも決めた。 広い家に一人なのも寂しいから。 さて、あたし。 どうなるだろう。 恋ではないと思ってしまったこの恋は。 愛していると実感した、この愛は。 どこへと、 向かうのか。
些細な一言、 何気ない行動。 あたしの神経は過敏すぎる。 弱らせることなど容易い。 でも、決して途切れることはない。 華が離婚までカウントダウンだと言う話は、この前聞いた。 でもね。 なんであたしの引っ越しの話まであの男にするの? 隠し通せばいいじゃない。 隠しきればいいじゃない。 あたしのことなんて、言わなくても良いじゃない。 そんなの理由にしないで。 そんなの、あの男の耳に入れないで。 話さなきゃいけない、なんて理由はない。 泊まりに出かけること。 荷物を運び出すこと。 いくらでも他の理由をつければいいじゃない。 あたしのことを言わないで。 あたしのことを、勝手に言わないで。 知らないところで、あたしの知りようもないところで。 手の届かないところで。 止めて。 嫌。 嫌なの。 生理的な嫌悪は、愛情をも上回って暴れる。 苦しい。 あたしは。 あたしはとても神経質で、我が儘で。 背の一筋についた傷にさえ、悲鳴をあげている。 うまく、 自分を制御することができない。 できないからこそ、目を閉じて、息を殺す。 あたしは優しくなんか無い。 逃げるという手段は、この手の中にある。 それを行使するかは、まだ分からない。 愛しているのに、ね。
怖いものがあるのなら。 不安を抱えているのなら。 祈ればいい。 かみさまなんかじゃなくて。 あたしに。 あなたに。 だれかに。 祈ればいい。 何がそんなに不安なのか、自問自答を繰り返し。 あたしはようやく、気付く。 華、あなたがあたしに黙ってた、 数々のことに関して。 嘘なんて言ってなかったし、何よりあたしも聞かなかった。 そのことに関して。 素直に喜べない、のが本音。 不安と言うしかない。 あたしはあたしで、あなたはあなたで。 あたしは、誰かといるときっと、自分のペースを狂わせてしまう。 かつて、そうであったように。 それを思い出して、怖いんだ。 うまく距離がとれたらいい。 それができたらいい。 でも、分からないの。 だって。 だって。 怖い。 呼吸のタイミングが自然と合えば、それだけでいいのに。 自然体のまま生きることは難しすぎる。 待ち侘びていたはずなのに。 今更、怖い。 どうしよう。 まずは、祈ってみよう。
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