あなたに綺麗な傷をあげる
生涯、忘れられないように


ただいま、だいすき。
2007年07月29日(日)


二泊三日の帰省から帰ってきた。
仕事場のみんなにたくさんのお土産を抱えて。
ついでに自分の服とか靴とか買い込んで。
華にはマグカップと、おつまみ系のお菓子を。
大きな紙袋を三つと、小さな旅行鞄。
抱えて、ヨロヨロしながら、帰ってきた。



初日の悪夢から始まり、不眠症と戦い、
二日目は突風に煽られながら親孝行をしつつ、
三日目には朝一番の新幹線で帰還。
出来るだけ深い話をしないように避け、
ゆっくりと会話できる時間を避け、
苦手で仕方ない長兄を避け、
本来ならば骨を休めるための帰省で、クタクタになった。

実の両親と会話するだけで、神経がすり減る。
嫌いじゃない。むしろ、感謝している部分が多い。
それでも、怖い。
怖いものは、仕方ない。






お昼前に駅に降り立って、
あたしは両手いっぱいの荷物をぶら下げて、
改札で余所見をしている華へと駆け寄る。
華はなかなかあたしに気付いてくれなかったけど、
見つけた途端、大きく苦笑いをした。

あたしは両手が千切れそうに痛いのを堪えて、
華の左の肩口に顔を埋めた。

ここがあたしの居場所だ。






半日とちょっとを一緒に過ごして、
今は一人。
慣れたもん。寂しいけど。

でもさ。
今日、ちょっと思ったんだけど。


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首筋には痕を付けないで、とさんざん言っても覚えないし。
知らない間にエアコンを切って、窓も開けずにしたままで、
あたしは窒息寸前になってたり。

別に360°に気を回せとは言わないけど。
もう少し、考えて欲しいなぁ。



あ、あたしがアレコレ我が儘言ったり、
コーヒー飲みたいと言い出して、買いに行かせたり、
そういうのは意図的ですから、あしからず。


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帰るべき場所。
2007年07月26日(木)

明日から三日ほど、実家に帰省。
本音を言えば、帰りたくない……。
実家というものは、あたしの中では恐怖の対象でしかない。

物理的に虐待されたとか、
そんな大昔のことを今更掘り返すつもりはない。
ただ怖いのは、あの家が、あのひとたちが、
あたしを取り込んでしまうこと。

もう子供じゃないんだから、
そう簡単に人権を手放したりはしないけど、
無駄に足掻いたりもしないけれど、
植え付けられた恐怖を拭うことは出来ない。

じわりじわりと、真綿で首を絞められるような。
優しい声で、ゆっくりと殺されていくような。
自分が自分であることを、知らずうちに忘れていくような。

あたしはあの場所が怖い。





あたしの帰るべき場所は、いつだって一つだもの。
あなたの手のある場所だもの。

でも、少しだけ行ってくる。
怖いけど、胃が痛いけど、行ってくる。
一年ぶりの、あの家へ。






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何だかんだ言ったって、惚れてるのさ。
2007年07月17日(火)


我が儘を言ってみよう。
ブランドものとかは好きじゃないけど、欲しいものをねだってみよう。
食べたいものをねだってみよう。
時間や空間を欲しがっても仕方ないから、
他のものでそれを埋めよう。

あたしのささやかな意地悪。

アレが食べたい、コレが欲しい。
もっともっと、もっとたくさん。





まあ、たかが知れてるだろうけどさ。





一番欲しいものは手に入らない。
分かってるから、自分を誤魔化す。
たくさん我が儘を言って、
受け入れて貰えた分だけ、信じられる気がする。

なんて即物的なんだろう。



笑っていよう、出来る限り。
信じられないものを信じられるように。
掴めるものを手にしたいから。






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笑っちゃうけど、最後はそれしかないんだよね。
どうにもできない現状が苦しくても、
辛くても、
逃げ出したくても、
仕方ない、諦めようか。あたしが壊れるまではね。




大事な枷をもう一度。
2007年07月16日(月)


指輪を、もらった。
シルバーで、無地で艶のある、少し厚めの、
10号、左手の薬指サイズ。










あたしはあんまり、現実味のない人間で。
何かに向ける情熱も乏しくて。
諦めてしまうことがほとんどで。
そのくせ、欲しがりで、我が儘。

強いと見せかけて弱いくせに、
弱さを認めると急に強かになったり。

外見とのギャップが大きいとは、自分でも思う。
見た目よりも残酷で、傲慢で、酷い女だ。




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例えば息が苦しくなった時に。





大好きの後に、大嫌いがやってくる。
あたしの大好きなあなたが、
あたしを独りで置いておくから、大嫌い。

独りは嫌。

何も欲しがらないあたしが。
気力が常に乏しいあたしが。
他人も自分も、本当はどうでもよくて、
失っても構わないと思うあたしが。

本当に欲しいものが一つだけ。





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叶わないなら、逃げるよ。
我慢できなくなったら、逃げるからね。

それまでは、この指輪で繋がれていよう。




流れ出す。
2007年07月14日(土)

一度自分に甘くすると、とことんまで甘くなる。
手綱を引かないと、ときどきロクでもないことになる。
弱さを認めることも大事だけど、
それを許すと、終わりはなくなる。

甘えない。
甘えたりしない。

なのに、どうして。




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甘えないよ。
許さないよ。
あたしにも、あなたにも。

これ以上、距離が縮めば、前みたいに苦しいから。





堪えろ。
あたしはそんなに子供じゃないはずだ。




弱くなんか、あるもんか。
あなたがいないと生きていけないなんて、
そんなこと、あるもんか。




結果報告。
2007年07月12日(木)

一つ、賭けをしていた。
自分に対する。

勝てたら。負けたら。
そんなことを考えていた。






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だから、もう少し素直になろうと思った。

内容は秘密のままで。




愛と現実。
2007年07月10日(火)

華の声が遠くに聞こえる。
寝惚け眼のあたしを起こす。
返してもらっていた鍵は色々と不便だと分かったから、
もう一度、華に渡した。
「もうドッグタグには付けないでね」
それが約束。



愛してると繰り返す相手に、
同じだけを返してあげられない自分が、少し嫌になる。
人生を儚むほど狡い性格はしてないつもりだけど、
逃げたい、と。
逃げられない、と。
逃げたくない、が交差する。
軽いジレンマ。



あたしはやっぱり、冷たくて、
自分を遠くから眺めているような感覚がある。



少しずつ、世界を広げようと、
話の合う人たちとの約束をしてみたりとか。
華と、
触れ合う距離を置くことで、
その存在を確かめてみたりとか。

何かしようと、いろいろ足掻く。

きっともっと考えないと、あたしは駄目な人間になっていく。





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対等にならなきゃ、まだ何も言えない。
空いたままの薬指が、
あたしを少し怯えさせる。










ときどき、ぽつりとお手紙をもらったりして。
返事を書こうかと思うのだけれど、
なかなかタイプが進まないので、こんなところで「ゴメンナサイ」を。
読んでます、ありがとう。
意地っ張りなのはお互い様なのかな、とお名前を見て思ったり。

命に関わるほどの大病でもないけれど、
生活していくのに不便な体質であることを理解して、
うまく付き合っていこうとがんばってます。

歩いていくと決めた道の先に、
出来れば光があることを願って。

あなたにも、あたしにも。
名前も知らない人たちにも。




ウヨキョクセツ。
2007年07月07日(土)

ここ数日、色んな事が重なりすぎて。
上手く説明する言葉が見つからない。
言い訳する余裕がない。
誰に?
それはあたしとあなたに。






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妙な期限が付いているのはご愛嬌。
それがあたしの意地だから。

どうにもならない現実から逃げるのは止めよう。

心はいつだって正直にいよう。






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凶器がね。
2007年07月03日(火)


造られた物でも構わないと思った。
身体を串刺しにするような痛みを懐かしいと思った。
華には申し訳ないけれど、あたしは最高の気分だった。

あたしが欲しいもの。
それは、四肢を裂くような痛み。
思考回路を消し飛ばすような、強い強い苦痛。

逃げたいだけなのかも。




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翌日まで痛みが響いているのもいい。
忘れられないくらいがちょうど良い。










最近、体調不良です。
おでこにぷつぷつと吹き出物にもならない物が出来たり。
日焼け止めを忘れて晒した両腕が真っ赤になって。
じんましんはとうとう、首にまで伸びてきて。
老廃物がたまってるのかな、岩盤浴でもいこうかな。

何とかしないとな。
あたしの身体の中に、悪い悪い毒があるのを、
何とかしないと。




くたびれ果てて。
2007年07月01日(日)


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流される。流されていることに甘えている。
良いように扱われることに慣れている。
こんなままでいいのかと、自分に問う。

答えなんてない。

好きなように啼かされて。
好きなように扱われて。
でも、きっと昔とちっとも変わらない。

違いがあるとしたら、空いたままの薬指ぐらい。





どうしよう、と思う。
きっかけがないから、何も言えない。
あたしは何も言わないと決めたの。
ただ考えている。どうしようか。

あたしたち、これからどうしようか。





楽しいと思っていたはずの関係が、あたしの中で揺らぐ。
置いたはずの距離が見えなくなる。

息が苦しいよ、華。
身体が苦しいんだよ、ねぇ。



抱かれているだけで、啼いているだけで、
あたしはあたしを忘れそうだよ。

眩暈が、する。






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